学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

89 新型コロナウイルスにどう立ち向かうのか?

 ある雑誌に、表題のような記事が載っていました。筆者は、病院の院長で大学の准教授をされている方。我々教職員の健康を維持する視点で、書かれていました。その中で、やはり、免疫力を下げないことが第一だと書かれています。そして、そのために気をつけなければならないこととして、9項目あげています。

 1 強い精神的なストレスが、長く続く

 2 不規則な食生活や偏食

 3 加工食品、インスタント食品、ジャンクフードのとりすぎ

 4 運動不足

 5 睡眠不足

 6 喫煙

 7 アルコールの多飲

 8 大気汚染、水質汚染、土壌汚染などの汚染された住環境

 9 怒り、恐れ、悲しみの感情

 今の生活環境の中で、できるだけ上記のような条件をクリアしていくことが大事だと思いました。そして、これに呼応するように、免疫力をアップさせる、自律神経に良い生活として、次の9項目をあげています。

 1 規則正しい食生活

 2 偏食のないバランスの良い食事

 3 腹八分目

 4 昼夜のリズムある生活

 5 質の良い睡眠

 6 適度な運動の継続

 7 精神の安定

 8 入浴でリラックス

 9 一日一回は笑う

 どうでしょうか。最後の「一日一回は笑う」は、みなさん、クリアできていますか?

88 理科作品展審査会を終えて

 本校が、小教研理科部事務局のため、本校において、今年の理科作品展審査会を開催しました。今年は、夏休みが短かったことと県の理科作品展が中止になったことを受けて、募集数を学校規模で限定して、作品を募集しました。審査会には、合計107点の作品が出品され、各校より御協力いただいた先生方に、学年を分担して審査をしていただきました。
 私は、全体的に作品や審査の様子を見させてもらいました。いろいろな作品の中には、臨時休校中であった4月頃から観察や実験に取りかかった物がありました。今年ならではの、マスクの色の違いと温度変化を調べた物もありました。身近なことを研究テーマにした物では、自分の好きなウインナーをおいしく食べる方法を研究した物などありました。
 その中に、石川小の5年生が取り組んだ「石川町の鉱物」の研究がありました。実際に、鉱物の発掘を体験し、採取した鉱物を分類するなど、時間と労力をかけた大作でした。石川町の鉱物について詳しく知りたいと思っていた私は、大変興味深く見させてもらいました。
 本校の5年生、吉田智哉さんが取り組んだ素材は、習字で使う墨汁でした。その研究は、「習字をやる人必見!墨汁 汚れと向き合う実験」です。墨汁で汚れた衣類を、どうしたらきれいにすることができるか?それを、いかにも5年生らしい視点で、実験材料を検討し、実験して追究しています。彼の取組は、審査された先生方からも、子どもらしく、実生活の中から着目した興味深い研究であると評価されました。そして、見事、5年生の作品の最高賞である「推薦」に選ばれました。他にも、特選、準特選に選ばれたみなさんは、下記のとおりです。おめでとうございました。
 推薦、特選、準特選の作品は、9月13日(日)に浅川町の吉田富三記念館で開催される「作品展示会」に展示されます。他校の素晴らしい取組の作品も展示されています。参考になると思いますので、是非、見においで下さい。詳しくは、裏面のお知らせをご覧下さい。

5年 吉田 智哉さん 習字をやる人必見! 墨汁 汚れと向き合う実験 推 薦
3年 佐藤 愛菜さん みぢかなえき体をこおらせよう!何味が早くとけるかな? 特 選
6年 近内 爽馬さん しゃぼん玉はなぜ丸い? 準特選
6年 堀江  諒さん 浮力の研究 準特選
6年 山崎 優奈さん いろいろな物を こおらせてみた!! 準特選
5年 二瓶 大雅さん メダカ色変わり実験 準特選
4年 吉田 心琴さん 10円玉を1番きれいにした物はどれ~? 準特選
4年 吉田 裕翔さん えきたいの重さの研究 準特選
3年 宇佐美 蒼さん 塩を使った「うき」「しずみ」実験 準特選

 

87 この想い 未来へとつながれ 十七字(続き)

4年生の作品
  初打席 むねのドキドキ 止まらない(子)
  君の顔 思い伝わり 祈る母(母)

  ばあちゃんの 手作り野菜が 大好きだ(孫)
  孫のため 畑で汗かき 野菜採る(祖母)

  あと少し 「せくらべしよう お母さん」(子)
  くやしさと 嬉しさ混じる 柱の傷に(母)

5年生の作品
  つりざおで マスと戦う 夏の空(兄)
  ぼくもまけない おにいちゃんが ライバルさ(弟)

  英語をね 母と一緒 わくわくだ(子)
  朝5時に 娘と学ぶ 英会話(母)

  母さんと つりも料理も 楽しいな(子)
  反抗期 楽しい時間(とき)は 忘れてる(母)

6年生の作品
  空見上げ 無にして挑む ホームラン(子)
  打席立つ ただただ祈る 手が痛む(母)

  全員の 絆でつかんだ 県大会(子)
  大飛球 みんなの思いが ボール押す(父)

  夕方の 風が涼しい 夏終わる(子)
  このにおい 蚊取り線香 夕涼み(母)

  かき氷 青い舌みて 笑い合う(子)
  かき氷 いまもむかしも なつかしい(父)

  会わずとも 祖母に手紙で 話する(子)
  寂しさを 笑顔に変える 孫の文字(母)

