学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

309 卒業式・修了式によせて

 まず、年度終了間際に、保護者の皆様には、いろいろとお世話になりましたが、卒業式と修了式を行うことができたことは、よかったと思います。

 令和3年度も、コロナ禍での一年間でした。それでも、昨年度の経験を生かし、コロナ禍での教育活動をいかに充実させていくか、先生方も知恵を絞り、保護者や地域の皆様にご協力いただきながら、進めていくことができました。

 感染状況に影響を受けながら、それでも、感染対策をしっかりと取り、子どもたちの生き生きした姿を、たくさん見ることができたと思います。

 保護者のみなさんも、ちょっと想像してみてください。お子さんの一年前の姿を。1年生の子どもたちは、入学した頃の姿を。6年生の子どもたちは、最上級生になったばかりの頃を。その頃のお子さんは、どうでしたか。これから始まる小学校生活に、期待と不安でいっぱいではありませんでしたか。いよいよ、6年生になって、学校の顔としてやっていけるのかと、心配ではありませんでしたか。他の学年の子どもたちも、どうだったでしょうか。

 今は、どうですか。最初に心配していたことが、今も心配ですか。そんなことは、ないのではありませんか。それよりも、お子さんは、お家の方が心配することなどなかったかのように、成長していませんか。

 子どもたちは、みな、大きく成長しています。この一年間で、みな、とても多くのことを経験し、体験し、そこから気付き、考え、できるようになったり、分かるようになったりしました。そういう姿を、日々、目にしてきました。

 一方、きっと、お家の人から見たら、まだまだだなあと思うようなこともあると思います。身の回りの整理整頓であったり、使った物の片付けだったり、言葉遣いだったり、あいさつだったり、宿題の取組だったり・・・それも、分かります。子どもたちは、成長しつつ、まだまだ課題はあります。

 それでも、みな、元気に、学校生活を送ってきました。今年度は、登校日が204日間ありました。先週末までの202日間のうち、全校児童86名が、一人もお休みすることなく、登校してきた日は、77日間でした。全員登校率は、38%です。3学期は、特に、オミクロン株になり、お家で様子をみてもらうお子さんが増えました。それでも、年間でこの数字は、すごいことです。子どもたちは、いろいろな思いをしながら、それでも、学校に来てくれました。お家のみなさんも、子どもを毎日、送り出してくれました。そんなの当たり前と思われるかもしれませんが、決して当たり前ではないのです。だから、我々教師は、毎日、当たり前のように学校に来てくれた子どもたちに、そして、送り出してくれたお家のみなさんに、感謝しかありません。ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願い致します。

 今まで「LIVE」をお読みいただきまして、ありがとうございました。今年度は、本号で最終号となります。

308 今回、確認できたこと

 今回のコロナ対応で、確認できたことがいくつかありました。

 まずは、緊急連絡についてです。
 今、学校から保護者のみなさんに緊急でお伝えしたいことがあるときは、スキットメールというメール配信システムを使って、一斉メール配信を行っています。メールですと、タイムリーに、早く、保護者の方々にお伝えできるからです。実際、このメールを使って、事前に情報をお伝えすることで、保護者のみなさんを混乱させないようにできていると思われます。

 しかし、今回、そのメールが、伝わっていない方がいるということが判明しました。考えられる原因は、メール登録されていない、もしくは、以前登録したアドレスが変更されたまま、新たに登録していない等です。

 今回のように、緊急を要する際、確実に連絡がついてほしいと思います。ですから、例えば、登録している方が普段はお仕事で、日中、学校からの連絡に対応する方が他にいらっしゃるとしたら、その方のアドレスを登録するか、その方にメールを転送するか、ご対応をお願いしたいと思います。ちなみに、スキットメールで登録できる数は、一家族3名までです。新年度のPTA総会の際には、再度、メール登録の案内を致しますので、以上のようなことについて、ご協力お願いします。

 次に、引き渡しのタイミングです。
 今回は、特に、学年や地区等で、引き渡しの時間を指定せずに迎えに来ていただきました。一刻を争うような緊急時は、そんなことを言っていられないと思いますが、そこまでの緊急時でなければ、お迎えの分散も検討してもよいかなと思いました。と言うのも、やはり、同じ時間帯に、一気に多くのお迎えに来られた時があり、学校側の対応が大変だったからです。引き渡しは、確実に行う必要があるとすると、その辺りは要検討です。今後、考えていきたいと思います。

 最後は、子どもたちの行動の把握についてです。
 時間割に基づいて、授業を受けている時の子どもたちの行動は、ほとんど把握できているのですが、休み時間や放課後、さらには、休日の過ごし方については、やはり、把握は難しいなあということです。コロナ関係ですと、いつ、どこで、誰と、どのような過ごし方をしたかが問題になります。その中で、マスクをつけていたか、会話をしていたか、距離は近かったか等、接触状況を確かめます。全てを正確に把握するのは難しいと思いますが、子どもたちには、常日頃から、自分以外の人との接触の仕方について、十分気をつけてほしいと思います。

307 いよいよ、あと2日

 3連休を挟んで、今年度も残り2日となりました。

 過日は、コロナ対応、ありがとうございました。実は、3/16に発行する予定だったのが、下の内容のものでした。引き続き、今後もみなさんに気をつけていただきたい内容ですので、掲載します。

 県教育委員会から出された資料によると、現在、感染が拡大している5市(会津若松、郡山、白河、喜多方、二本松)の年代別新規陽性者の割合では、10代未満が一番多くて31.3%。次が、10代で14.2%となっています。新聞等で報道されているように、学校、保育所等の施設での陽性者が増加しています。通知には、次のような感染事例と注意点が紹介されています。

感染事例1
 小学校のクラスター発生により、子どもが濃厚接触者になったが、家でのマスク着用などはしていなかったため、家族全員に感染が拡大した。
感染事例2
 兄が濃厚接触者となり自宅待機を開始したがすぐに陽性。兄の陽性判明前に感染していたと思われる弟が通っていた保育所に感染が拡がった。その後家族全員に感染拡大。
注意点
 このような事例のように、濃厚接触者と分かったときには、すでに同居家族に感染しているケースが増えています。
 濃厚接触者がいるご家庭では、お互いにマスク着用や部屋を分けるなど、
感染対策を徹底し、ご本人だけでなく同居するご家族も毎日の体調管理に注意してください。
 同居するご家族が、濃厚接触者と判明した日から数日程度、出勤・登校・登園等を控えるなどの検討をお願いします。

 上記のような対応については、これまで保護者のみなさんには、ご対応・ご協力いただいております。本当にありがとうございます。あと少しですので、よろしくお願い致します。また、この3連休についても、感染対策をよろしくお願い致します。

306 復興、そして平和への願い

 今日の集会は、校長室からZoomを使って、各教室のテレビにつなげて、東日本大震災に関連したお話をしました。

 2011年3月11日、午後2時46分。マグニチュード9.0、震度6弱という大きな地震が起きました。その地震の揺れていた時間は、190秒。それだけ長く、揺れ続けたことで、被害も大きくなりました。

 岩手県の山田町で津波の被害にあった子どもたちの話を聞きました。インタビューを受けている子どもたちは、みな、驚きや悲しみ、絶望など、複雑な思いをしたことを、口にしていました。がれきに埋もれた自分の家を案内する姿もありました。しかし、そんな状況でも、みな、前を向き、明るく頑張ろうとしていました。実際、その後の山田町は、順調に復興が進んでいる様子も紹介しました。

 最後に、福島県の話をしました。復興は進んでいるけれど、いまだ、原発事故により、避難生活をしている人や風評被害などもあること、だからこそ、あきらめず、夢を持って進んでいくことが大事だということを話しました。

 今回は、11年前に起きた災害の話でしたが、今現在、世界では、戦争で苦しんでいる人がたくさんいます。そういう人たちに、一日も早く平和な日々が訪れることを、みんなで願いたいという話をして終わりました。

 今まさに、本校図書室前の掲示は、「平和について考えよう」という掲示になっています。この掲示板は、学校支援員の加藤さんが作成されています。そこでは、外国の絵本が何冊か紹介されているのですが、その中に「てぶくろ」という絵本がありました。この「てぶくろ」というお話は、雪の中で、小さなねずみが、片方の手袋を見つけるところから始まります。そして、その中で住むことにするのですが、その後、かえる、うさぎ、きつね・・・と次々に動物たちがやってきて、一緒にその中に入っていくのです。その不思議な話の展開に思わず引き込まれます。そして、みんな仲良く手袋に入っているさし絵に心が温かくなります。

 実は、このお話は、ウクライナの民話なのです。それを知って、心がきゅっとなりました。ウクライナの子どもたちが、暖かい部屋で、安心して、絵本を眺められる日が早く来てほしいです。

305 なわとび記録会を終えて

 持久跳びという種目があります。この種目は、決められた時間を、最後まで止まらずに、一回旋一跳躍の前跳びで跳び続けるという種目です。試技は、やり直しのない1回こっきりです。決められた時間は、1年生が1分間、2年生が2分間、そして、3年生以上は3分間です。

 今回の持久跳びの結果、クリアしたのは次のみなさんです。

 1年 水野好輝さん
 2年 近内凛香さん 水戸葉月さん 矢吹 心さん
 3年 岡田そらさん 田邉大空さん 草野功明さん
 4年 宇佐美蒼さん 石井斗真さん 佐藤朋希さん 圓谷心葵さん
    二瓶沙羅さん 佐藤 歩さん
 5年 佐藤 碧さん 吉田裕翔さん 曲山恵太さん 水野陽菜さん
    円谷洸太さん 紀陸三平さん 佐藤世菜さん 円谷頼人さん
 6年 草野大輝さん 吉田智哉さん 髙橋優守さん 吉田琴葉さん
    近内遥翔さん 円谷由義さん 二瓶大雅さん

 持久跳びは、マラソンに似ていると思います。跳び続けるうちに、だんだん、足も痛くなる、手も痛くなる、息も上がり、苦しくなる。そして、やめたくなる。それでも、ゴール目指して、最後まであきらめずに、跳び続ける。

 本番は、やり直しのきかないチャンスが1回。その1回に、集中して、全力で挑むのは、緊張します。その緊張感がいいのです。たかが縄跳びだ、持久跳びを跳べようが、そうでなかろうが、大したことではない・・・と思っている人がいるとしたら、大きな間違いです。練習でできていたから、本番でもできるとは限らないのです。実際、練習の時は、跳べていたのに、本番でひっかかってしまった人は、たくさんいました。「練習は、本番のように。本番は、練習のように。」です。練習でも、本番のように、集中して全力で取り組む。そして、本番は、緊張しすぎず、練習でやってきたように、集中して全力で取り組む。こういう経験は、子どもたちを成長させます。おそらく、今回、練習で跳べていて、本番で跳べなかった人は、相当悔しいと思います。その悔しさが、次へのチャレンジの力になることは間違いないのです。よく「失敗したから、もう一回。」と、子どもたちが口にすることがあります。まるで、ゲームのリセットボタンのように。しかし、現実は、失敗したら、やり直しがないことが多いのです。本番は、決まって1回しかありません。1回しかないから、本番なんです。だから、その本番に向け、練習にどのように取り組むのかが大事なのです。

 そして、忘れてはいけないのが、本番で練習の成果が出せなかったから、練習してきたことが無駄だったのかというと、そうではないということです。今回の持久跳びで、練習でできていた人が本番でできなかったとしても、それまで練習で取り組んできたことは、その人の力になってきたことは事実です。決して無駄なんて事はないのです。

 最後に、昨年度、1年生で連続二重跳びを115回跳んで、学年新記録を出した紀陸文平さんは、今年、2年生でも209回という学年新記録を出しました。おめでとうございました。

304 まだまだ要注意!コロナ対策

 昨日より、福島県は「まん延防止等重点措置」を解除しました。しかし、まだまだ、コロナの状況は落ち着いてはおらず、石川町においても、町内の施設で感染者が出ています。引き続き、感染防止対策をお願い致します。

 昨日、これに関した通知文を配付いたしました。その中に、「家庭におけるチェックリスト」が紹介されていました。そのチェックリストを、裏面につけましたので、各家庭において、チェックしてみてください。モノクロ印刷なので分かりづらいのですが、質問項目の最初から「いいえ」がピンクですが、最後の質問だけ「はい」がピンクになります。

 今のコロナ禍で、やはり、一番気をつけなければならないのが、外出時ではないかと思います。不特定多数の人混みは、要注意です。さらに、そういう環境下でのマスクなしの会話は、ほぼアウトだと思います。無症状の感染者が、もう至る所にいる可能性があると思えば、外出時、人混みや長時間の外出は、特に注意が必要です。例えば、現在、どんな施設を利用する場合も、入口で検温や消毒をするのが、当たり前になっています。お店やレストランなどもそうです。しかし、そこで、熱もなく、見た目で具合が悪くない人しかいないとしても、もう、安心はできないということです。無症状ですから。だから、そういう場所での、他の人と密になる状況や、周りの人がマスクなしで会食しながら会話をしている状況にいることは、極めて危ないと言わざるを得ません。今は、レストランなどでも「黙食」をお願いしています。そういう施設を利用する人たちは、お互いに、そこまで気をつけなければならないのだと思います。外出する際は、そういうことにも、十分気をつけるよう、お願い致します。

303 子育ては、期間限定(続き)

 榎本博明さんという心理学博士が、著書の中で、最近、注意や叱責に耐えられない若者が多くなってきていることを挙げています。その原因の一つは、子ども時代にあると言います。子ども時代に、レジリエンスが鍛えられず、自己コントロール力が身に付いていないからだそうです。レジリエンスとは、心の復元力のことで、嫌なことや大変なことがあって一時的に落ち込んでもすぐに立ち直る力のことです。このレジリエンスが、子ども時代に鍛えられていないというのです。そこには、子ども時代の大人の関わり方に原因があるようです。