 ここに紹介できなかった作品の中に、まだまだたくさん素敵な作品がありました。ありがとうございました。

86 この想い 未来(あす)へとつながれ 十七字

 平成14年度から県教育委員会主催で取り組んでいるこの事業は、子どもたちの豊かな体験活動を大事にしようと始まり、親子や兄弟、祖父母と孫など、人と人の絆を大切にして、みんなで子育てに関わることをねらいとしています。今年の夏は、新型コロナウイルスの影響で、外出もままならず、そういう意味で、例年とは違う、絆づくりの夏となったと思います。そんな中でも、各御家庭において、作品作りに取り組んで頂き、ありがとうございました。全ての作品に目を通させていただきました。いくつか紹介します。

1年生の作品
  おかあさんと いっしょのおふとん うれしいな(子)
  そばで聞く 寝息が私の 子守歌(母)

  いきたいな おじいちゃんのところにね(孫)
  あいたいなぁ オンラインじゃ だっこムリ(祖父)

  おばあちゃん あそんでくれて ありがとう(子)
  おばあちゃん せわしてくれて ありがとう(母)

2年生の作品
  おてつだい いっしょうけんめい ふろそうじ(子)
  風呂掃除 のぞいてみると 水あそび(父)

  ごはんどき かぞくみんなで かおあわせ(子)
  一年で 手伝い増える 助かるわ(母)

  こんどこそ でっかいマグロ つってきて(子)
  今晩も 息子のためと 釣りに行く(父)

3年生の作品
  家の中 テントをはって キャンプ気分(子)
  気づいたね 家族で過ごす 大切さ(母)

  しゅくだいが わからず母の 帰り待つ(子)
  「おかえり」の 笑顔の裏に 秘密あり(母)

  うるさいぞ おとうとたちに おこる日々(子)
  まいったな 聞き覚えある 怒り方(父)  

4年生からは次回紹介します。

85 子どもは、生活の中で、関わりながら、育つ(続き)

 子どもは、生活の中で、関わりながら、育ちます。自分たちがリーダーだから頑張ろうと、意欲的になることもそうですし、具合がわるい下級生を見かけて、相手を思い、お世話することもそうです。そして、問題が起きた時に、自分たちで解決することもそうです。

 PTA全体会でもお話ししましたが、関わりの中には、けんかや言い争いなどもあります。そもそも、お互いの思いが違う者同士が、一緒に生活をするのですから、そうなるのも当然です。大事なのは、そうなった時に、どう解決したらよいか、ということを身につけることです。それには、お互いの主張がぶつかるので、お互い、イヤな思いもするかもしれません。その上で、相手の思いを知り、自分の思いとの違いを知り、我慢したり、折り合いをつけたりしながら、お互いにうまくいく方法を探り、解決していくのです。そういう経験が大事なのです。そこに、大人が余計なことを言って、その場を解決しても、子どもにとっては、何の成長にもつながりません。大人として、相談にのることはできます。それでも、最後は、どうしたらよいか、自分で判断させることが大事なのです。子ども自身が、自分で解決して、初めて身につけることができるからです。それが、生きる力になるのだと思います。

 テレビで、車の事故を起こして、逃げていった運転手のニュースを見ました。事故を起こして、パニックになったのかもしれません。怖くなったのかもしれません。しかし、逃げてはいけません。自分のやったことを正直にわびて、相手と話し合わなければなりません。でも、もしかしたら、この運転手は、これまでも、問題が起きたら、その場から逃げていたのかもしれません。どうやって問題を解決したらよいか、その方法を身につけてこなかったのかもしれません。生きる力を育ててこなかったということでしょうか。すると、それは、誰の責任なのでしょうか。考えさせられるニュースでした。

 中国のことわざに、「魚を与えれば、一日の飢えはしのげるが、魚の捕り方を教えれば、一生食べていける」というものがあります。私たち大人が、子どもにしてあげられるのは、私たち大人がいなくても、自分で問題から逃げずに解決する力、自力で生きていける力なのだと、改めて思いました。そして、そういう力は、子どもたちは、生活の中で、関わりながら、身につけていくのです。

84 子どもは、生活の中で、関わりながら、育つ

 野小っ子クラブに続いて、いよいよ野木沢子ども教室がスタートしました。野小っ子クラブは、全学年が対象ですが、野木沢子ども教室は、1年生から3年生で構成されています。ですから、きっと、まだ子ども教室に行きたいなあと思っている4年生もいるのではないかと思います。子ども教室では、3年生がリーダーとなります。以前、校内でも1~3年生で見学学習に出かけた時、3年生の子どもたちは、自分たちがリーダーなのだと自覚し、はりきって、下学年の子どもたちのお世話を頑張りました。今回、子ども教室の開講式に集まってきた3年生の子どもたちの様子を見て、子ども教室の先生方は「2年生の時より、すごく大人になっていて驚きました」とおっしゃていました。3年生になって、5ヶ月足らずですが、その間に、とても成長してきた証です。

 これは、3年生に限った話ではありません。先日、1年生の女の子が、校庭で鼻血を出したことがありました。暑さに少しのぼせたようでした。その時、その1年生のお世話をしてくれたのは、近くにいた2年生の女の子たちでした。一生懸命介抱してくれたそうです。きっとお世話になった1年生の子は、どんなにか頼もしかったに違いありません。そして、おそらく、自分が上級生になったら、自分がされたように、下級生に優しく接することでしょう。

 4年生の子どもたちは、朝も休み時間も、ほとんど外に出て、走り回って遊んでいます。校長室に毎日、元気に遊ぶ声が響いてきます。窓から、その様子を見ることもできます。時にはちょっとした言い争いみたいなやりとりも聞こえてきます。誰かを注意し合う声も聞こえる時があります。それでも、しばらくすると、また、みんなで仲良く遊びだしています。きっと、何か問題が起きて、それをなんとか解決しているのでしょう。3年生だった去年も、やはり遊びの中で、いろいろとトラブルは起きていたようですが、4年生になったら、自分たちで解決できるようになってきたということです。4年生の子どもたちは、遊びの中で、自然とそういう力を身につけています。(次回へ)                        