 ちょっと前に「子どもが育つ魔法の言葉」という本が流行しました。ほめて育てる内容の本として、多くの人に受け入れられました。榎本さんは、この「ほめて育てる」背景には、「愛情を持って、厳しくしつける」というのがあると言います。何でもほめればいいかというと、そんなことはありません。子どもですから、未熟故に悪いことをすることもある。その時に、しっかりと、なぜそんなことになったのかを考えさせ、自分の行為を恥じさせ、反省させることが大事で、場合によっては、同じ失敗を繰り返さないように罰を与えることも必要だと言います。時に、その子のために、厳しく接することだってあると思います。実際、本の中でも、「家庭内でルールを守らせることは、子どもが社会の一員として生きてゆく上で、とても大切なこと」「親の同情を引けば、わがままが通せるのだと子どもに思わせないように注意すること」も述べているわけです。子育てにおいては、そういう厳しさがないと、前述のような、レジリエンスが低い若者になってしまう恐れがあるというわけです。

 子ども時代に、大切なことを身に付けさせることは、その時を逃してはだめだということだと思います。かの白虎隊の学び舎「日新館」において「什の掟」にある「年長者を敬うこと」「嘘を言わないこと」「ひきょうなことをしないこと」「弱い者をいじめないこと」等を、「ならぬことはならぬことです」として徹底して教え込んだのは、会津武士として、誇りを持って生きていくための素地作りだったからだと思います。人としての正しい生き方を、子ども時代に身に付けさせたわけです。什の掟は、ただの目標ではなく、その行動については、毎日、反省会が開かれ、もし背いた場合は、口頭謝罪から追放まで、厳しい罰があったそうです。それ程までに、厳しく自分たちを律していたからこそ、その後、一人前の武士として、生き続けることができたのだと思います。今、私たちは、武士の子を育てているわけではありませんが、子どもの教育として、相通ずるものが、そこにはあると思います。

 以前、オンラインゲームについて調査した結果について述べました。その時、それぞれのお家で、それぞれ考えを持って、子育てをされていることを紹介しました。中には、子どもに激しく反発されても、親の考えのもと、厳しくされているご家庭もありました。子どもの成長に対して、最終的にその責任を負うのは、お家の方々です。我が子をどのように育てるのか、それは、お家の方々の思い次第です。うちはうち、よそはよそです。我が子の生活の様子において、何か課題があれば、その解決に向けて、悩み、考えるのは、親として当然ですし、みなさん、そうされていると思います。未熟な子どもの成長に、向き合って、関わっていく子育ては、子どもが親元を離れていくまでの、期間限定です。ですから、子どものために、親として責任を持って関われる今、大いに悩み、大いに考え、親として、やれることをやるしかありません。我々学校も、そういうお家の方々と、思いを共有しながら、学校でやれることにしっかり取り組んでいきたいと思っています。

 そして、私たちが忘れてはいけないことは、目の前の子どもは、いずれ、必ず、独り立ちをするということです。その時までに、一人で生きていけるだけの力を身に付けさせてあげなかったら、不幸なのは子ども自身です。生きていくということは、自分の思うようにいかないことの連続です。その時に、レジリエンスを発揮して、前に進んでいくことができるようにしてあげることです。それが、子どもの成長に携わる者の役目だと思います。

302 子育ては、期間限定

 私には、今年、社会人になった娘が一人います。娘は、高校卒業後、仙台の専門学校に2年間通いました。そして、専門学校を卒業後、昨年春から、郡山市内で働いています。夏までは自宅から通っていましたが、今は、アパートを借りて、そこから通っています。

 娘と一緒に生活している時は、全然感じていなかったのですが、先日、一人になった家の中で、改めて、(ああ、娘は独り立ちしたんだなあ)としみじみ思いました。そして、続けて感じたのは、(子育ては期間限定だなあ)ということでした。

 このLIVEを読んでくださっている保護者のみなさんは、今、小学生のお子さんの親御さんですが、兄弟が上や下にいらっしゃる人もいると思います。みなさんには、お子さんが生まれてから今まで、いろいろとご苦労があったことと思います。そして、今現在も、日々、いろいろと大変なことや心配なことがあると思います。毎日毎日、同じようなことの繰り返しで、嫌になるようなこともあるかもしれません。私自身もそうでした。

 しかし、そのご苦労や大変なこと、心配なことは、これから先、ずっーと、際限なくいつまでも続くことはありません。それらは、期間限定なんです。今は、目の前のことで、とてもそんなことは考えられないかもしれませんが、子どもが成長していくと、ある時、その苦労や大変さ、心配事はなくなります。つまり、親として子どもに向き合い、子どもの成長に関われるのは、子どもが親元にいるときぐらいまでだということです。

 そうなった時に、(ああ、もっとこんなことをしてあげたらよかった)と思っても、もう遅いということです。今、子どもが求めていることを、親として、子どものためにしてあげられるのは、まさに今だけです。そして、そういうタイミングには、ちょうどいいタイミングがあるということです。

 啐啄同時(そったくどうじ)という言葉があります。この言葉そのものの意味は、鳥のひなが卵から出ようと鳴く声と、母親が外から殻をつつくのが同時であるというものです。そのタイミングが合うから、ひな鳥は卵の中から出てこられる。親が外からつつくのが、早くても遅くてもだめだということです。そこから、学ぼうとする者と教え導く者の息が合って、相通じることを表す言葉になりました。

 この「啐啄同時」は、子育てにも通じるものがあると思います。子どもが親に求めるものと、親が子どもに与えるものが、いいタイミングであえば、それは、子どもの成長にとって、プラスに働くのではないでしょうか。そのタイミングがずれていたら、それがどんなにいいものであったとしても、結果的にプラスには働かないように思います。さらに、子どもの成長する過程において、今のタイミングに、しっかりと身に付けさせたいこともあると思います。今、このタイミングで考えさせたいこと、身に付けさせたいこと、そのタイミングを逃すと、後から言っても、もう遅いということもあると思います。(続く)

301 6年生を送る会を終えて

 本校の6年生を送る会は、一言で言うと、ほっこりした会です。どうしてかというと、子どもたちの姿に、気負いがないからです。送る会ではありますが、参加している子どもたちには、6年生と一緒に楽しみたいという思いが随所に見られる会でした。この会のために、1年生から5年生は、6年生に向けて出し物を準備しました。

 1年生が準備したのは、「もうじゅう狩り」というゲームでした。動物の名前の文字数で、グループを作るゲームです。この日の1年生は、2名の欠席者がいたため、5名で行いました。それでも、役割分担の変更を自ら進んで名乗り出てくれたそうです。1年生でも、そういう状況を理解し、自分ができることに積極的に取り組もうとする姿勢が素晴らしいです。ゲームの中でも、グループになれず、最後に残った6年生にインタビューする姿など、この1年間で、とても成長したことを感じました。

 2年生は、三択クイズを行いました。質問は、自分たちの興味のあるものからできていて、生き物の名前など、かなりマニアックな内容でしたが、最後の質問は、6年生のいいところはどこ?というものでした。「A 給食をいっぱい食べられる」「B いっぱい遊んでいるところ」「C 友達にやさしくできるところ」。正解は・・・全部でした。本番で、恥ずかしがらずに、大きな声で発表を頑張っている姿は、とても成長した2年生でした。

 3年生は、クイズ「ここはどこ?わたしはだれ?」。スクリーンに映し出したアップ写真から、場所や人を当てるクイズでした。校舎内のある場所で、自分たちでヒント写真を撮ってきて、出題しました。どこを映したらヒントになるか、よく考えていました。人物を当てるクイズでは、事前に校長室に来て、写真を撮っていきましたが、きちんと説明して、礼儀正しく対応できていました。6年生のことを考えたり、きちんと行動したりできる姿に成長を感じました。

 4年生は、ちょっと趣向を凝らした発表で、なんと「6年生への挑戦状」。6年生VS4年生の対決3番勝負でした。1番勝負は、100マス計算対決。2番勝負は、お絵かき対決。代表の人が描いた絵を見て、他の人が当てるゲーム。そして、3番勝負は、なわとび対決でした。それぞれ、選りすぐりの代表児童が登場し、活躍していました。4年生も6年生も、これは誰々がいい、という人がいるのがすごいと思いました。そして、代表になった人が、最後まで頑張っていた姿も印象的でした。

 5年生は、この会全体を企画・運営する立場でした。実行委員長のあいさつや発表の合間に行う「突撃インタビュー」など、しっかりと役割を担っていました。きっとそういう姿を見て、6年生たちは、昨年度、自分たちが送る側として取り組んだことを思い出していたかもしれません。

 各学年の発表が終わり、手作り色紙のプレゼントが渡され、続いて、鼓笛の引継ぎが行われました。これは、今年度の編制の鼓笛隊から、来年度の編制の鼓笛隊への引継ぎです。この日まで、3年生から5年生は、新鼓笛隊として練習を頑張ってきました。そのお披露目でした。その演奏を、6年生は、ステージの上から見ていました。どんな思いで見ていたのでしょうか。そうして、最後は、1年生と2年生の花道をくぐり、6年生が見送られて、会は終わりました。

 6年生にとっては、下級生たちと楽しく過ごす思い出になる会だったと思います。と同時に、5年生にとっては、いよいよ、これから学校を引っ張っていくリーダーに自分たちがなるのだという覚悟を決める会でもありました。5年生の子どもたちは、6年生のために、下級生の先頭に立ち、会を企画・運営する大変さを味わったと思います。5年生の子どもたちには、その役目をしっかりと果たす姿が見られました。

 こうして、学校は、今の時代から次の時代へ、バトンが渡されていきます。うまくバトンがつながるのも、6年生が、この一年間、最上級生として、いろいろ大変な役を担って頑張る姿を、下級生たちに見せてくれたからです。そういうお手本を示すことが、上級生の役目であるわけです。

 今年度も、残り12日間となりました。

300 詩を書こうコンクール(続き)

4年 佐藤妃莉さん作「ありがとう」

 妊婦さんは/うらモコジャンパーを三枚着てるくらい暑いんだって
 妊婦さんは/ずっと立っていると足がむくむんだって
 妊婦さんは/体がすごく重いんだって
 先生のお腹の赤ちゃんが教えてくれたよ
 私のお母さんもそうやって私を産んでくれたんだなあ
 どんどん大きくなる先生のお腹
 元気な赤ちゃんが生まれますように
 お母さん/産んでくれてありがとね

 担任の先生が、お休みに入る前、大きなお腹で、赤ちゃんのお話をしてくれました。お母さん先生だから伝えられることが、子どもたちには、しっかりと伝わったみたいです。ちなみに、先生は元気な女の子を出産されました。

4年 松山陽太さん作「ぼくの大好きなクラス」

 ぼくのクラスは/いつもにぎやかで笑顔がいっぱい
 だけどちょっぴり忘れっぽい
 ぼくのクラスは/スポーツが大好き/運動ができる人がたくさん
 ぼくのクラスは/思いやりのある人がいっぱい
 ぼくのクラスは/みいんな仲良し/仲良しだからけんかが多い
 だけどぼくはこのクラスの人と友達になって/すごくうれしい
 うれしいから/これからも仲良くしたい

 仲良しだから、けんかしちゃうんですね。そして、すぐに仲直りですね。にぎやかで楽しい学級の様子が伝わります。

6年 二瓶大雅さん作「友達」

 楽しいとき/笑い合える
 うれしいとき/いっしょに喜び合える
 つらいときは/はげまし合える
 だめなことは/だめだと言い合える
 目標にむかって/協力し合える
 こんな友達がいることが幸せで
 ずっとずっと・・・/大切な友達

 仲がいいだけではない関係。きっと、お互いに刺激し合える関係なのだと思います。そういう友達がそばにいてくれる幸せを、きっと感じているのでしょう。

299 詩を書こうコンクール

 このコンクールは、浅川町にある吉田富三記念館が行っているコンクールです。吉田富三博士は、癌研究の先駆者で、吉田肉腫を発見された医学博士。その博士の記念館が「詩」のコンクールをやっているのには、理由があります。

 戦後の日本には、漢字廃止論というものがありました。今の日本語を廃止して、フランス語にする考えや、表記をローマ字にする考えなどでした。しかし、当時の日本人の読み書き能力調査では、識字率が97.9%と非常に高く、これらの考えは撤回されました。そして、当時、国語審議会の委員をされていた吉田博士が、「漢字仮名交じり文こそが日本語。漢字があるから微妙な造語力を持つことができる。」と提案し、日本語のあるべき姿を強く訴えました。その結果、日本語表記が、今の漢字仮名交じり文となったのでした。

 実は、吉田博士は、学生の頃、とても優秀だったので、東京の有名中学校(今の高校)を受験した際、福島訛りがひどくて、それが原因で口頭試問に落ちたことがありました。こういう経験から、吉田博士の中には、言葉に対する思い入れがあったのかもしれません。ご自身でも、俳句や短歌、詩などをたくさん作られていました。そこには、日本語の表現を通して、深く考えた吉田博士の思いが、文字となって現れています。私たち日本人は、日本語の表記によって、物事を考え、感じたことや考えたことを、日本語で表現するのだということを、改めて考えさせられます。