83 ふと疑問に思ったこと

 「泳ぐ」指導は、かなり細かいところまで、泳ぐ技術を教えるのに、「走る」指導は、走る技術について、あまり教えていないように思うのだが、なぜだろう・・・

 学習指導要領解説体育編を見ると、陸上運動系の目標や内容も、「走る」「跳ぶ」ことの楽しさ喜びを味わうことをねらっていることがわかる。しかし、それは、いろいろな場の工夫や走り方など、内容を変化させて、楽しさを感じさせようとするものばかりで、肝心の「速く走る技術」の指導については、ほとんど触れていない。これでは、「正しい走り方」を身につけることは難しいと感じた。私は、走ることの楽しさは、「速く走れるようになる」ことだと思う。そのためには、速く走るための技術を身につけさせることが必要だ。「走る」という動きは、身体をどう動かせば良いのか、その指導である。

 子どもたちは、生まれて、寝返りし、ハイハイし、つかまり立ちし、一人歩きし、そして、いつのまにか走ることができるようになる。その過程で、もしかしたら、それらの動きを教えてもらって身につけるものはないのかもしれない。全て、自然と身につけていくのかもしれない。そう考えると、「走り方」も、誰に教わったのでもなく、自然と身につけた走り方を、子どもたちはしているに違いない。

 しかし、改めて思うことは、子どもたちが自然と身につけた「走り方」は、必ずしも、「正しい走り方」でないように思う。そして、もし、正しくない走り方を身につけた子どもは、どこかで、その走り方について指導を受けなければ、そのまま、ずっと「正しくない走り方」「速くならない走り方」で走り続け、結果、いつまでも、速く走ることができず、走ることの楽しさを味わうことも難しく、逆に、走ることへの抵抗、さらには、運動することへの拒否にもつながりかねない。

 そして、一番大事だと思うことは、「走ること」が他のあらゆる運動の基礎になっている点だ。ほとんどの運動には、走る技術が求められる。そう考えると、やはり、この「走り方」に関する指導を考えなければ、総合的な視点からも、体力の向上は臨めないし、逆に、この走り方の指導をしっかりと行うことで、体力の向上は臨めるのではないか、と思う。

 この「走り方」の指導においては、数時間やれば効果が出るとは思えない。これは、毎回、運動する時には、必ず短時間反復して、子どもたち自身が、走る時、常に、意識して走ることが大事だと思う。当然、すぐに身につけることは難しいと思う。だが、これも指導の継続で、結果的には実を結ぶものだと考える。

 「走り方」の指導について、これから先生方と考えていきたいと思う。

82 「なりたいなぁ」

 「ねずみの嫁入り」という昔話があります。あるねずみの夫婦が、自分の娘を、世界一強い相手の嫁にしたいと考えました。そして、まず、太陽に相談に行ったら、太陽には「自分は、雲に隠される。雲の方が強い」と言われ、次に、雲に相談に行ったら、「自分は風に飛ばされる。風の方が強い」と言われます。そして、風に相談に行ったら、「自分は土壁は倒せない。土壁の方が強い」と言われ、土壁に相談に行ったら、「自分はねずみに穴を空けられる。ねずみの方が強い」と言われ、結局、最後は、ねずみのところに嫁に出したというお話です。
 このお話と似ている展開の絵本が、学校に寄贈されました。タイトルは「なりたいなぁ」。
 このお話の主人公は、一人の石切職人の若者です。彼はある日、ふと思いました。(毎日、一人で苦労して働いても、だれもほめてくれない。こんな仕事、つまらないなあ。)ある日、お金持ちのパーティーの様子を見て、(あんなお金持ちになりたいなあ)と思いました。すると、不思議なことに、心の底から願ったことが、パッと叶ったのです。気がつくと、若者はお金持ちになっていました。お金持ちの生活に満足していた若者でしたが、ある日、王様が馬車に乗っているのを見て、(王様になりたいなあ)と思いました。すると、今度は、気がつくと王様になっていました。
 こんな感じで、(なりたいなぁ)と思ったものに、次々になれていく若者ですが、王様の後は、太陽、雲、風と変わっていきます。あれ?なんか似ているなあと思ったら、前述の「ねずみの嫁入り」と似ています。しかし、風の後は違っていて、土壁ではなく、山。そして、山の次が石切職人なのです。
 そして、若者は気付きます。石切職人が切り出した石を使って作られた水飲み場や広場で、子どもたちや大人たちが、とても楽しそうに過ごしていることに。そして、心から思うのでした。(ああ、やっぱり、石切職人が一番だ。)石切職人に戻った若者は、その後、一生懸命、自分の仕事をするのでした。
 この絵本のテーマは、「ほんとうの幸せは、あなたの心の中にある。」自分が本来持っている力は、なかなか気付きにくいものです。それより、他の人がもっているものに目がいきがちです。しかし、自分と向き合い、自分のよさを自覚した時、人は本当の幸せを手に入れることができるのかもしれません。そういうことを、優しく教えてくれる素敵な絵本でした。

81 体罰等によらない子育て(その3)

 子どもとの関わりのポイントの前に、体罰等をしてしまう背景について、考えてみましょう。
 子育ては、私も経験がありますが、思うようにいかないことの連続です。また、相手が子どもであるという点で、独特な感情が起きてしまいがちです。例えば、自分は一生懸命向き合っているのに…、何度言っても全然分かってくれない…、自分も同じように親にされてきた…、大人として子どもになめられてはいけない…、痛みを伴わないと他人の痛みは分からない…、愛情があれば叩いても分かってくれるはずだ…等など。

 では、そんな思うようにいかない子どもと、体罰等によらないで、どう関わっていけばよいのでしょうか。パンフレットには、7つのポイントが紹介されています。

1 子どもの気持ちや考えに耳を傾けましょう
 子どもは、相手に自分の気持ちや考えを受け止めてもらえたと感じると、気持ちが落ち着いてきます。逆に、受け止めてもらえない状況では、何を言われても素直に聞けません。だから、まずは、何がしたいのか、どういう気持ちなのかを理解し、受け止めることが大事です。そうして、気持ちを落ち着かせてから、子どもに問いかけたり、相談しながら、どうしたらよいか一緒に考えるようにします。

2「言うことを聞かない」にもいろいろあります。
 まず、「イヤだ」というのは、子どもの気持ちです。私たち大人でさえ、「イヤだ」と思うことはあります。ただ、我々大人は、「大人」なので、(イヤだ)と思っても、それを口にしないことがあります。しかし、子どもはイヤなら「イヤだ」と口にするのです。「子ども」だから。だから、そうした感情を持つこと自体は、いけないことではありません。ですから、保護者の気をひきたい、子どもなりの考えがある、言われていることを理解していない、体調がわるい等、言うことを聞かない理由は様々なので、特に重要なことでなければ、今はそれ以上やり合わない…という方法もありです。お互いのために。

3 子どもの成長・発達によっても異なることがあります。
 同じ子どもでも、例えば、1年生と6年生では、できること、できないこと、理解すること、理解できないことなど、すごく差があります。同じようにその子の特質にも差があります。だから、例えきょうだい間でも比べることは意味がないのです。

4 子どもの状況に応じて、身の周りの環境を整えてみましょう
 環境を整えることで、あえて叱らなくてもよい環境は作れます。子どもが困った行動をする場合、子ども自身も困っていることがあるからです。子ども自身に自分でできるようにさせたい場合は、子どもが自力でやれるような、そういう環境作りを工夫してみることです。

5 注意の方向を変えたり、子どものやる気に働きかけてみましょう
 子どもによっては、すぐ気持ちを切り替えるのが難しいお子さんもいます。ですから、時間的に可能なら待つことも一案。私は子育て中、この「待つ」ということが、自分にとっては我慢が必要なことでとても難しかったことを覚えています。それが難しい場合は、場面を切り替えたり、場所を変えたりして、注意の方向を変えてみるとよいです。子どもが楽しく取り組めるのが一番なので、子どもの好きなことややる気が増すような方法を工夫してみるとよいです。

6 肯定文でわかりやすく、時には一緒に、お手本に、
 子どもに伝える時は、大声で怒鳴るよりも、「ここでは歩いてね」など、肯定文で何をすべきかを具体的に、また、穏やかに、より近づいて、落ち着いた声で伝えると、子どもには伝わりやすくなります。命令文ではなく、「一緒におもちゃを片付けよう」と共におこなったり、やり方を示したり、一緒にやりながら教えたりするといいでしょう。

7 良いこと、できていることを具体的に褒めましょう
 子どもの良い態度や行動を褒めることは、子どもにとって嬉しいだけでなく、自己肯定感を育むことになります。特に、結果だけでなく、頑張りを認めることや、今できていることに注目して褒めることが大切です。できて当然、と思ってしまうと、なかなか褒められません。しかし、後々のことを考えると、今できたからといって、次もできるとは限らないものです。できた時にほめないと、結果、次にできなかった時、また叱ることにもなります。できたら、ほめる。そして、子ども自身にそのことを強化してあげる。ならぬことはならぬですが、逆に、いいことはいいのです。

 さて、パンフレットを元に、体罰等によらない子育てについて、述べてきました。ここまで書いていて、私自身、「言うは安し、行うは難し」であることを、改めて噛みしめています。しかし、今年の4月に児童福祉法等の改正がされ、体罰が許されないものとして法定化されました。そういう意味で、子育てに関して、我々大人は、これまで違う、新しい見方・考え方で行っていかなければならないのだと思います。そして、子どもを一人の人格者として、尊重し、寛容さをもって接していくことが大事なのだと思います。
 最後になりますが、子育てに関して、全てお家の方が抱えることはありません。相談窓口はいろいろあります。学校もその一つです。何か困ったことがありましたら、いつでも相談してください。一緒に考えていきましょう。

80 体罰等によらない子育て(その2)

 体罰等が子どもに与える影響には、どんなものがあるでしょうか。
 その前に、体罰等が子どもの成長・発達に悪影響を与えると言うことは、科学的に明らかになっています。これは、子どもの将来を思い、仕方ないことと行っているしつけと称した「体罰」が、結果的に子どもの健やかな成長の妨げになっているということです。
 では、具体的にどんな影響があるかというと、体罰を受けていた子どもは、「落ち着いて話を聞けない」「約束を守れない」「一つのことに集中できない」「我慢できない」「感情をうまく表せない」「集団で行動できない」という行動問題のリスクが高まるようです。また、手の平で身体を叩くなどの体罰は、親子関係の悪さ、周りの人を傷つけるといった反社会的な行動、攻撃性の強さなどと関連があるようです。

 そして、体罰は悪影響だけでなく、悪循環も生み出します。子どもが言うことを聞いてくれなくて、イライラして、つい、叩いたり怒鳴ったりしたくなることがあるかもしれません。叩かれたり怒鳴られたりすると、大人への恐怖心などから一時的には言うことを聞くかもしれませんが、根本的な解決にはならず、むしろ、子どもに暴力的な言動のモデルを示すことになります。
 そうなのです。忘れてはいけないことは、我々大人は、いつ、いかなるときも、子どもに対しては、常に、「人間としての生き方を示すモデル」であるということです。これは、非常に責任がある立場です。もし、モデルである大人が、体罰等を行うということは、その子どもにとっては、自分も周りに対して同じように振る舞ってよいということを学ばせていることになるからです。
 そして、さらに心配なことは、子どもが保護者に恐怖心などを抱くと、信頼関係が築きにくくなるため、必要な時に悩みを相談したり、心配事を打ち明けたりすることが難しくなるということです。やはり、子どもにとって、最終的な心の拠り所は、保護者であることは間違いありません。誰にも相談できないようなことがあっても、お家の人には相談できる、そういう関係は築いておくことが大切だと思います。
 それでは、体罰等がよくないと分かっていても、いろいろな状況や理由によって、それが難しいと感じるとき、具体的にどんなことに気をつけて、子どもと関わっていけばよいのか、そのポイントについて、次回、触れていきたいと思います。