 このようないきさつから、この「詩を書こうコンクール」が行われているのだと思います。

 今年、このコンクールに、4名の子どもたちの作品が入賞しました。次に紹介します。

1年 水野好輝さん作「ぼくのすきなもの」

 すきなものは みかんです/すっぱくて/かわがむきやすいからです
 すいかです/あまいからです
 さくらんぼがすきです/なんこもくっついてあるからです
 ぶどうがすきです/うまいからです

 好きな物の理由が、ストレートに伝わってきます。だいたい、好きな物の理由は、あれこれあるのでなく、このように、ずばりなのかもしれませんね。(続く)

298 「本を読まない高校生」に思う(続き)

 今思うと、当時、読んでいた本は、きっと今は読めないように思います。個人的に思うのですが、長編の本を読み切るには、それなりに時間も必要ですが、それ以上に、それなりのエネルギーがいるように思います。学生の頃、時間もありましたし、エネルギーもあったように思います。だから、あれだけ様々なジャンルの本を読みあさることができたのではないかと思います。それができるのが、高校時代だから、当時の先生方も「今のうち読んでおけ」と示してくれたように思います。きっと、その背景には、「今しか読めないぞ」という思いもあったのかもしれません。

 たしかに、当時は、今のようなネットもスマホもゲームも動画配信もありませんでした。だから読めたのかもしれません。しかし、今でも、高校生にお勧めの本を、たくさんの学校が示しています。ある中高一貫校のサイトでは、こんなコメントがついて、100冊の本を紹介していました。

「中学・高校生活の6年間をどのように過ごしたか、ということはみなさんの 人生に大きな意味を与えるでしょう。さまざまな分野の読書体験を通してみ なさんが豊かな人間性を育むことを期待しています。」

 本を読むことで、私たちは、現実では体験できないような、いろいろな体験をすることができます。前述の私は、「野火」を読んで、戦争体験をしました。「あすなろ物語」を読んで、思春期の成長を体験しました。「吉里吉里人」を読んで、独立騒動を体験しました。そして、トムやハックと一緒に、冒険をしました。実際は、一回こっきりの自分の人生ですが、読書体験を通して、自分の人生を豊かにすることができます。そして、読書を通して、いろいろな生き方にも触れ、いろいろな価値観にも触れるから、自分のものの見方や考え方に幅を持つこともできます。さらに、実社会における他者理解にもつながります。きっと、自分一人だけのものの見方や考え方では、限られてしまうのかもしれません。

 読書することは、学習言語の獲得や語彙、表現などを身に付けるという学びの面と、多様な生き方、考え方に触れ、自分自身のものの見方、考え方を膨らませるという育ちの面があるのだと思います。それは、高校生だけのものではなく、小中学生にとっても大きな意義があり、むしろ、幼少期からの読書体験が大事なのかもしれません。気がついたら、身の回りに本を読む環境があり、小さい時から本を読む楽しさを味わっていれば、きっと、その後もずっと、自分の人生の中に読書活動が根付き、自分の生き方にも大きく関わっていくのだと思います。これは、決して今からでも遅くはありません。まずは、何か一冊、お子さんと一緒に読んでみませんか。

297 「本を読まない高校生」に思う

 2/22付福島民報に次のような記事が載りました。

 県高校司書研修会の2021年度高校生読書調査の結果、県内の高校生のうち、1ヶ月に1冊も本を読まない生徒の割合が、男子が61.2%、女子は55.3%だった。
 本を読まない理由の1番は、「勉強、部活動、アルバイトなどで忙しい」(男子45%、女子58%)。理由の2番は、「ネットやテレビ、ゲームの方が楽しい」(男子43%、女子38%)。
 男女とも半数以上が一冊も本を読んでいない傾向が、過去十年間続いている。

 この記事を読んでいて、あることを思い出しました。それは、私が高校時代、学校図書の担当の先生から、「高校生が読むべき100冊」なるプリントが配付されたことです。そのプリントには、高校時代に読んでおくべき「おすすめの本」が100冊、リストアップされていました。当時の私は、なぜか、その内容に刺激を受け、そこに紹介されている本を次々に読んでいきました。リストの中には、今では、絶対手にしないような、いわゆる名作と呼ばれる本もたくさん載っていました。100冊は読破できなかったのですが、当時の私の心の中に、深く刻まれた本が何冊かありました。
 例えば、大岡昇平の「野火」。太平洋戦争での戦地が舞台で、想像を絶する戦地の実態を目の当たりにし強い衝撃を受けた作品です。井上靖の「あすなろ物語」。登場人物の少年に自分を重ねて読んでいました。作中に出てくる「克己」という言葉も、ここで初めて知りました。夏目漱石の「坊ちゃん」。物語に出てくる登場人物が魅力的で、特に、数学教師の山嵐が、私と同郷の会津出身であったことが、とてもうれしかった作品です。
 このリストには、海外の作家の作品も含まれていました。O・ヘンリーの短編集。有名な「賢者の贈り物」の他にも、「運命の道」という不思議な読後感になる作品がありました。マーク・トウェインの「ハックルベリー・フィンの冒険」。これは、あのトム・ソーヤの冒険の続編的作品で、トムの親友のハックが主人公の物語です。はらはらどきどきの展開に、とても興味を持って読んでいたことを思い出します。
 それから、このリストとは別に、好きだった日本史の先生が、「高校生のうちに、読んでおけ。」と紹介してくれた本がありました。それが、井上ひさしの「吉里吉里人」でした。東北のある村が、日本政府から独立して「吉里吉里国」を名乗り、たまたまそこに居合わせた主人公が、その騒動に巻き込まれていくという物語です。話の中で、医療、福祉、介護、スポーツ、文化芸術、教育など、いろいろな問題に触れていて、なおかつ、話の展開がとってもスピーディーなので、本自体はすごく分厚くて長編なのですが、意外と一気に読んでしまいました。この作品がきっかけで、その後、日本各地でミニ独立国ブームが起きました。(例えば、二本松の岳温泉では、「ニコニコ共和国」が独立しました。今年夏、16年ぶりに復活するそうです。)(続く)

296 本を読む子にするために

 私の一人娘が、初めて発した言葉は、「ばあー」でした。当時、妻の母に家に来てもらっていたため、「ばあちゃん」という言葉をよく耳にしていたのでしょう。最初の言葉が「ばあー」だったことに、妻はちょっとショックを受けていましたが、仕方ありません。みなさんのお子さんが、最初に発した言葉は、何だったでしょうか。
 そもそも、子どもは、どのように言葉を発達させていくのでしょうか。心理学博士の榎本博明(えのもとひろあき)氏の著書によると、子どもは「あ、あ、あ、」という言葉から、1歳くらいになると、「ブーブ」「まんま」「わんわん」など意味のある1語文を口にするようになるそうです。それを聞いた親と「まんま、おいしいね」「わんわん、いるね。」等のやりとりをすることで、2歳頃には2語文を口にするようになります。この頃から、語彙数は爆発的に増えていきます。と同時に、指差ししながら、しきりに疑問をぶつけてきます。「トリさん、何食べるの?」「トリさん、なんで飛ばないの?」等、こういうやりとりを通して、どんどん言葉を覚えていきます。1歳半頃には50語程度だった語彙数は、2歳で200~300語、3歳で1000語程度に増加します。簡単な日常会話には不自由しない程度のコミュニケーション能力を獲得するわけです。そうして、小学校入学時には、数千から1万語、獲得します。語彙数が増加すると共に、2歳を過ぎる頃から、2語文から多語文へ発達していきます。

 このように、子どもの言語能力の発達には、親をはじめとした周囲の大人の働きかけが大きく作用します。まったく言葉を持たないところからスタートしているわけですから、身近な大人が発する言葉を吸収するのが基本です。言語性知能に関しては、家庭環境の影響がおよそ60%と非常に大きくなっています。脳科学の分野でも、親子で過ごす時間やその過ごし方が、子どもの言語能力の発達に関わっていることが分かっています。特に、親子での様々な会話が、言語能力や脳の発達を促すことが確認されています。

 幼少期、まだ学校に入学する前は、やはり、子どもは、家庭内で過ごす時間が長いことから、親子の関わり方が大事だということだと思います。そして、読書についても、家庭環境において、子どもの身近に蔵書がどれだけ、どんな内容の物があるかは大事だと言われます。子どもが親子の会話から語彙を増やし、さらに、本を読むことで語彙を増やすことができます。ただ、ここで重要なのは、子どもが本を読みたいと思うかどうかは、親の態度次第だそうです。日常生活において、親が本を熱心に読んでいる姿がモデルになり、子どもも本を読むようになるというわけです。読み聞かせなども効果はあります。休日に、一緒に本屋や図書館などに行くことは、本に興味関心を持つようになり、読書を楽しむきっかけにもつながります。

 読書は、前のLIVEで書いたように、「学習言語」を身に付けるために必要です。学習内容を理解するためにも、子どもたちには、本を読む子どもになってほしいと思います。そして、本を読む習慣を身に付けてほしいです。家庭で過ごす時間の中に、読書する時間ができたらいいなあと思っています。お子さんがあまり本を読まない様子でしたら、ちょっと親子で本に親しむ機会を作ってみてはいかがでしょうか。石川町の図書館は、火曜閉館で、他の日は午前10時から午後6時まで開いています。休日の過ごし方の一つとして、ちょっと図書館に行って、お互いに面白そうな本を探して読んでみてはいかがでしょうか。

295 オンラインゲームについて考える⑤(続き)

 ここで、子どものマネジメントに、まずは、お家の方が関わってほしいです。と言うのも、子ども自身では、余程強い意志でもない限り、自分を厳しく律することは難しいからです。そこには、お家の方の思いが強く反映されるべきだと、私は思います。アンケートの中にもありましたが、親としてここは譲れない、という思いは、しっかりとお子さんに伝えるべきだと思います。私は、私たち大人は、子どもたちに、生きていくということは、自分の思うようにはいかないことがたくさんあるということを、しっかりと教えていかなければならないと思っています。自分がやりたいことが、何でもかなうわけではない。自分がやりたくても、できないことはある。どんなにやりたくても、我慢しなければならないことはある。どんなに泣いて叫ぼうが、だめなことはだめだと、伝えていかなければならないのではないでしょうか。親として、教師として、子どもの健やかな成長のために、ここは譲れない、認めるわけにはいかない、そういう線引きは、必要だと思っています。ご家庭での子育てには、保護者のみなさんのそれぞれの思いがあるでしょうが、同じ子どもの育ちに関わる者として、私たちは、時に、厳しい態度を取らなければならないことはあると、思っています。

 そして、今回のアンケートにありましたが、「そのゲームに混ざれないことで、仲間はずれになるのではないか」という心配については、ごもっともだと思います。しかし、学校は、いかなる理由であっても、「いじめは許さない」という指導です。もし、仮に、そのようなことがありましたら、すぐに学校までご連絡いただきたいと思います。

 話を戻しますが、家庭での過ごし方を、お家の方のご協力の下、しっかりとマネジメントして過ごせるようにしていきたいです。そこには、何を、どのくらい、どうやって過ごすかという計画が必要です。そのためには、何かをする時に、例えば、宿題に取り組む時に、何時から何時までやる、という見通しを持つことです。同じように、ゲームは、好きなことをやる時間は、テレビを見る時間は、等など、やる前に、終わる時間を決めるとよいです。そう言えば、昔、ある家庭では、平日、子どものテレビの時間は1時間と決められていて、子どもたちは何を見るか、兄弟で相談するという話を聞いたことがあります。兄弟で見たい番組が違う時は、話し合って、前は誰々が見られなかったから、今回は見ていいよ、等と話し合うそうです。きっと、このお家の子どもたちは、他の子どもたちの家は、好きな番組を好きなだけ見られるので、いいなあと思っていたかもしれません。しかし、そこは、「うちはうち、よそはよそ」でいいのです。そこに、親として、我が子のためにそうするという確固たる信念があれば、子どもは納得して、我慢できるのだと思います。そこに、他の家庭と比べて、同じようなことができないのは、かわいそうだということはないのです。我が家には我が家の子どもの愛し方があるということだと思います。

294 オンラインゲームについて考える⑤

 今回で、このシリーズは終了になります。

 お家の方にご協力いただき、オンラインゲームの実態調査を行いました。その結果、半分を超える子どもたちが、全学年において、オンラインゲームをしているということが分かりました。やっている時間も、平日は1時間から2時間程度、休日は2時間以上ということがわかりました。また、学力調査との相関関係をみると、オンラインゲームをたくさんやっている子どもほど、正答率が低いことが分かりました。そして、同じようにたくさんやっている子どもは、あまり本を読んでいない傾向があることも分かりました。

 ここで、最後に考えたいことは、これです。

平日・休日の家庭での過ごし方について

 福島県教育委員会が「家庭学習スタンダード」というものを示しています。これは、家庭学習を充実させるためのものですが、その中で、特に大事にしているのが、

 「自己マネジメント力」です。

 マネジメントとは、目標に向かって管理するという意味ですから、この自己マネジメントとは、家庭での過ごし方を、目標に向かって、自分で管理するということになります。前のLIVEで触れましたが、家で過ごす5時間を、何のために、どのように過ごすかということです。子どもたちの中には、習い事なども含め、毎日、目標に向かってやるべき事をきちんと決めて、努力している子が多くいると思います。その一方で、半数近くの子どもたちは、ゲームに多くの時間を費やして過ごしているわけです。だらだらと時間も決めずに遊ぶことは、マネジメントできていない状態です。そうではなく、限られた時間を、もう少し、自分でマネジメントして、自分のために有意義な過ごし方を考えていきましょう、というわけです。個人的には、平日の2時間ゲームは、やり過ぎだと思っていますし、休日も3~4時間はやり過ぎです。ゲームは楽しいので、気がつくと、あっという間に時間が経ってしまいます。ましてや、オンラインで他の人と一緒に遊んでいたらなおさらです。しかし、そこを、時間を決めて遊べるようになってほしいのです。オンラインで遊ぶなら、その仲間の中で、時間を決めるか、遊ぶ前に、自分はどれくらいで終わるのか、それを決めて遊んでほしいと思います。(続く)