79 体罰等によらない子育て

 厚生労働省より「体罰等によらない子育てを広げよう!」というパンフレットが、今年4月に出ています。この内容は、とても興味深いもので、思わず「はっ」とさせられるものがありました。ちょっと紹介しますと…
 こんなことしていませんか?次の中で、「体罰」はどれでしょうか?
  ①言葉で3回注意したけど、言うことを聞かないので、頬を叩いた
  ②大切なものにいたずらをしたので、長時間正座をさせた
  ③友達を殴ってケガをさせたので、同じように子どもを殴った
  ④他人のものを取ったので、お尻を叩いた
  ⑤宿題をしなかったので、夕ご飯を与えなかった
  ⑥掃除をしないので、雑巾を顔に押しつけた
 さて、一見、どれも「しつけ」のように見えるのですが、実は全て「体罰」です。しつけは、子どもの社会性を育み、社会生活をしていく上で必要なことを、しっかりと教え伝えていくことです。しかし、そのために、身体に、何らかの苦痛を引き起こし、または不快感を意図的にもたらす行為(罰)は、どんな軽いものであっても「体罰」に該当し、法律で禁止されています。
 続いて、こんなことしていませんか?
  ⑦冗談のつもりで、「お前なんか生まれてこなければよかった」など、子ど   もの存在を否定するようなことを言った
  ⑧やる気を出させるという口実で、きょうだいを引き合いにしてけなした
 さあ、どうですか。みなさん、心当たりはありませんか。先程の①から⑥の体罰は、いわば「身体的虐待」であります。そして、⑦⑧のようなものは、子どもの心を傷つける暴言であり、子どもの健やかな成長や発達に悪影響を与える可能性がある行為で、子どもの権利を侵害する、「心理的虐待」にあたります。
 虐待は他にも、「性的虐待」と「ネグレクト」があります。ネグレクトは、育児放棄とも言われ、食事や衣服など、子どもの健康や安全への配慮を怠る行為や、子どもに教育を保障する努力をしないことが該当します。新聞でも騒がれた、幼い子どもを家に置いたまま、数日家を留守にした事件、あれも児童虐待(ネグレクト)です。
 2018年のある意識調査によりますと、しつけのために、子どもに体罰することについて、「積極的にすべきである」が1.2%、「必要に応じてすべきである」が16.3%、「他に手段がないと思ったときのみすべきである」が
39.3%と、およそ6割の人が体罰を肯定しているという結果が出ました。
 体罰が子どもに与える影響には、いろいろなものがあります。それについては、また次回に紹介します。

78 第2学期がスタート!

 2学期がスタートしました。朝から元気に校庭で遊ぶ子どもたちの姿が見られ、うれしくなりました。始業式は放送で行いました。

「みなさん、おはようございます。
 みなさんの中には、今日、学校で友だちや先生に会うのが楽しみだった人がいると思います。みなさんの中には、今朝、起きるのが大変だった人もいると思います。みなさんの中には、学校に行くのがちょっといやだなと思った人もいるかもしれません。それでも、みなさん、頑張って起きて、準備をして、そして、休まずに学校に来てくれました。ありがとうございます。みなさんが今日、休まずに学校に来てくれて、とてもうれしいです。
 さて、今日から2学期がスタートします。2学期のスタートにあたり、みなさんにちょっと考えてほしいことがあります。それは、みなさんは、なぜ、学校に来るのか、ということです。みなさんは、なぜ、学校にくるのでしょうか。いかなければならないから、お家の人が行けというから。法律で決まってるから。いろいろ考えられます。
 私は、みなさんが学校に来るのは、次のように考えます。それは、「新しい自分に出会うため」。みなさんは、学校に来て、友だちや先生と一緒に、いろいろなことを学びます。その中で、今まで知らなかったことを知ったり、できなかったことをできるようになったりします。また、友だちや先生とのふれあいの中で、相手の新しいよさに気付いたり、自分との違いに気付いたりすることもあります。そうやって、学んでいくということは、それまでの自分と変わるということです。昨日の自分と今日の自分は違うということです。みなさんは、日々、新しい自分になっていきます。その新しい自分と出会うために、みなさんは学校に来ているのだと思います。だから、自分が、どんな新しい自分に変わることができるのか、わくわくしてほしいと思います。そして、それを楽しみに、これからも毎日、学校に来てほしいと思います。
 2学期は、今日から86日間あります。今の自分が、86日後、どんな自分に変わっているのか、楽しみですね。
 最後になりますが、うれしいニュースを紹介します。野木沢スポーツ少年団のみなさんが、夏休みに行われたソフトボール大会県南予選で、見事、ブロック優勝されました。おめでとうございます。暑い中での戦いだったと思います。よく頑張りましたね。9月に行われる県大会でも頑張ってください。
 それでは、まだまだ暑い日が続きそうです。新型コロナウイルスと熱中症に気をつけて、過ごしていきましよう。」

 保護者の皆様にも、2学期も引き続き、よろしくお願いいたします。

77 理科自由研究

 夏休みのある日の朝、玄関のひさしのところに、大きな蜘蛛の巣がはっていました。まさか、そんなところに巣があるとは予想できず、見事につかまってしまいました。それで、その時、ふと思ったのは、前日の帰りはなかった蜘蛛の巣は、一体どのくらいの時間でできあがったのか、ということ。気になったので調べてみると、30分から1時間ぐらいで出来上がるようで、意外と早くできるのだなあと思いました。そして、これって、理科自由研究の題材になりそうだなあとも思いました。
 今年の夏休みの課題に、理科自由研究があります。しかし、今年は県の理科作品展は中止なので、地区の審査のみになります。実は、本校は地区理科研究部の事務局をしています。県の理科作品展がないのは、コロナの影響です。県がないと分かった時、地区としてどうするか検討しました。我が石川地区には、浅川町出身で癌研究の先駆者として世界的に有名な医学者吉田富三博士がおり、浅川町には記念館もあります。毎年、県理科作品展の優秀作品が、吉田富三子ども科学賞を受賞し、また、石川地区の理科作品展の推薦作品は、同特別賞を受賞していました。そういういきさつもあり、また、東日本大震災の時も、同じように県理科作品展が中止になっても、石川地区のみ実施していたという前例にならい、今年も石川地区は実施することにしました。
 夏休み期間も短くなったこともあり、そんなに多くの出品数は期待できないかもしれませんが、それでも、毎年、いろいろな理科研究に挑戦している子どもさんもいます。夏休みもあと二日になりました。どんな作品が出品されるか、楽しみにしたいと思います。

76 モヤモヤそうだんクリニック(その2)

Q:どうしても本を好きになれません。どうしたら好きになれますか?

A:本が好きになれないという人は、「好きだ」と思える本に、まだ出会っていないだけ、という可能性があります。読まずにはいられないほど楽しい本に巡り会えれば、読書に対するイメージは大きく変わるはずです・・・

 

 「なるほど」と思います。自分のことを振り返ってみると、小学生時代、好きだった本は推理物でした。「シャーロック・ホームズ」シリーズも好きでしたが、それよりも夢中で読んでいたのが「こちらマガーク探偵団」シリーズ。

 主人公は、赤毛にそばかすが特徴のちょっとわがままで元気な男の子マガーク。そして、マガークの親友のジョーイ。その二人で作った「マガーク探偵団」が、自分たちの街で起こる、ちょっとした事件を、推理して調査して解決していくという物語。ちょうど小学生で年齢的に近かったこともあり、すごくはまって読んでいました。

75 モヤモヤそうだんクリニック

 NHK出版より「モヤモヤそうだんクリニック」という本が出ています。これは、子どもたちからのいろいろな、モヤモヤっとした相談事に、薬学博士で脳科学者の先生が相談にのってくれているものです。読んでみると、子どもたちは、実にいろいろなモヤモヤがありまして、

 ・頭のよくなる薬はありますか?
 ・記憶力をよくするためには、どうしたらよいですか?
 ・朝、なかなか起きられません。なぜですか?
 ・ゲームがやめられない!どうすればいい?   等など
 

 その中で、「!」と思った質問がありました。

Q:ぼくの「やる気のスイッチ」はどこにあるんでしょう?

 さあ、みなさんは、この質問にどう答えますか?本の先生は、次のように答えています。

A:「やる気のスイッチ」は脳の中にあります。脳をリンゴだとすると、種のような小さい部位で「淡蒼球(たんそうきゅう)」と呼ばれるところです。ここが活発に働くと、やる気がみなぎってきます。でも、この淡蒼球は、自分の意思でオンにすることができません。オンにするためには、脳の別の場所を上手に刺激する必要があります。次にその方法を紹介します。
 運動野を刺激する。ここは、骨や筋肉に運動の命令をする部位です。やる気は出るまで待っているものではなく、行動を起こすことで迎えに行くものです。まず、身体を動かすことを始めれば、だんだん気分が乗ってきて、やる気がムクムク湧いてきます。どうしても、気分が乗らない時は、「テンコブポーズ」が効果的。スクッと立って、目を大きく見開いて、「にっ」と口角を上げ、天に向かって、こぶしを高く突き上げます。これが、「テンコブポーズ」。脳はだまされやすいので、身体を動かすことで、つられて脳もその気になってきます。

 他にも、記憶に関係する「海馬」は、マンネリでは元気にならないので、何か変化をつけてみることや、「報酬系」と呼ばれる、ごほうびで快感を感じる神経回路を刺激するような「ごほうび」を自分で決めてみることなどを紹介しています。

 どうですか?なかなか専門的なことを、分かりやすく、面白く紹介して答えてくれています。

74 広島原爆の日

 今から、75年前の1945年(昭和20年)8月6日、午前8時15分、広島に原爆が投下されました。これに関連して、今朝の福島民報に興味深い記事が載っていました。
「『広島市に原爆が投下されたのはいつか?』の問いに、十年前、広島市立の小学4年~6年の児童の内、正確に時刻まで答えられたのは、33%、3人に1人という結果だった。思いのほか低い結果に衝撃を受け、広島市は改めて、平和教育の練り直しを進め、5年後、正答率は75.3%に高まった。」という内容でした。記事は続けて、こう述べてます。
「率だけで学びの善しあしは語れない。ただ、忘れてはならない『大切な日』として記憶に刻まれたに違いない。」そして、広島市教委の担当者は次のように語っています。
「学んで終わりではなく、広島や平和について発信できる生徒を育てるのが目標」。
 2011年(平成23年)3月11日、午後2時46分。福島県人として、この日は、忘れてはならない「大切な日」に違いありません。来年の3月で10年を迎えることになります。福島県議会では、この日を「祈念の日」に制定することを検討中です。また、福島県の教育でも、防災教育にも力を入れています。先程の広島市教委担当者の言葉を借りれば、将来、福島の子どもが大人になり、東日本大震災について、そして、その後の福島の復興について、自分の言葉で語れることが大事なのだと思いました。
 最後に、2016年3月11日の福島民報に、「ふくしま新生へ挑戦」と題したメッセージが掲載され、当時、私が勤務していた学校のHPで、その記事について次のように紹介しました。
「その記事には、震災から立ち上がり、福島県民は新たな挑戦をしていることや、その確かな成果が生まれていることが書かれていました。特に、原発事故による影響、その後の風評被害は、なかなか簡単には解決できないことでしたが、それでも、震災から5年を経て、いろいろな面で変化が見られるようになりました。記事にも、コメの全袋検査で基準値を下回ったことや県産野菜等の海外での輸入規制解除、魚介類の試験操業の拡大、そして、福島県産の日本酒の鑑評会における最高ランク評価獲得など、未来に向けた明るい期待が紹介されていました。そして、その後に続く言葉を読んで、ぐっと胸に迫る物を感じました。『福島県産は本物だ。世界で最も厳しいレベルの検査を経て出荷される。安全は折り紙付き、味は極上、品質は一流。世界ブランドとして堂々と売り込み、風評を払拭しよう。』そうなのです。私たち福島県では、うそ、偽りのない、正真正銘、『本物』をつくっているのです。微塵もごまかしなどない。安全で、安心して口にできる、そして、美味しいものなのです。これが『本物のすばらしさ』です。本物には力があります。きっと世界中の人に理解してもらえる、そう信じています。」