293 オンラインゲームについて考える④(続き)

 実は、ここには、読書と学力の関係も大きく影響していると思われます。次の表を見て下さい。

貸出冊数 国語の平均正答率 算数の平均正答率
71~25冊(平均36冊) 71.3% 64.8%
23~12冊(平均16冊) 68.6% 59.0%
11~2冊(平均6.5冊) 61.3% 52.1%

 これは、同じ子どもたちの本の貸出冊数と正答率の関係を表した物です。国語も算数も、貸出冊数が多い子どもの方が、正答率は高い傾向が見られます。今回は貸出冊数で比較しています。高学年の子どもの中には、ページ数が多い本を読んでいるので、貸出冊数が多くない子どもでもよく読書をしていることはあります。ですから、全体としてこういう傾向があると思って見て下さい。

 読書と学力の関係については、いろいろと理由がありますが、その中でも、特に大きな理由として、読書をする子どもは、読書することで、思考に必要な「学習言語」を身に付けているからだと言われています。先生の話を聞いて理解したり、文章を読んで、その意味を理解したりする言語力は、人と会話する時の生活言語の「日常会話力」ではなく、「学習言語力」です。

 この「学習言語」は、本を読むことで身に付けることができます。逆に言うと、本を読まないと、身に付けることができないと言われています。読書することで、語彙力や読解力が発達するのは当然ですが、それだけでなく、思考力や想像力を高めます。そして、多様な考え方に触れることで、他者理解もできるようになり、他の人との共感性も高まります。さらには、読むという行為に必要な根気強さも培います。そして、「学習言語」を身に付けることで、授業を受けていて、先生や友達の話していることを理解し、自分の考えを論理的に組み立て、課題解決できるようになります。その結果、学力も向上します。

 ゲームに多くの時間を費やしている子どもは、本を読む時間も少なく、さらには、読解力が乏しいため、読書そのものが苦痛でしかなく、なかなか読書活動に前向きに取り組めない傾向が見られます。しかし、学習に必要な「学習言語」を身に付けるためには、読書が欠かせませんので、なんとか、読書習慣を形成する必要があります。ただ、「本を読みなさい」では、読書習慣は形成されません。そこには、家庭環境が大きく関わってきます。家庭において、読書する環境が身近にあれば、子どもは自然と本を読むようになります。この読書をする環境を作るためには、まず、身近に本があること、そして、本を読む大人がいることです。つまり、お家の方が、本を読んでいる姿を見て、子どもも本を読むのです。これについては、改めて述べたいと思います。

292 オンラインゲームについて考える④

ゲームと学力の関係について

 今回、オンラインゲームをしている子どもたちと、していない子どもたちの、学力調査の正答率との相関関係を調べてみました。

  国語の平均正答率 算数の平均正答率
オンラインゲームをしない 68.1% 60.6%
オンラインゲームをする 64.0% 54.2%

 オンラインゲームをしない子どもたちは、オンラインゲームをする子どもたちに比べて、4~6ポイント、正答率が高い結果でした。これは、あくまで平均ですので、誰もがそうだというわけではありません。オンラインゲームをしていても、正答率が高い子どもはおりますし、その逆の子どもも当然います。それぞれの該当児童の全体の傾向として、そういう傾向が見られるということです。

 しかし、そこには、やはり大きな関係があると思います。その一つは、前述した宿題の取り組み方です。学校で学んだ内容を定着させる目的の宿題ですが、とりあえずやればいいような取り組み方では、なんの力にもなりません。

 また、次のような相関関係も見られました。

本の貸出冊数 オンラインゲームをする オンラインゲームをしない
71冊~25冊 42.9% 57.1%
24冊~12冊 60.0% 40.0%
11冊~ 6冊 53.3% 46.7%
 5冊~ 1冊 61.5% 38.5%

 オンラインゲームをしている子どもたちと、していない子どもたちの、学校図書館で借りた本の冊数の関係です。ご覧のように、たくさん本を借りている子どもは、していない割合が高く、逆にあまり借りていない子どもは、している割合が高くなりました。(続く)

291 ちょっとブレイク

 コンピュータゲームについて、いろいろと思うことを書いていますが、この私がコンピュータゲームをやってこなかったのかというとそうではありません。むしろ、学生の頃からいろいろなコンピュータゲームを楽しんできた方です。
 いわゆる「パーソナルコンピュータ(パソコン)」が出回り始めたのが、私が大学生の頃でした。当時のパソコンゲームは、まだBASIC言語というもので作られていて、自分でプログラムを入力して簡単にゲームを作ることもできました。そして、その頃のパソコンの記憶媒体は、なんとカセットテープでした。ですから、今では信じられないくらいシンプルなゲームが多く、2D(平面的な物)のゲームが主流で、アーケードゲームなどから移植された物も多く、例えば、「ゼビウス」などのシューティングゲーム等よく遊びました。
 教員になった頃、ノートパソコンが売り出され、ゲームもかなりグラフィックがきれいで、処理速度も速い物が出回りました。その頃、ロールプレイゲーム(RPG)もかなり面白い物があり、日本で「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」が作られる前に、海外のRPGで「ウルティマ」というものがありました。これは、その後、「ウルティマ・オンライン」となり、オンラインゲームの先駆けとなりました。
 このように、学生の時から、コンピュータゲームで楽しんで来たので、その面白さはよく分かります。オンラインゲームもやったことがあるので、その奥深さも分かります。その経験の上で、これは、課題だなあと感じていることを、述べています。

290 オンラインゲームについて考える③

オンラインゲームの遊び方について

 一般的な個人で楽しむゲームなら、自分の都合で始めたり終わらせたりすることはできます。しかし、オンラインゲームは、他の人とつながって楽しむので、場合によっては、自分の都合で終われないようなことも起こります。

 実際、フォートナイトでは、1人で戦うだけでなく、2人や3人、4人で一緒に戦うモードもあるので、そのメンバーでつながって一緒に遊んでいる限り、そこから自分の都合でやめることは、かなり難しいと言えます。その一緒に遊んでいるメンバーの中で、事前に「○○で終わる」という約束でもしていれば別ですが、どうでしょう。

 さらには、事前に、オンラインで遊ぶ約束をしていたら、急な予定が入っても、変更できない場合も起こりそうです。また、一緒に遊ぶ人数が決まっているとしたら、そのことを決めた仲間以外の人が、その中に入りにくい状況も生まれます。

 オンラインゲームをする時間やメンバーを、自分の都合でコントロールできない辺りに、オンラインゲームのやり過ぎやトラブルが起きる原因が隠れているように思います。

289 オンラインゲームについて考える②

オンラインゲームの時間について

 今回の調査で、オンラインゲームをしている54%の子どものうち、2時間以上オンラインゲームをしている子どもが、平日で21%、休日になると51%いました。そして、さらに、平日はいなかった4時間以上やっている子どもが、休日は20%いました。

 平日、上学年だと学校が終わって、家に着くのは午後4時30分を過ぎると思います。仮に、午後5時から家庭での時間がスタートするとして、寝るのが午後10時だとすると、その間、5時間が家庭生活時間ということなります。そのうち、2時間をオンラインゲームで遊ぶということは、家で起きている時間のうち、40%をずっとゲーム機の前で過ごしていることになります。

 当然、家庭学習をする時間や、夕ご飯を食べたり、お風呂に入ったりする時間もあるので、きっと5時間はあっという間に過ぎてしまうのではないでしょうか。それでも、ゲームをやろうとすると、後は、寝る時間が遅くなるしかありません。

 そして、何よりも、ゲームをするために、宿題をやらないのは論外ですが、ゲームのために、宿題を早く終わらせようとして、いわゆる、やっつけ仕事みたいにやっている可能性もあります。おそらく、ノートの字は乱雑になり、計算などもミスが多くなります。見直しなどもしないでしょうから、それは、形だけ終わらせた宿題で、全然自分のための宿題になっていないと思います。

 平日でそうなので、休日、たっぷり時間がある分、どうしてもオンラインゲームをしている時間は長くなりがちです。気がつけば、4時間を超えてしまうのもうなずけます。アンケートでは、4時間以上という質問だったので、これが5時間、6時間・・・となっていたとしたら、これはやり過ぎの度を超えているとしか言えません。オンラインゲームをやる時間が、このようにずるずると長くなっていく理由に、次のようなオンラインならではの特徴があるのかもしれません。

288 オンラインゲームについて考える①

 今回の調査結果から、いろいろ課題が見えてきました。考えられる課題について、これからシリーズで述べていきたいと思います。これは、今回のオンラインゲームの調査結果から、私なりに考察したことですので、そのことについて、各家庭において、保護者のみなさんにお子さんと一緒に考えてもらいたいと思っています。というのも、やはり、コンピュータゲームで遊ぶことについては、依存性も高く、場合によっては、子ども自身ではコントロールできないこともあるからです。

子どもたちがやっているオンラインゲームの内容について

 まず、現在、ほとんどの家庭用ゲームソフトやパソコンゲーム等は、ゲームの内容や表現方法を評定する「CERO」により、次のように区分されています。(CERO:コンピュータエンターテインメントレーティング機構)

 A:全年齢対象
 B:12才以上対象
 C:15才以上対象
 D:17才以上対象
 Z:18才以上のみ対象

 これらは、CEROによる審査結果から、そのゲームの内容や表現に基づき、遊ぶ対象年齢を決定したものです。
 今回調査したオンラインゲームの中で、「あつまれどうぶつの森」「マインクラフト」は、A区分になっています。ですから、小学生は対象内ということになります。
 一方、今回、一番多くの子どもたちがやっていたオンラインゲームである「フォートナイト」は、C区分になっています。C区分は15才以上対象のゲームですから、12才以下の小学生は、このゲームで遊ぶ対象外であることになります。
 なぜ、このゲームがC区分になっているかというと、理由はゲーム内容・表現に「暴力」が含まれるからです。この「暴力」という区分は、対戦格闘、戦争、兵器などに対して設定されることになっており、フォートナイトは、いわゆる、生き残りをかけて、武器を駆使して他のプレイヤーと戦う「バトルロイヤルゲーム」であるため、C区分になっています。ちょっと前に中高生で流行した「荒野行動」というオンラインゲームも、同じくC区分になりますし、モンスターハンターシリーズもC区分のゲームです。
 このCEROによる区分は、ゲームを購入したり、遊んだりする時の目安であって、法律的な規制などはありません。実際、多くの小学生がC区分のゲームで遊んでいるのが現状です。しかし、C区分にしているのは、それなりの理由があるので、それを分かった上で、購入したり遊んだりすることを考える必要があると思います。

 次回は、オンラインゲームをしている時間について考えてみたいと思います。

287 コロナ感染の傾向

 石川地区内の感染者が急増しています。

 最近の感染傾向で増えてきているのが、お家の方の勤務先で感染者が出たため、お家の方が濃厚接触者になるケースです。

 この場合のように、ご家族が濃厚接触者に特定された時は、同居しているお子さんも自宅で待機になります。そして、濃厚接触者のお家の方が、検査(2回)を受けられ、陰性であれば、感染者と接触した次の日から数えて、7日間の自宅待機後、8日目に解除になります。(お家の方のお仕事が、社会機能維持に必要なエッセンシャルワーカーの場合は、5日間の自宅待機、6日目に解除)

 よって、同居しているお子さんも、同じように8日目(もしくは6日目)に解除となり、それまでは自宅で待機となります。自宅待機の期間中は、不要不急の外出は控えてください。また、濃厚接触者のご家族とは、難しいかもしれませんが、できるだけ接触しないように、お願いします。

 当然、検査の結果、お家の方が陽性になれば、今度は、同居しているお子さんが、ほぼ濃厚接触者に特定されるようになります。そして、お子さんが検査を受け、陰性であれば、上記と同じように7日間の自宅待機、8日目の解除。しかし、お子さんも陽性であれば(お家の方が陽性の場合も同じですが)、医療機関や保健所の指示で療養することとなります。そうなると、今度は、学校での濃厚接触者の特定が行われ、状況により、臨時休校や学年閉鎖などの対応を取ることになります。

 今のところ、上記のようなケースになったお家からは、すぐに学校に連絡をいただいており、連絡があり次第、登校したお子さんを下校させています。このように、状況が分かり次第、すぐに学校に連絡を頂けると、大変有り難いです。オミクロン株は、以前も書きましたが、無症状で感染している人が多いので、少しでも疑わしい状況の場合、「もしかしたら」という対応が求められます。「このぐらい大丈夫だろう」では、きっと防ぐことはできないのだと思います。

 引き続き、保護者の皆様のご理解ご協力をお願い致します。

286 オンラインゲームアンケート結果について

 この度は、子どもたちのオンラインゲーム実態調査のアンケートにご協力いただきまして、ありがとうございました。結果の概要について報告しますので、ご覧ください。(別紙配付)

 結果を見た私の感想は、子どもたちは、思った以上に、オンラインゲームをやっているんだなあということでした。全校生の半数以上がやっているのは、ちょっと意外でした。また、上学年だけでなく、下学年の子どもたちも結構やっているのも驚きでした。それだけ子どもたちの遊びの世界に、オンラインゲームが関わっているのだと、改めて思いました。