73 赤べこの話

 以前、コロナ関連の話の中で、赤べこについて触れました。その時も少し書きましたが、赤べこの由来は諸説あります。実は、今年で86歳になる私の母親が、かつて会津のかたりべをしていた時に、この赤べこについて昔語りをしておりました。その話によりますと、大同2年(807年)、(ちなみに、前年、大同元年の806年に磐梯山が噴火しています)、徳一大師といわれる僧侶が、柳津に福満虚空蔵堂を建立する際、重い材料を黙々と運ぶ赤い牛がおり、完成前夜に石になって寺院の守り神になったそうです。そして、その赤べこの供養のために張り子人形が作られ、会津地方に天然痘が流行った際に、赤べこの張り子人形を持っていた子どもたちは、病気にかからなかったと言い伝えられているそうです。赤べこの体には、斑点のようなものがあり、それは、その時の痘を表しているといいます。

 とても愛らしく、首を振る赤べこですが、意外なところで注目を浴びそうです。
 現在、TBSで「私の家政夫ナギサさん」というドラマを放映しています。28歳の独身女性がおじさんの家政夫を雇うことから始まるハートフルラブコメディー。仕事に一生懸命で、バリバリ働くキャリアウーマンの女性メイを、多部未華子さんが演じており、そのメイに雇われるスーパー家政夫ナギサさんを大森南朋さんが演じています。巷の多くの女性から、多くの共感を得ているドラマのようです。昨日、このドラマの第5話が放映されました。その中に、なんと「赤べこ」が登場したのです。今は大人になった娘たちの子ども時代の懐かしい思い出話の中で、赤べこは出てきました。家族旅行の楽しかった思い出の品が赤べこだったようです。きっと会津地方に出かけたのでしょう。突然の赤べこ出現に、驚きました。とても話題になっているドラマですので、もしかしたら、これをきっかけに、赤べこや会津が、また注目されるかもしれません。会津人の一人として、とてもうれしい限りです。

 最後に、かたりべだった母親が、赤べこの首振りについて、こんな話をしていたのを思い出しました。それは、赤べこは、いつもペコペコと、見る人に首を振って、頭を下げている。これは、私たち人間も、いくつになっても、どんな仕事や立場になっても、周りの人に、感謝して頭を下げることを忘れてはいけない、ということを教えてくれている、というものでした。

72 終業式の話

 1学期が終わりました。ちょっと振り返ってみましょう。
 4月、始まってすぐに臨時休校になり、不安いっぱいでスタートした1学期でした。5月、運動会が延期になり、他の行事も予定変更になり、思うようにいかない1学期でした。しかし、6月、今年は、水泳学習を頑張りました。4・5・6年生は鼓笛の練習も頑張りました。7月、6年生は修学旅行、4・5年生は海浜活動、1・2・3年生は見学学習にそれぞれ出かけ、いろいろな体験を通して、多くのことを学ぶことができました。また、1学期には、地域に出かけて、地域の人に、いろいろ教えてもらいながら体験学習もしました。そして、毎日、休み時間は、校庭や希望ヶ丘で走り回って遊びました。いろいろあった1学期でしたが、野木沢小のみなさんは、みな元気に、毎日を過ごしました。みなさん、この1学期、よく頑張りました。みなさんに、100点満点の花丸をあげます。

 さて、突然ですが、ここで、1学期クイズです。問題は、学年ごとに2問ずつ出します。
 まず、1年生の問題です。1年生のみなさんだけ答えて下さい。第1問、1年生のみなさんは、国語で音読劇を楽しみました。それは、おおきな( ① )ですか。第2問、校長先生が絵本の読み聞かせをしましたね。その絵本は、3びきのかわいい( ② )でしたか。1年生のみなさんは、どきどきの小学校生活のスタートでしたが、毎日少しずつ元気に、学校に慣れてきました。給食もたくさん食べられるようになりましたね。先生の話をよく聞いて、よく頑張りました。
 続いて、2年生のみなさんへの問題です。第1問、見学学習の問題です。生クリームを振り続けると( ③ )になりましたか。第2問、紀陸さんの畑に、1年生と植えたのは( ④ )でしたか。2年生のみなさんは、1年生のお兄さん、お姉さんとして、1年生のお世話をがんばりました。また、自分たちでも、よく話し合って、考えて活動することができるようになりました。 3年生への問題です。第1問、国語の「おとや」が出てくる話がありました。( ⑤ )の商売でしたか。第2問、3年生のみなさんが、相樂さんに教えてもらっているのは、( ⑥ )の栽培ですか。3年生のみなさんは、いつも、休み時間には、外を走り回って遊んでました。いつも元気いっぱいでしたね。そして、1年生・2年生のお手本を示そうと、見学学習などでよく頑張りました。
 4年生への問題です。第1問、国語の松井さんが出てくる話は、白い( ⑦ )でしたか。第2問、都道府県名の問題です。1道は北海道、1都は東京都、では、2府は、大阪府と( ⑧ )でしたか。4年生のみなさんは、3年生に負けず、休み時間は全力で遊んでましたね。教室では、いつも、自分の考えをしっかりと持って、交流しながら楽しく学習に取り組んでいました。
 5年生への問題です。第1問、校長先生が読み聞かせをした、絵本のタイトルは、( ⑨ )じまの夏休みでしたか。第2問、海浜活動の時の問題です。大昔、陸上から海へ帰った生き物がいました。それは( ⑩ )でしたか。5年生のみなさんは、高学年として、6年生と協力して、いろいろと頑張りました。いつも、みんな仲良く、楽しそうに活動してました。宿題もよく頑張りました。
 最後に、6年生への問題です。どちらも修学旅行の問題です。第1問、会津ご当地グルメを食べた班が取材をうけました。その食べ物は、会津( ⑪ )焼きそばですか。第2問、飯盛山に、世界的に珍しい二重らせんの木造建造物があります。その名前は、( ⑫ )ですか。6年生のみなさんは、最高学年として大変だったと思います。それでも、自分たちができることに、一生懸命取り組んできました。ご苦労様でした。みなさんが頑張ってくれたおかげで、野木沢小は、無事1学期を終えられます。ありがとうございました。

 みなさん、大正解です。
 さあ、明日から夏休みです。けがなく、事故なく、コロナウイルスにも気をつけて、安全に過ごして下さい。そして、楽しい夏休みにしてくださいね。
 それでは、2学期、また元気に会いましょう。


(1学期クイズの答え)
 ①かぶ ②おおかみ ③バター ④サツマイモ ⑤きつつき ⑥りんご ⑦ぼうし ⑧京都府 ⑨かいじゅう ⑩くじら ⑪カレー ⑫さざえ堂

71 1学期終了、お世話になりました!

 1学期が終わりました。無事…ではなかったですね。4月・5月、いきなりの臨時休校や分散登校。通常登校に戻った6月でしたが、学校は不安いっぱいの日々でした。そんな中、希望の光は、子どもたちの元気いっぱいの姿でした。休み時間、校庭や希望ヶ丘で走り回って遊ぶ姿に、勇気づけられました。授業参観日の全体会でお話ししました、できるだけ、規則正しく、健康な日々を送ることを、みんなで頑張ってきました。幸運なことに、7月には、予定していた修学旅行、海浜活動、そして、校外学習を、全て実施することができました。

 夏休みも短縮になりましたが、先日、ラジオ福島の取材を受けた6年生は、「夏休みが短くなることより、学校に来ていた方が楽しい」と答えました。その言葉が、今の野小っ子を物語っていると思いました。最終的には、72日間の1学期が、65日間(2~5年は62日間)で終了です。遅れていた学習は、順調に挽回してきています。2学期末には、ほぼ予定どおりになるでしょう。

 ただ、心配なのは、夏休みの子どもたちの生活です。19日間の夏休み。事故なく、けがなく、安全に楽しく過ごしてほしいです。そして、リフレッシュして、気分新たに、2学期を迎えてほしいと思います。その中で、是非、ご家族での時間を大切に過ごしてください。旅行やお出かけも気をつけて行って下さい。その時は、これまで同様、コロナ対策をしっかりとお願いします。他県からの親戚等と会う機会もあるかもしれません。どうぞ、よろしくお願いします。

 きっと、あっという間に終わる夏休みだと思います。それでも、休み中の課題は出されます。朝の涼しいうちに、計画的に取り組ませて下さい。2学期が始まれば、また、授業はどんどん進んでいきます。そういう意味で、1学期の復習は、この夏休みに行うことが大事です。
 最後になりますが、保護者の皆様には、1学期、いろいろと御協力いただきまして、ありがとうございました。

事故なく、けがなく、感染なく、楽しい夏休みを!

70 合い言葉は「ういて まて」

 日本赤十字福島支部の方を講師にお招きし、全学年で着衣泳を行いました。
 着衣泳とは、服を着て「泳ぐ」ことが目的ではありません。万が一、服を着たまま、水中に入ったら、どうやって、浮いていたらよいかを学習しました。もし、川や海で溺れたら、助けが来るまで浮いていなければなりません。そういう時に体力を失わず、長時間、水に浮いているための方法をいろいろ教わりました。
 この時の合い言葉は「ういて まて」。これは、水難学会が普及を薦めている言葉で、万が一に溺れた時だけでなく、自宅に洪水が押し寄せて来た時も、同様の行動が効果的なのだそうです。そして、東日本大震災の時に、津波が押し寄せた時、この「ういてまて」を実践し、実際に助かったケースがあるそうです。


 今回、教わったことは、とても役に立つことです。しかし、一番は、そういう状況にならないことです。最近の天気でも、集中的に強い雨が降り続くことがあります。そういう時は、川などの水位がみるみる上がってきます。ですから、川の近く等にいるのは危険です。キャンプでテントなどを張る場所も、水が上がってくるような場所にはたてません。海で泳いでいる時、海岸から沖に向かって流れる「離岸流」があります。この流れにはまると、一気に沖の方へ流されることがあるので、注意が必要です。
 消防庁からの注意の中に、「子どもは10cmの深さでもおぼれる」というものがあります。瞬間的に、鼻と口がふさがってしまうことで、十分溺れてしまうということです。浅いからと過信しないように、水辺では十分に気をつけてほしいです。