 さて、今回、アンケートを実施して、お家の方々からもいろいろとご感想やご意見をいただきました。

 このことについては、いろいろな考え方があるのだと思います。そして、そこには、当然、各家庭における子育ての思いや現状があり、子育てに対する悩みや不安もあるのだと思います。目を通して、私自身、いろいろと考えさせられました。そして、野木沢の子どもたちの健やかな成長のために、学校として何ができるのか、先生方や保護者のみなさんと考えていかなければならないと思いました。
 今回、調査した結果やお家の方々のお考えなどを、まずは、みなさんで一緒に共有したいと思います。そして、既にアンケート実施の時に家庭内でお話し合いをされた方がいたようですが、是非、各ご家庭で、このことでお子さんと話し合う機会を持ってもらえたら有り難いです。

 ・友達と仲良くゲームで遊ぶことは悪いことではないのですが、時間のコントロールや優先順位(やるべきこと)を言い聞かせないと、ゲーム中心の生活になってしまうので、注意するようにしています。
 ・周りのお友達でオンラインゲームをやっている子の話を聞きます。一切やらせるつもりはありませんが、本人からも、いつか「やりたい」と言われるんじゃないかと心配しています。
 ・オンラインゲームではないのですが、動画の見る時間は増えています。
 ・ゲームに夢中になるあまり、時間が守れなかったり、頭を切り替えて勉強することが難しくなることがある。
 ・ゲームの実況や攻略の動画が多く、欲しいアイテム(課金しか手に入らない)を欲しがり、「課金して」と言われ、困っています。一緒にアンケートしてみて、何か気付いたようです。
 ・オンラインは禁止しています。親が把握しきれない域になることと、トラブルで余計なストレスを作るからです。子供は理解してくれているので、安心してゲームをやらせることができます。

 ・オンラインゲームについて、家族で話し合い、改めて考える機会を設けることができたことがよかったと思います。
 ・オンラインゲーム、スマホの使用など、年を追うごとに低年齢化していて、ビックリします。小学生でも自分スマホ、LINEも当たり前・・・どの親に聞いても「やらせたくない」と言っているのに、なぜ持たせてしまうのか、不思議でなりません。うちの子達は、激しく文句を言い、親とさんざんケンカをしましたが、幸い、友達に仲間外れにな  ることもなく、(かなりさみしい思いはしましたが)オンラインの外に広がることに、目を向けてくれましたが・・・オンラインゲームが、子にとって何のメリットがあるのか不明です。
 ・以前、本人からオンラインゲームをやっていないことで話の内容が分からないからと、お友達の輪の中に入れてもらえなかったと言われたことがありました。しかし、我が家ではオンラインゲームは良いことがないと思っているので、一切やらせるつもりはありません。
 ・ゲームを始めると終わりがなくやってしまうので、きびしくできるよう努力したいです。
 ・一応、家庭でのルール(オンラインゲームをする相手は友達のみなど)を決めてやっています。今のところ、トラブルはないようです。
 ・ゲームの時間など決めてたり、場所はリビング限定なので、トラブルがあれば気づけるのかなと思います。
 ・やりすぎてはいけない事をよく話す。本人も注意して使用するようになってほしい。
 ・調査をし、学校側でも状況を把握して頂けることは良いことだと思います。今は特にトラブルはないようですが、近くでゲームをしていても、全て理解できるわけではないので、何かあった時不安なので、様子の変化等、気にかけて頂けるとありがたいです。
 ・ルールを子どもたちに決めて、守れなかったら、しばらくゲーム禁止になるので、理解しています。オンラインは、知らない人とつながるということ、自分の会話が動画サイトでアップされたりするリスクを伝えました。自分でそのリスクを背負える年齢になるまでは、オンラインはやらないと話しています。
 ・インターネット環境が及ぼす子供への影響を考えると、調査することでオンラインゲームを控えるようになるきっかけになるかもしれないので、よいと思います。合わせて、調査結果に基づいた分析等を子どもたちも守ることができればと願っています。
 ・昼夜を問わずやっている程、子にとって魅力的なオンラインゲームですが、親御さんで「やらせたい」と思っている方は誰もいません。子どもの力でコントロールするのは、なかなか難しいので、大人がどうにかしてあげることはできないのでしょうか。悩ましいなあと思います。
 ・やればやるほどトラブルも多くなるリスクが高まることを、子どもと話しました。
 ・子どもとの会話の中で、友達のオンラインゲームでいろいろともめごとなどがあると聞きます。学校でも対策すべきことはあるかと思います。
 ・トラブルになる心配があったので、学校でも制限などの対応をして頂けると安心です。どうしても、友達にさそわれたりする時には、断った後の関係の心配もあり、許可してしまうこともあります。
 ・オンラインやローカル通信、親の方が詳しく知らず、子どもまかせになってしまうこともあるので、きちんと内容を理解できるようにしていきたいと思います。
 ・友達がオンラインゲームをしているので、やりたいと言ってますが、オンラインのトラブルや怖さを伝えています。

285 体験入学にて

 令和4年度入学児童と保護者のみなさんにお出で頂き、体験入学を実施しました。保護者の皆様には、入学説明会を行いました。その間、入学児童のみなさんは、1年教室で、1年生の発表を見たり、校舎めぐりをしたりしました。1年生にとっては、来年入学してくる園児達を前に、ちょっぴりお兄さん、お姉さんになって、頑張ってお世話していました。参加した園児の一人は、「きんちょうしたけど、楽しかったです。」と感想を述べていました。

 保護者会で私は次のような話をしました。
「人数に関係なく、学校は、全ての子どもたちにとって、楽しいところでありたいと思っています。それも、学ぶことが楽しいところでありたいです。来年の1年生にとっても、4人だから寂しいところではなく、この4人で学ぶのが楽しいところになるよう、学校も今から4月に向けて、準備をしていきたいと思います。」

 4月に元気に入学してくるのを、楽しみに待っています。

284 節分に・・・

 今年の節分集会は、放送により行いました。各学年の代表児童が、自分たちの追い出したい鬼の発表をしました。

 1年 先生がいないと、できない鬼
 2年 忘れ鬼、時計を見ない鬼
 3年 悪口鬼
 4年 静かにならない鬼、言葉遣いが悪い鬼
 5年 素直に受け止められない鬼、忘れ物をする鬼
 6年 しゃべりすぎ鬼、態度が悪い鬼、整理整頓できない鬼

 実は、先日、石川中学校を平成8年度に卒業された方々の代表の方が来校されました。今年厄払いをされたそうで、その厄落としの催しとして、6年生の子どもたちに節分菓子を贈ってくださいました。厄払い実行委員長で、本校PTA庶務でもある草野さんは、ご自身が子ども時代に、そのようにお菓子をいただいた経験があり、是非、自分たちの時にもやってあげたいと思っていたそうです。そのように、母校の先輩方が、後輩達のために何かしてくださるというつながりがあるのが、とてもうれしいなあと思いました。今回、本校だけでなく、他の施設と合わせて426名に贈ったそうです。協賛してくださったみなさま、ありがとうございました。

283 「発症したら、お大事に」

 前号では、保護者の皆様にいろいろとお願いを致しました。紙面の都合上、その後に、どうしてもお伝えしたかったことが書けませんでしたので、ここに、前号の続きとして記します。

 これまでは、コロナに感染したくない、感染したら大変だ、という思いを、誰もが持っていたと思います。その背景には、感染者に対する誹謗中傷などが心配というものがあると思います。なぜ、感染者が出ると、それはどこの誰だ?という犯人捜し的なことになっていたのかというと、それは、感染者が出ると、その感染者がたった一人だったとしても、学校が休校になったり、学級閉鎖になったりしていたからだと思います。だから、誰も感染したくないと思っていましたし、感染者が出たら、自分の身の安全のため、その感染者に関する情報を少しでも探ろうとしたのだと思います。

 しかし、オミクロン株になり、いつでも、どこの誰でも、感染してしまう状況になってきました。全員が、次は我が身?という状況です。ただ、今までと違うのは、学校において、濃厚接触者を出さない対応をしていれば、仮に誰かが発症したとしても、その人から感染する他の人を出さないことはできるということです。他に感染する人や濃厚接触者がいなければ、学級閉鎖も学校休校もしなくていいことになります。あとは、発症した本人だけが、回復するまで休むだけです。これなら、コロナに感染しても恐れることはありません。当然、感染した人を探る必要もないし、その人が責められることもない。これは、インフルエンザなどと同じ扱いです。

 こういう状況の合い言葉は、「発症したら、お大事に」です。お互いに、発症した人の早い回復を願い、優しい気持ちで接したいと思います。今後、誰が発症したとしても、みんなで温かい気持ちで見守り、回復を願うようになれば、もう、新型コロナウイルス感染は普通の感染症と変わりません。

 野木沢小では、みんなで「発症したら、お大事に」という合い言葉で、今のコロナ禍を乗り越えて行きたいと思います。そのために、前号でお願いしたように、濃厚接触を出さない対応へのご協力をお願い致します。

282 コロナ対応に関するお願いとお知らせ(重要)

 福島県における1月の新型コロナウイルス感染者数は、4249人。クラスターも49件発生しました。2/1の新規感染者数は605人。そのうち、10代~10代未満が占める割合は4割。オミクロン株は、感染スピードが速く、無症状か軽症者が多いそうです。また、風邪に症状が似ていて、感染に気付かないケースもあるようです。県の担当者は、まだピークアウトに向かっていないこと、2月も1月の同規模かそれ以上の感染を予想していること、そして、家庭内での不織布マスクの着用について話しています。

 さて、連日、県や町教育委員会等からの通知が入り、保護者の皆様にも配付しておりますが、本校としての対応等について、お伝えします。

 今回の通知で、一番の変更点は、もし、学校で感染者が出た場合、その濃厚接触者を学校で特定することになった点です。その場合、次のような手順になります。
 ①発症者の発症日2日前からの行動を確認します。
 ②その発症者の行動に対して、接触した人がいないか、どのように接触したか確認します。その時、濃厚接触者と特定するチェックポイントは、次の3点です。
  □マスク(不織布マスクか同等のもの)を正しく着用していたか。
  □マスクなしで、1m以内にいたか。
      □マスクなしで、15分以上いたか。
 ここで、濃厚接触したかどうかの一番のポイントは、マスクの正しい着用になります。
 こうして、濃厚接触者に特定された人には、接触後、7日間の自宅待機と毎日の健康観察チェックをお願いすることになります。そして、人数や状況等により、町教委会と相談の上、臨時休業や学級閉鎖等の対応をすることになります。

 学校として、これまで同様に、朝の検温、健康チェックをして、発熱や体調が優れない場合は、登校させないことは、引き続きお願いします。これにより、まず、ウイルスを学校に持ち込むことを防ぎます。

 しかし、前述したとおり、オミクロン株は、無症状で感染したことに気付かないことが多いようです。これでは、知らず知らずの内に、実は感染している人が登校・出勤してしまうことになります。これを防ぐのは、かなり難しいと思われます。実際、県内各地の学校でクラスターが発生しているのも、そういうことだと思います。

 そこで、学校としてできることは、仮に、無症状の感染者が登校・出勤したとしても、その人に濃厚接触して、新たな発症者を出さないことです。無症状の感染者は、そもそも症状が出ていないので、判別することは困難です。しかし、学校にいる子どもたちや先生方が、普段からお互いに濃厚接触しなければ、そこから新たな感染者を出さないことになります。また、無症状の感染者が、その後、症状が現れて発症したとしても、学校内において、他の人が濃厚接触していなければ、それ以上感染者を出すことを防げます。

 学校に来ている限り、接触はします。しかし、濃厚接触をしなければいいのです。それは、可能です。前述の濃厚接触のチェックポイントに当てはまらなければいいのです。

  □マスク(不織布マスクが望ましい)を常に正しく着用している。
  □マスクなしで、1m以内、15分以上近くにいない。

 これで、濃厚接触にはなりません。そこで、保護者の皆様にお願いしたいのは、子どもたちのマスクを「不織布マスク」にしてほしいということです。実は、私もこれまで布マスクを使用していました。肌触りや繰り返し使用できるのでそうしていました。しかし、今回のことで、不織布マスクに替えました。ちょっと慣れるまで大変ですが、仕方ありません。子どもたちの中にも布マスクを使用している子はいます。中には、だんだんひもが緩くなってきていて、気がつくと鼻マスクになっている子も見かけます。毎日、新しい不織布マスクを着用することは、マスクの準備等でご負担やご面倒をおかけすることになるのは重々承知しておりますが、しかし、今、学校はこういう状況であることをご理解頂き、ご協力をお願いしたいのです。不織布マスクの上に、布マスクをつけるのは構いません。どうぞよろしくお願い致します。

 そして、最後にお願いしたいのは、ウイルスに、負けない体づくりと生活です。これまでも、風邪やインフルエンザなどのウイルスによる感染症は、度々起きていましたが、そういう感染症にかかる子とかからない子がいます。それは、個々の免疫力の違いだと言えます。今回のコロナも同じです。もうかなり身近にあるはずのコロナウイルスが、体内に侵入しても、やっつけられるだけの免疫力、抵抗力があればいいわけです。そのためには、次の3つが重要です。
  □栄養バランスのよい食事
  □適度な運動
  □十分な睡眠
 特に、睡眠時間は、しっかりと取ってほしいと思います。3年生までは夜9時、4年生以上も夜10時には寝るようにしてほしいです。

281 致道館の教育

 今週は、全国学校給食週間になっていました。明治22年、山形県の鶴岡町(今の鶴岡市)の忠愛小学校で、初めての学校給食が提供されたそうです。先日の本校給食では、その時に出された「おにぎり、焼き魚、漬物」がメニューに出ました。日頃の美味しくて、栄養バランスのよい給食に感謝しながら、いただきました。

 さて、この忠愛小学校があった山形県鶴岡市ですが、実は、私の父親の故郷でして、私は小学生の頃、毎年、夏休みになると、出かけていた所でした。名所旧跡もいろいろあるところで、有名な所では、出羽三山の一つ、羽黒山があり、そこには国宝になっている立派な五重塔があります。他にも、クラゲの展示で有名な加茂水族館などもあります。その中でも、私が(すごいところだ)と心から思ったのが、「致道館(ちどうかん)」でした。

 私の故郷会津には、会津藩の藩校「日新館」がありますが、この「致道館」は庄内藩の藩校です。武士の子弟が学ぶところは、どちらも同じなのですが、「致道館」には、日新館にない、独特な仕組みがありました。その一つが、クラス分けです。致道館には、全部で5つのクラスがあります。

 ①句読所(くとうしょ)  今の小学校にあたる
 ②終日詰(しゅうじつづめ)今の中学校にあたる
 ③外舎(がいしゃ)    今の高等学校にあたる
 ④試舎生(ししゃせい)  今の大学教護課程にあたる
 ⑤舎生(しゃせい)    今の大学学部か大学院にあたる

 何がすごいのかというと、この5つのクラスは、年1~4回の学業検閲に合格すれば、年齢や修学年数に関係なく順次進級できるのです。なんと飛び級もあったそうです。まるで、海外の学校制度みたいです。
 また、句読所には担任の教師がつきますが、終日詰以上は自学自習と会業(かいぎょう)と呼ばれる小集団討議が中心でした。つまり、担任の先生はいないのです。自分たちで学びあったということです。会業では、助教と呼ばれる人が会頭(リーダー)となり、課題と期日を定めて研修の成果を個人ごとに発表し、互いに討論して疑問を明らかにしながら理解を深めようとする学習方法です。まさに、自主的な学びの集団というわけです。

 こんな仕組みのある致道館は、すごいところだなあと思ったのですが、後に、この鶴岡市が学校給食の発祥の地と知って、昔から教育に力を入れている土壌の鶴岡市なら、それもあり得ると納得したのでした。

280 コロナ感染防止に向けて

 先日、一斉メールでお知らせしましたとおり、新型コロナウイルス感染拡大防止に係る対応について、福島県教育委員会より通知が出ました。
 次のとおりの対応となりますので、よろしくお願い致します。

1 対象期間
   令和4年1月27日(木)から令和4年2月20日(日)まで
   ※ 終了期日が変更になる際は、改めてお知らせいたします。
2 対象期間における対応
 ○ 感染リスクの高い学習活動(部活動において実施する場合を含む)については、停止すること。
 ○ 感染拡大地域(緊急事態措置区域、まん延防止等重点措置区域)はもとより都道府県をまたぐ往来を控えること。
 ○ 学校内における感染症対策について
  ① 健康観察の徹底
   ・ 登校前の検温等や登校後における健康観察を徹底すること。
   ・ 児童生徒等の同居する家族に発熱等の風邪症状が見られる場合も出席停止の措置とすること。
  ② 給食・昼食時の対応
   ・ 飛沫を飛ばさないよう、対面にしない、大声での会話を控える等を徹底し、食事後には必ずマスクを着用すること。
  ③ 換気・清掃等の徹底
   ・ 冬季においても換気を行い、日々の清掃活動を徹底すること。
  ④ 差別・偏見・中傷の防止
   ・ 感染者や濃厚接触者について、差別・偏見や中傷を防止するための啓発を図ること。
 ○ 学校外における感染症対策について
  ① 児童生徒同士の会食やマスクを外しての会話など、感染リスクの高い行動を自粛すること。
  ② 不要不急の外出や外泊などを自粛すること。

 特に、繰り返しになりますが、お子さんの体調が優れない場合は、登校せずに、お家で療養してください。また、ご家族に体調が優れない人がいる場合も、本人は元気でも、登校せず、お家で様子をみてください。また、休日等の外出も十分気をつけてください。

 なお、今後の学校における予定されている教育活動の変更や中止につきましては、その都度、一斉メールにてお知らせ致しますので、ご確認ください。

279 いつもと違う避難訓練

 昨日の昼休み、突然、避難訓練の放送が入りました。その時、子どもたちは、教室にいたり、体育館で遊んでいたり。音楽室では鼓笛の練習をしている人もいましたし、希望ヶ丘で遊んでいる人もいました。しかし、その後、地震発生の放送が入ると、みな、安全な場所を探して、身を守りました。校庭にいる人たちも、校庭の真ん中に集まって、しゃがんで待ちました。それから、校舎内の人たちは校庭に移動しましたが、今度は、階段や通路の一部が通行止めになっていました。地震で通れなくなった設定です。

 今回の避難訓練は、実際の災害を想定した訓練でした。実は、11年前の東日本大震災の際、ある宮城県の中学校の先生が、避難途中、通れない箇所があまりに多い状況に、今までの避難訓練のあり方について考えさせられた、という話をしていたそうです。そこで、本校でも、地震により通行できない箇所がある中で、安全に避難するという訓練をしました。この通行できない箇所がどこなのかは、先生方にも知らせず、校長・教頭・教務だけで設定しました。

 予想していない状況で、先生方と子どもたちは、どのように避難するか、観察しながら訓練しました。すると、3階にいた4年生以上の子どもたちは、先生がいない教室もある中、複数の人数で、慌てることなく、避難できるルートを確認しながら、避難できました。教室に先生がいた子どもたちも、しっかり先生の指示を聞き、無事に避難できました。

 避難解除後の全体反省会では、先生方から気付いたことの話がありました。
 ・一番大事なのは、話を聞くこと。
 ・地震の際は、頭を守る工夫を。
 ・地震でガラスが割れるかもしれないことを予測すること。
 ・揺れから身を守る際は、近くに倒れるような物がないことを確認。
 ・前の人についていく時、ただついていかない。ちゃんと自分でも考えて行動すること。
 ・どんな状況でも、真剣に、避難のきまりを守って行動すること。

 今回は、学校にいる時の訓練でしたが、子どもたちが家にいる時にも、突然、大地震が起きるかもしれません。その時に、お家の人がいないかもしれません。そんな状況でも、自分で判断して、身を守る行動を取り、安全に避難できるようにしてほしいと思います。大正時代の物理学者で防災学者であった寺田寅彦の有名な言葉が「天災は忘れた頃にやってくる。」起きた災害を忘れることなく、日々の備えをすることの大切さを言っています。

 今回、上履きのまま避難したので、校舎に入る時に、上履きをきれいにしてから上がりました。その時、汚れたところを、最後にきれいに掃除してくれたのは、6年生でした。さすが最上級生。ありがとうございました。

278 コロナ感染に要注意!

 オミクロン株の感染者が、全国的に爆発的に増加し、連日、5万人を超えています。福島県も同様に、感染者が増加しています。新聞報道でも、県内各地で、学校内でのクラスターが発生していることが伝えられています。
 オミクロン株は、デルタ株より感染力が強いことがわかっています。それは、鼻からのどにかけて増殖しやすいため、飛沫に含まれるウイルスの量が多いことが考えられるからだそうです。また、潜伏期間が短いようで、それにより、広がりやすいとも言われます。
 しかし、特殊な感染経路はなく、これまでのような、接触感染、飛沫感染、エアロゾル感染で感染する点は同じです。ですから、対策としては、これまでと変わらず、こまめな手洗い、消毒、マスクの着用、3密を避ける等をしっかりと行うことが大事です。また、体調が悪い場合は登校せず、家族に具合が悪い人がいる場合も、家で様子をみてくださるよう、お願いします。

277 十七文字作品紹介

 毎年、保護者のみなさんにご協力いただいている「十七文字作品」ですが、先日、県中域内の優秀作品集が送られてきました。その中に、本校児童の作品も掲載されていましたので、ご紹介します。

ねむるまで あたまなでなで ありがとう  (1年男子) 
疲れても あなたの笑顔に 癒やされる   (母)
おとうさんの たんじょうびに ぎんメダル (2年男子)
五輪より 心に響いた 銀メダル      (父)
星座盤 片手に探す 夏の星        (4年女子)
思い出す 祖母と探した はくちょう座   (母)
背をたたき 気合いと弁当 送り出す        (母)
決勝戦 涙に消える 準優勝       (5年男子)
小和清水 自然が生み出す ゆたかな水   (4年男子)
ふるさとの 名水で育つ 豊かな子     (母)

276 感染対策の徹底を!

 現在、第6波を迎えており、全国的に感染者数が増加傾向にあります。感染症専門医の忽那賢志先生によると、オミクロン株の特徴は、

 ・潜伏期が短い ・鼻水やのどの痛みなどの「かぜ症状」が多い
 ・ワクチン接種をしている人も感染しやすい ・重症化リスクは低い

という特徴があるそうです。それでも、全く重症化しないわけではないので、安心はできません。しかし、オミクロン株でも感染対策には変わりはなく、

 ・手洗い ・3密をさける ・マスクの着用

といった対策をしっかりと続けることが大事です。これまで同様、朝の検温をして、発熱や具合が悪い時は、登校せず、お家で休養してください。また、本人は元気でも、ご家族に具合が悪い人がいる場合も、お家で様子をみて下さいますよう、ご協力お願い致します。

275 第3学期スタート!

 第3学期がスタートしました。始業式で、校長より次のような話をしました。
「あけましておめでとうございます。まず、今日は全員登校です。冬休み安全に過ごせたようで、うれしいです。さて、2学期の最後に、階段を上る話をしました。今日からの3学期も、毎日1段ずつ、階段を上っていきます。3学期は、49日間です。ここで、大切なことは、目標です。今日から49日後、3学期が終わる時、今の学年が終わる時に、自分は、どんな自分になっていたいか。どんなことができるようになって、どんなことがわかるようになっていたいか。その姿を具体的にイメージすることです。そうやって、今の自分を変えていってほしいと思います。これからの毎日も、つらく苦しいことや思うようにいかないことはあると思います。でも、そういうことに耐えて、我慢して頑張ることは、自分を変えることにつながっています。自分を変えることができるのは、自分だけです。先生方は、そのお手伝いはできますが、自分を変えるのは自分です。3学期も頑張りましょうね。最後に、コロナ感染がまた広がってきています。今まで同様、マスク、手洗い、換気、密を避ける生活を続けます。そして、具合が悪い時は、無理して登校せず、家で休むようにしましょう。」

 この後、各学年の代表児童が、今年の目標について発表しました。
1年 「3学期頑張りたいことは、算数です。引き算ができるようになりたいです。」
2年 「今年頑張りたいことは、足を速くすることです。マラソン大会で他の友達にも、自分にも負けないように、朝もたくさん走りたいです。」
3年 「3学期に頑張りたいことが5つあります。一つはなわとびです。二重跳び2分間をミスせず跳びたいです。二つは算数の分数です。苦手だけど頑張って覚えたいです。三つは漢字です。難しい漢字も覚えたいです。四つはスケートです。一人で滑られるようにしたいです。五つは下級生の面倒をみることです。もうそろそろ4年生になるし、泣いている下級生がいたら声をかけたいです。」
4年 「3学期の学習の目標は、算数を頑張ることです。苦手な計算も頑張って、4年生のまとめをしたいです。生活の目標は、友達に思いやりを持って生活することです。3学期も友達となかよく過ごしていきたいです。」

5年 「3学期頑張りたいことは、6年生の行動をしっかりと見て学び、下学年のお手本となる行動をとることです。例えば、掃除では、ぼくたち5年生が班長となり、班の中心として、下学年のお世話をしながら自分の仕事をします。他にも、6年生から仕事を引き継ぐことが多くなると思うので、一つ一つの仕事を今よりさらに、責任を持って行っていきたいです。」
6年 「自分は、どんな3学期にしたいか、考えました。まず、学習では、授業に集中して取り組み、6年間のまとめの学習をしっかりとしたいと思います。次に、運動では、休み時間に鬼ごっこなどを進んでするようにして、遊びながら楽しく体力をつけたいなと思います。卒業まで、あと3ヶ月しかないので、一瞬一瞬を大切に、思い出に残る3学期にしたいです。」

 代表で発表した子どもたちは、みなしっかりとした目標を掲げていました。あいさつでも述べたように、この目標は大事です。目標があるから、それに向かって、どんな努力をするのか、その行動が決まります。そして、目標があるから、今の自分はどこまでできているか、自己評価ができ、何が足りないのか、振り返ることができます。それから、4月からの自分をイメージすることも大事です。発表の中で、そのことに触れている児童もいました。今の学年のゴールは3月ですが、自分の階段は、その先もずっと続いているということです。さらに言うと、目標には、小さな目標や大きな目標があり、大きな目標としては、「将来の夢」として、自分の階段のずっとずっと先に存在しているものがあります。その夢の実現に向けて、毎日の日々があるのです。だから、自分が頑張ることは、全て自分に返ってくるのであって、それが、自分を変えていくことにつながっているということです。

274 冬休みの過ごし方

 別紙で配付されました「冬休み よいこの生活」をご覧になり、事故なく、けがなく、感染なく、安全で楽しい冬休みを過ごせるよう、お家の方からもお声がけをよろしくお願い致します。

 特に、自転車に乗る時はヘルメットをかぶること、積雪時や凍結時の自転車乗りはしないこと、凍った用水池などに近付かないこと、自動車に乗る時は、後部座席もシートベルトをしめること等、しっかりと守るようにお願いします。
そして、自分が十分気をつけていても、事故に巻き込まれることはあります。周りの車にも気をつけて歩行するようにお願いします。

 さらに、忘れてはいけないのが、感染予防対策です。今まで同様、マスクの着用、手洗い、3密を避ける行動をお願いします。

 ◇冬休みの期間  12/24(金)~1/10(月)
 ◇第3学期始業式 1/11(火)

事故なく、けがなく、感染なく、安全で楽しい冬休みを!

273 2学期を終えるにあたり

 2学期は、83日間ありました。いろいろなことがありました。実は、先週の全校集会で、次のような話をしました。

「みなさんは、毎日、いろいろと頑張っていますね。その頑張りが、結果として出てくると、また頑張ろうという気持ちになると思います。しかし、結果が出ないと、不安になる人もいると思います。そして、自分はやってもだめだ、と思ってしまう人もいると思います。頑張ってやって、結果が出ない人は、本当に、だめな人なのでしょうか。学期末漢字テストは、100点満点が合格です。満点で合格できた人は、きっと、たくさん練習したのだと思います。では、100点以外の人は、だめな人なんでしょうか。体育の授業で、サッカーでゲームをする時があります。それは、ゲームなので、勝ち負けが決まります。負けたチームは、だめなチームでしょうか。頑張ったけど、点を取られたキーパーは、だめな人なんでしょうか。頑張って練習しても、満点がとれなくて、合格できないことはあります。サッカーのゲームをすれば、勝つチームがあれば、必ず負けるチームがあるんです。どんなにがんばっても、点を取られてしまうことはあるんです。どんなにがんばっても、結果が出ないことは、あります。じゃあ、結果が出ないから、だめなんですか。結果が出ないから、やらない方がいいのですか。そうじゃないです。みなさんが、毎日、学校に来て、授業を受けて、学んでいるのは、出来ない自分、わからない自分を知るためです。そこがスタートです。自分は、何ができて、何ができないのか。自分は、何が分かって、何が分からないのか。そうして、できるまで、わかるまで、努力して頑張るのです。だから、できないことや分からないことは、恥ずかしいことではないのです。できようと、分かろうと、頑張っている途中の人は、だめな人ではないんです。それを、お前は、そんなこともできないのか、わからないのか、と言う人がいたら、その人が、間違っています。人はみんな違うのです。何ができて、何ができないかは、人それぞれ、違うのです。自分ができるから、わかるからといって、できない、分からない人を馬鹿にするのは、大きな間違いです。そして、そのことで、他の人と比べても、何にもなりません。自分には、何ができて、何ができないのか。自分には、何が分かって、何が分からないのか。それを知ることがスタート。そこから、頑張って努力していく。いつできるのか、いつ分かるのか、それも、人によって違うのです。でも、これだけは、はっきりしています。それは、分かりたい、出来るようになりたい、という気持ちを持ち続け、あきらめず、努力し続ければ、必ず、いつか、できるように、分かるようになるということ。2学期も、あと一週間です。最後まで、あきらめずに、頑張りましょう。」

 それから、あっという間に一週間が過ぎ、今日で2学期が終わります。今学期も、いろいろなことがありましたが、保護者の皆様に支えられ、地域の皆様に見守られ、計画していた教育活動を、ほぼ予定どおりに進めることができました。コロナ禍の中、石川地区でも感染者が出るような時期もありましたが、お陰様で、子どもたちは、変わることなく元気いっぱい過ごすことができました。

 それでも、子どもたちの中には、自分の力が思うように発揮できなかったり、つい感情的に行動してしまったり、友達に優しく接することができなかったりという姿が見られました。一人一人話をすると、とても素直で優しいのに、集団の中では、そういう良さが隠れがちになってしまうこともありました。それらは、やはり「自信」がないからだと思っています。自分はこれでいいのだ、という自信。前述の朝の会の話の例にあるように、できない、わからないことが恥ずかしいこと、他の人より劣っていること、そう考えている子どもたちは、やはり、自分に自信が持てないのだと思います。そうではなく、誰にでも、得意不得意があって、誰にでもできること、できないことがあって、それは当然のこと。そして、まずは、そういう自分のありのままの姿と向き合うこと。自分はできるはずだ、と思い上がる事なく、ありのままの自分を受け入れ、そして、新たな自分に向かって、努力していく。例え、周りから何か言われようが、自分の信念を持って、自分を鍛え、磨いていくという変わらない姿勢。決して、他人のせいにせず、自分の足りないことを理由にする謙虚さを忘れずに。

 2021年もあとわずか。2022年の新しい年を迎えるにあたり、希望を持って、進んでほしいと思います。どうぞ、よいお年をお迎えください。

272 書き初め練習

 この冬休みの課題に、全学年、書き初めの清書があります。1年生と2年生は硬筆、3年生以上は毛筆になります。(県書き初め展には、全学年、毛筆の出品が可能です。)

 この書き初めですが、学校でも2学期の書写の時間に取り組んでいて、清書も何枚か書きました。そして、冬休み期間中に、自宅や野木沢地区青少協の書き初め大会で清書を書くことになります。それら全ての中から、最終的に、県書き初め展の出品、自治センターへの展示、そして、校舎内への掲示する作品を選びます。

 毛筆で書く条幅用紙は、半紙と違い、長いので、なかなか練習しにくいのですが、次のような方法で書くとよいです。(ちなみに、書き初め用の下敷きを持っている場合は、その長い下敷きを使えば、大丈夫です。)

 まず、新聞紙を1枚広げ、縦の短い方を半分に折ります。そうすると、条幅用紙がはみ出さずに、ちょうど乗せられる大きさになります。この新聞紙の上に、下敷きを乗せ、最後に条幅用紙を乗せます。(この時、条幅用紙の裏表を間違えないように。ざらざらは裏です。)

 次に、一番上の文字の部分に下敷きをずらして、最初の文字を書きます。書き終わったら、下敷きだけを下にずらします。先程書いた文字は、新聞につくように置きます。

 そうやって、書く文字の部分に下敷きをずらしていって、最後まで書きます。この時、書いた文字と新聞をずれると、清書が汚れるので注意です。書いた文字を汚さないように、気をつけて書きます。

 大文字を書き終えたら、名前を書く部分に下敷きをあて、名前を書きます。名前は、半紙に書いている大きさよりは、少し大きめに書きます。名前も手本があれば、手本を見ながら、丁寧に書きます。私は子どもたちに、大きな文字50点、名前50点で合わせて100点だと言っています。名前も書き終えたら、新聞に乗せたまま、乾燥させます。2枚目は、新しい新聞を使って書きます。

 書写の作品は、いかに集中して書けたかがポイントです。ですから、テレビがついていたり、遊びながら書いたりするのではなく、できるだけ静かに集中できる場所で書くといいです。

271 リーフレット「大すき!野木沢」発行

 学校の教育活動や子どもたちの様子については、このLIVEでお伝えしたり、学校のホームページに写真を掲載して紹介したりしています。しかし、これらは、保護者のみなさんには届けられますが、保護者以外の方には、なかなか伝わりにくいことは、以前から感じていました。ホームページは、ネット環境があれば、どなたでも見ていただけますが、それでも、関心がなければ見ることもないと思います。

 今年、「野木沢教育」として、学校と家庭と地域が連携・協働して取り組む教育活動を進めてきました。これは、今年から新しく何か始めたというより、これまで取り組んでいたことを、改めて見直したものばかりで、実は、本校では、ずっと前から、この野木沢教育には取り組んでいたわけです。それでも、今年、初めて取り組んだものがありました。それは、「なかよし遠足」です。全行程8キロのコースを、縦割り班で歩きながら、ぐるっと野木沢地区を巡りました。その途中で、神社仏閣などの史跡を回り、地域の方々とふれ合ったり、野木沢の良さを感じ取ったりしました。

 これらの取組を、是非、地域のみなさんにも知ってもらいたいという思いから、今回、リーフレット「大すき!野木沢」を作成しました。A3判二つ折りの両面カラー印刷で作成しました。そこでは、地域の方にお世話になっている活動や、なかよし遠足について紹介しています。また、野小っ子学習発表会、宿泊学習、修学旅行についても、写真と記事で掲載しました。限られたスペースですので、あまり詳しくは書けませんでしたが、(ああ、学校ではこんなことをやっているのだなあ)と取り組んでいる様子を感じてもらえると思います。そして、コロナ禍の中でも、野木沢の子どもたちは、元気に頑張っていることをお伝えできるのではないかと思います。

 このリーフレット「大すき!野木沢」は、1月の回覧で、野木沢地区にお住まいの670全戸に配付されます。届きましたら、どうぞ、ご家族でご覧になり、みなさんの話題にしていただけたら有り難いです。どうぞよろしくお願いします。

270 生まれた頃

 先週、育休でお休みを取られている先生が、生まれたばかりのお子さんを連れて、学校に来てくださいました。生後2ヶ月のお子さんは、他の先生方に抱っこされても、泣くこともなく、おとなしくしていました。その日は、特別日課で、ちょうど子どもたちも下校する時だったので、なかよし班下校のために並んでいる子どもたちにも会ってもらいました。

 先生に抱かれている赤ちゃんを見て、子どもたちは、みな自然と笑顔になりました。その子どもたちの様子を見ながら、私が心の中で思っていたのは、(君たちも、同じように、小さくて可愛かったんだよう)ということでした。

 この冬、もし、時間が取れそうな時、お子さんに、産まれた時の様子や成長してきた時の思い出話など聞かせてあげてはどうでしょうか。子どもたちにとっては、自分では覚えていないような話ですから、とても興味深く聞くと思いますし、改めて、自分はたくさんの愛情をもらって育ってきたんだと実感できると思います。

269 モトガッコ見学

 12月の始め、本校の1年生と2年生が、モトガッコを見学してきました。みなさんご存じのように、モトガッコは、石川小学校の元校舎を再利用していて、中には図書館、キッチンスタジオ、キッズひろば等、町内の人たちが気軽に利用できる施設になっています。
 先週、その感想をまとめたものを見せてもらって、面白いことに気がつきました。それは、同じ所に行って、同じ説明を聞いてきても、感じるところは、子どもそれぞれで違うと言うことです。少し紹介します。

 ・キッチンでは、お料理ができることが分かりました。
 ・本の借り方が分かりました。
 ・階段のきずがあったことが分かりました。
 ・あかちゃんが安心して遊べるお部屋があって、いいなと思いました。
 ・本を10冊も借りれるのがすごいと思いました。
 ・図書館に本がいっぱいあってびっくりしました。今度借りて読みたいです。
 ・前は小学校だったことが、びっくりしました。
 ・大人の本は2万冊、子どもの本は1万2千冊あることが分かりました。
 ・赤いラベルと黄色いラベルが私たちの読む本だと知りました。
 ・(前の)石川小学校は、3階だったことが分かりました。
 ・一日に130人ぐらい来ることが分かりました。

 このモトガッコですが、野木沢地区からは、ちょっと距離があるので、子どもだけでは行けないのですが、お家の方と一緒に、休日、こちらの図書館を利用して、読書をしたり、気に入った本を探して借りたりしてみてはいかがでしょうか。一人10冊、2週間借りることができますから。

268 この冬、スケートしませんか?

 先週末は、夜半から大寒波が襲い、突然雪が降り積もりました。土曜日の午前中、車を運転していたら、突然の降雪に、タイヤの準備が間に合わなかったのでしょうか。10分足らずの運転中に、3カ所の追突事故を見かけました。みなさん、十分気をつけて運転してください。

 さて、ウインタースポーツといえば、スキー、スノボ、そして、スケートでしょうか。福島県内には、屋外スケート場は2カ所しかありません。一つは郡山の磐梯熱海のスポーツパーク。そして、もう一つが、我が石川町の母畑レークサイドセンター内にある、石川町スケートセンターです。

 この石川町スケートセンターが、18日(土)にオープンし、記念式典が開かれました。本校児童も、お家の人と一緒に、たくさん参加したようです。(テレビ中継に映った子もいたようで)毎年、学校でも、1月にスケート教室を開催し、全児童がブロックごとにスケートの体験を行っています。バスですぐに行けるというのは、その分、たっぷりと滑ることができるので、うれしいです。また、スケート場の方だけでなく、保護者のみなさんの中にも、スケートを得意な方々も多くいらっしゃるのも、大変心強い限りです。今年も、サポートをどうぞよろしくお願い致します。

 屋外スケート場は、冬期間限定。ここ石川町スケートセンターも、2月20日までとなっております。まさに、今しかできないスポーツです。石川町の、この恵まれた環境を期間限定で楽しまないのは、もったいない話かもしれません。というのも、昨年度もLIVEで書きましたが、私の出身地の会津若松市内にも、かつてはスケート場がありました。小学校・中学校・高校まで、冬になると、休日は自転車やバスで、スケート場に出かけていました。当時の冬は、スキーかスケートくらいしか遊べるものがなかったとも言えますが。その後、会津を離れていましたら、いつの間にか、スケート場は閉鎖していました。ですから、昨年、この野木沢小に赴任して、ここでは冬にスケートができると知った時は、とてもうれしかったですし、子どもたちがとてもうらやましく思いました。いつまでもずっと続いてほしいと思います。そして、楽しめる今、是非、体を動かして、滑って転んで、冬の寒さを楽しんでほしいと思います。

 石川町スケートセンター
  営業時間は午前9時~午後7時。
  月曜日は休場(月曜日が祝日の場合は火曜日休場)。
  利用料金は中学生以下が200円、高校生が300円、一般が400円。
  貸靴料金は300円。
  問い合わせ:母畑レークサイドセンター(電話0247-26-3986)

267 希望ヶ丘環境整備

 11月19日(金)午後6時30分、野木沢自治センターで会議が持たれました。その会議が「野木沢小学校希望ヶ丘整備打ち合わせ会議」。参集されたメンバーは、中野・曲木・塩沢の区長さん、副区長さん。青少年健全育成協会長さん。3地区の公民館長さん。3地区の育成会会長さん。そして、自治センターのセンター長さんを始めとした職員のみなさんと学校長。これだけの方々が集まり、本校の希望ヶ丘の整備について、話し合いを持たれたわけです。

 その中で、具体的な内容、方法、分担が粛々と決められていきました。作業は、事前準備と当日の2回に分けて行われました。

 12月4日(土)午前9時から、事前準備が行われました。チェーンソーを使える方々が4名で、専門の方の指示の下、残す木と伐採木とを区別して、伐採木を運びやすいように切りました。翌日、伐採した希望ヶ丘に入ってみたところ、枯れたいた木も含め、すっかりきれいに伐採されていました。

 そして、12月11日(土)午前8時より、伐採木の運び出しの作業が行われました。地域のみなさんとPTAのみなさんの総勢60名を超える方々に集まっていただきました。作業は、希望ヶ丘の中から校庭に運び出された伐採木を揃えて、それを重機を使ってトラックに積み、搬出場所までピストン輸送で搬出しました。一気に全員で取りかかったことで、校庭への運び出しは、ほぼ1時間で終了し、その後の作業に残る方々以外は、そこで解散となりました。そして、搬出作業も、予定していた午前11時には終了することができました。

 「子どもたちが希望ヶ丘で安全に過ごせるよう環境整備をする。」という目的で、今回の整備事業は行われました。これまで、年2回、PTAのみなさんに御協力いただいて、奉仕作業を行っておりましたが、これほど大規模な環境整備は、学校単独では、決してできないものでした。そういう意味で、今回、野木沢地区自治協議会様が中心となって、地域の皆様の力をお借りして、整備していただけたことは、本当に有り難いことでした。

 すっかりきれいに整備された希望ヶ丘は、こんなところにも道があったのかと気付かされるぐらい、見通しもよくなりました。早速、子どもたちの駆け回る姿が見られました。これまで以上に、駆け回りやすい希望ヶ丘になったことを、子どもたちは体全体で感じています。今回、御協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。

266 これからも感染対策

 昨年の漢字は「密」。2位が「禍」、3位が「病」と、新型コロナの影響が色濃く反映された結果となりました。
 さて、この新型コロナの感染状況は、現在、かなり減少しています。原因はいろいろとあるようですが、ワクチンの接種とマスクの着用は大きいと思います。ただ、今後、第6波の心配がないわけではありません。しかし、諸外国に比べ、日本の感染状況が減少している理由は、感染対策の徹底にあるようです。
 感染症専門医の忽那先生も、次のような話をされています。
「新型コロナの感染経路は3つです。①接触感染(ウイルスで汚染した物、感染した人の手などに触れることで自分の手などにウイルスが付着し、その汚 染した手で目や鼻など粘膜に触れる。)②飛沫感染(会話などで発生する飛沫を浴びる。)③エアロゾル感染(特に換気の悪い屋内では飛沫の飛ぶ距離を超えて感染が起こり得る。)基本的にはこの3つの感染経路を意識した感染対策が重要です。接触感染に対してはこまめな手洗い、飛沫感染やエアロゾル感 染に対してはマスク着用と3密を避けることで感染を防ぐことができます。

 全く未知の感染症であった新型コロナも、この2年間で様々なことが分かってきました。当初はとにかく感染リスクを下げるために何でもやる、ということで行っていた対策の中には、現在では『ここまではやらなくてもいいんじゃないの?』と思えるものも出てきました。マスク着用、こまめな手洗い、3密を避ける、といった基本的な感染対策を継続していくためには不要な対策はできるだけなくし、シンプルにしていくことが大事です。」

 つまり、いかなる変異株が現れようが、今のところ、これまでの感染対策の中でも、「手洗い、マスクの着用、3密を避ける」をしっかりと行うことが、最善策だということです。その上で、バランスのよい食事、適度な運動、そして、しっかりと睡眠をとることで、免疫力を高め、コロナに限らず、インフルエンザ等の他の感染症も防ぐことにつながるのだと思います。

265 今年の漢字

 2021年を表す漢字に選ばれたのは、「金」でした。1年延期になった東京オリンピック・パラリンピックの開催の年ですから、やはりそうなるのでしょう。実は、以前のオリンピックイヤーであった2016年(リオ五輪)、2012年(ロンドン五輪)、2000年(シドニー五輪)の漢字も「金」でした。
 1位の「金」以外に候補に挙がった漢字は、次のとおりです。
  2位「輪」 3位「楽」 4位「変」 5位「新」
  6位「翔」 7位「希」 8位「耐」 9位「家」 10位「病」

 さて、野木沢小の今年の漢字は、何になるでしょうか。
 私は、本校の今年を表す漢字は、「絆」にしました。今年は、「野木沢教育」として、この野木沢だからできる、野木沢のよさを生かした教育に取り組んできました。その中で、子どもたちは、地域の方々に、いろいろとお世話になりながら、体験的な学習に取り組みました。そうして、学校と地域のみなさんとの絆が深くなりました。また、異学年で一緒に取り組む学習として、見学学習や宿泊学習、それから、なかよし遠足なども行いました。それらの活動を通して、お互いに協力して助け合ったり、小さい子を大きい子が面倒を見たりして、子どもたち同士の絆も深くなりました。子どもたちと郷土「野木沢」の絆もできたと思います。そして、コロナ禍2年目の今年でしたが、保護者のみなさまの御協力も得て、充実した活動を展開する事ができ、たくさんの絆が太く築かれた1年になったと思います。そういう意味で、「絆」にしました。来年も、この絆をさらに太くしていきたいと思います。

 みなさんの御家庭の今年の漢字は、何でしょうか?

264 さといもありがとうの会

 1年生と2年生が、里芋栽培でお世話になった紀陸さんを招いて、ありがとうの会を開きました。1年生からは紙芝居の発表、2年生からは寸劇の発表がありました。最後に、紀陸さんから「みんなが学んだ事をちゃんと覚えていて、うれしかったです。今回、里芋を育てたみなさんは、これから、それぞれの季節ごとに、野菜の成長の様子にも気付くと思います。そして、太陽と雨と土の力で育つ自然の恵みを、これからも感謝して大切にいただいてくださいね。」というお話がありました。

 昨年のサツマイモ、今年の里芋と、低学年の子どもたちは、紀陸さんに教えていただきながら、畑で野菜作りを体験して、自然から多くの事を学んでいます。これも、裏面で書いた本物の感覚です。土の感触、匂い、野菜の苗から収穫するまでの成長の様子、土から掘り出して芋があった時の喜び、そして、調理していただいた時の美味しさ。それらは、実際の体験でしか感じられないもの。動画や写真では、絶対に知る事が出来ないものだと思いました。

263 国語の学力調査から

 7日・8日の2日間に渡り、国語と算数の学力調査が行われました。その名の通り、これは、調査なので、その結果として、子どもたち一人一人が、何ができて、何ができなかったか、明らかになります。それを受けて、3学期に改めて、指導していくことになります。

 さて、この国語の調査には、どの学年も文章を書く問題が最後に出ています。これは、目的に応じて、条件に合わせ、文章を書く事ができるかを調べる問題です。しかし、この問題を見た時に、ただ文章が書けるかどうかだけでなく、日頃からどのように過ごしているか、どんなことを考えているか、それも重要だなあと感じました。

 どんな問題だったか、是非、お子さんに聞いてみてもらいたいのですが、休日の過ごし方だったり、普段からほしいものを考えたり、忘れ物をしないように、どう気をつけているか、などの生活の仕方が大きく関わってくる問題でした。さらには、AとB、あなたはどっち?のような、自分でどちらかを選び、その理由を述べるといった、自分の考えの根拠を明らかにして書くものもありました。そして、全ての学年に共通していたのは、相手に伝わるように書くという点と、書く分量が決められている点です。それでなくても、国語の調査は、問題の文章量が多いので、その最後に、この書く問題は、かなり大変だなあと正直思いました。

262 秘密基地

 みなさんは、子どもの頃、秘密基地を作った事はありますか。私は、あります。家の近くの森の中や、家の中の押し入れなど、いろいろなところに秘密基地を作りました。

 今週始め、休日に伐採した幹や枝が、希望ヶ丘のふもとに、置かれていました。休み明け、早速、それを見つけた子どもたちは、そこに秘密基地を作り始めました。いい感じに置かれた一番太い幹は、枝も多く、ちょうど隠れやすいようになっていました。それをさらに隠すように、他の枝を集めてきて・・・、子どもたちは夢中で遊んでいました。

 その様子を見て、子どもは本来、こういう遊びの天才なんだろうなあ、と思いました。何をどう使うかは、自分たちの発想で、思いついた物を形にしていく。遊びだから、決まったルールはありません。いろいろと試行錯誤しながら、どんどん形が出来ていく。そして、身体全体を使って遊ぶので、いろいろな感覚も刺激されます。枝を折るのは、どのくらいの力が必要か、この太さだとぶら下がっても大丈夫か等、自分の五感をフルに使って、遊んでいきます。

 今、子どもたちの遊びは、ゲームが中心になっています。オンラインでやりとりするゲームもかなり浸透してきました。ゲームは、あらかじめプログラミングされた世界で遊ぶものです。そして、ゲームの世界はバーチャルの世界なので、その中で感じるのは、疑似体験。本物の感覚ではありません。だから、痛みも感じないで、相手を平気で傷つけられるのだと思います。

 私は子どもの頃、よく釣りをして遊びました。父親に連れられて、近くの小川で初めて釣りをした時の事をよく覚えています。魚が食いついた時の糸を引かれる感覚と興奮、水の中で暴れる魚の力強さ、そして、釣り上げた魚に触れた時のドキドキ感。それから、何年も経って、ある時、魚釣りのゲームをしたことがあります。その時、私が感じたのは、本物の釣りに比べたら、ゲームの世界の釣りには限界があるということでした。

 ゲームは、手軽に楽しめます。また、いろいろ工夫して作ってあるので、遊びとしても楽しいのです。それは、分かります。しかし、ゲームは、ゲームだという事を忘れてはいけないと思います。ゲームは作られた仮想空間の中で遊ぶので、本物ではない。そういう意味で、ゲームを離れ、自分の身体を動かして、実際に体験する遊びが大切になっているように感じます。そうやって、本物の感覚を感じてほしいです。せめて、学校では、そういう遊びをたっぷりと体験してほしいと思います。

 明日9時から、希望ヶ丘の整備が行われます。この整備をすることで、希望ヶ丘が、さらに遊びやすくなることがうれしいです。参加いただくみなさん、どうぞよろしくお願いします。

261 明日から12月

 気がつけば、明日から12月。早いものです。4月に令和3年度がスタートしてから、8ヶ月が過ぎたことになります。子どもたちにとっては、今の学年の3/4が終わった事になります。年間の授業日数204日の内、138日が過ぎました。

 先週、ある学年で子どもたちにお話をする機会がありました。その時に話した内容は、4月に立てた「学級目標」は、どのくらいできているかな?という話でした。すべての学級で4月に学級開きを行い、これから学級全員で、どんな学級を作っていくか話し合い、それを「学級目標」として教室内に掲げてあります。この学級目標は、日々、一緒に過ごす中で、自分たちが目指すべき拠り所であり、今の学年が終わる時に達成している事を目指すものです。ですから、学級内で何か問題が起きた時、その言動は、自分たちが目指している学級目標に照らし合わせて、何が問題だったのか、自分たちで確認するのです。そうして、日々、自分たちは、どんな学級を作っていくか、意識して過ごすのです。

 以前、紹介したジャーナリストのむのたけじさんは、「詞集たいまつ」の中で、次のような言葉を残しています。

 目標のない人間は、机に座っても学ぶことはできない。目標のない人間は、首をかしげても考えることはできない。〈どうするか〉を考えない者に、〈どうなるか〉は見えない。

 子どもたちは、毎日の生活の中で、いろいろなことを学んで成長していきます。その時に必要なことは、「目標」だということです。考えてみれば、思い当たる事もあるのではないでしょうか。私たちは、生活の中で、あれをしよう、これをしよう、と考えながら過ごしています。それも「目標」の一つです。そういう小さな目標があるから、自分の行動が決まり、そうして結果(成果)を手にするのではないでしょうか。学級目標も、1年間かけて、自分たちの言動を決め、達成を目指すものですし、「将来の夢」は、もっと長い時間をかけて、自分の生き方を決める、大切な目標なのだと思います。ですから、子どもたちには、目標もなく、ただ周りに流されて、日々過ごすのではなく、目標を持って、それに向かって努力して、過ごしてほしいと思っています。

 今年度の12月から残りの登校日は、66日間です。

260 ビブリオバトルをご存じですか?

 「ビブリオ」は書物などを意味するラテン語由来の言葉で、「ビブリオバトル」とは、立命館大学の谷口教授が考案した、ゲーム感覚を取り入れた新しいスタイルの「書評合戦」です。ビブリオバトラー(発表者)たちがおすすめ本を持ち合い、1人5分の持ち時間で書評した後、バトラーと観客が一番読みたくなった本「チャンプ本」を決定するというものです。

 先週末、中高生を対象とした、このビブリオバトルの福島県大会が、福島市の文化センターで開催されました。出場した生徒さんは、みな、おすすめの本を手に、会場のみなさんにプレゼンしたのですが、どの発表もなかなか見事な発表でした。聞いていると、読んでみたくなるものばかりでした。そして、自分のおすすめの本があるというのも素敵だと思いました。