学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

161 今年の漢字

 14日、日本漢字能力検定協会が1995年から毎年行っている「今年の漢字」が発表になりました。2020年を漢字一字で表すなら?と全国から応募された漢字の中で、一番多かった今年の世相を表す漢字は…

 第1位「密」  流行語大賞の「三密」と合わせて、2冠です!
 第2位「禍」  コロナ禍という言い方が一般化しました。
 第3位「病」  新型コロナ関連ですね。

 以下、「新」「変」「家」「滅」「菌」「鬼」「疫」という結果でした。

 ちなみに、私が選ぶ「野木沢小の今年の漢字」は、「健」です。コロナ禍でも、野小っ子たちは、いつも「健康」で元気いっぱいに過ごしてきました。学校、家庭、地域が一体となって、みな「健やか」に成長してきました。野小っ子たちは、いろいろと思うようにいかない中でも、みな「健気」に、一生懸命、学習や運動に取り組んできました。そして、これからも、どんな困難な状況だろうと、希望を持ち、何事にもチャレンジする野小っ子たちの「健闘」を祈ります。

162 ボディイメージ

 1年生や2年生などの低学年の子どもたちによく起きる出来事として、水道やロッカーなどに複数人集まった時に、体がぶつかり合うことです。一見、「粗暴な行動」と捉えられることもありますが、もしかしたら、「ボディイメージがない」からとも言えます。
 ボディイメージとは、自分の体の輪郭がどのくらいの幅やサイズをしているか、また、今、自分の体がどのように傾いているか、どこにどのくらいの力がかかっているか、といった感覚のことです。この感覚は「固有受容覚」「前庭覚」と呼ばれます。これらの感覚は、ボディイメージの発達を促す働きもしています。このボディイメージが発達することで、自分の体をコントロールした動きができるようになります。しかし、このボディイメージが十分発達していないと、先程の例のように、他者との距離感がつかめず、気付いたらぶつかっていたということになります。また、どの程度の力を入れているかわからず、ぶつかった相手が思った以上に痛がるということにもつながっています。これらは、決してわざとぶつかったのではない、というわけです。全ては、ボディイメージが未発達だから起こることなのです。さらに、このボディイメージを把握するために必要な感覚が「触覚」です。そう、皮膚に触れて感じる感覚です。ですから、低学年の子どもたちが、狭いところでぶつかり合いながら、その接触する感覚を通して、各自が、自分のボディイメージを発達させているとも言えます。この触覚は、相手に与える力より、相手から受けた力の方が強く感じますので、結果、ぶつかっているのはお互い様なのに、相手にぶつかられた、という感覚になるわけです。このボディイメージが発達することで、友達とぶつかり合うことも減ってきます。
 そして、実は、このボディイメージは、空間認知力ともつながっていると言います。どのくらいの隙間があれば、自分の体は通り抜けられるかというのもそうですが、目で見た枠の中に、手に持った鉛筆をどのように動かしたら、枠の中に字が収まって書くことができるか、というのも空間認知力だそうです。枠の中に収まっていても、極端に小さい字や偏った字になってしまうのも関係しているようです。
 最後に、このボディイメージの発達を促す遊びがあります。ブランコやジャングルジム、平均台など、ゆれや加速を感じたり、遊具に合わせたいろいろな体の動かし方をしたりするのがいいようです。また、触覚を刺激する粘土や砂遊びなどもよさそうです。要は、体全体を使って、いろいろな動きをすることが大事なのですね。たまには、ゲームではなく、体を使った遊びもしてほしいと思います。

163 守・破・離の世界

 各学年で、書き初めの練習が始まっています。1・2年生は硬筆で、3年生以上は毛筆で条幅用紙に書きます。半紙と違って、倍以上長い用紙なので、全体のバランスを取るのがとても難しいです。そのため、条幅用紙を折って、その折り目を手がかりに、お手本の文字を書き写していきます。硬筆も毛筆もお手本の字を書き写すので「書写」と言います。書写は、決して、自分の書きやすい文字を、書きやすいように、好き勝手に書いていいのではないのです。一方、書の道を極めた書道家と呼ばれる人たちがいます。この人たちの作品は、一見、好きなように独創的に書いているように見えますが、やはり、しっかりとした基本が土台にはあります。

 昔から、芸道・芸術の世界は「守・破・離」と言われる三段階があります。まずは師匠から教わった基本の型を徹底的に「守る」段階です。次に、その教えに従って修業を重ね、他の型についても学び、その中から自分に合ったより良いと思われる型を模索し試すことで、これまでの型を「破る」段階。そして、最後は、さらに修業を重ね、今まで身につけた型にこだわらず、今までの型から「離れ」て、新たな型を生み出す段階です。これは、スポーツの世界でも同じで、王選手の一本足打法も、イチロー選手の振り子打法も、野茂選手のトルネード投法も、いきなりあのような型破りな技が生まれたのではなく、少年期に基本を忠実に練習し、何年もかけて基本の型を身につけた上で生まれたものなのです。また、画家のピカソと聞くと、とても不思議で個性的な作品が有名ですが、あのピカソも幼少期から青年期にかけては、写実的な絵を描いていました。その描写はとても子どもが描くレベルではなかったようで、画家だった彼の父は、ピカソが9歳の時に描いた絵を見て、ショックのあまり画家を辞めたというエピソードがあるほどです。どの世界も同じような「守・破・離」があって、そういう意味で、小学生の子どもたちは、あらゆることで「守」の段階なのだと思います。単調に思えるような基本の練習を、まずは繰り返し繰り返し取り組むことが大事だということです。

 話を書道に戻します。最近、面白い文字を書く人を知りました。その人は、原愛梨さんと言います。職業は、書道アーティスト。その人の作品は、見た目は絵です。しかし、よく見ると、その絵は、文字をデザインして描かれているのです。面白い作品だなあと感心しました。経歴を見ると、原さんはまだ27歳と若いのですが、2歳から書道を始め、8歳で文部科学大臣賞を受賞しています。まさに、守・破を過ぎて、今、書道アーティストという離の世界を生きているのだと思いました。

164 感染拡大に注意!

 新型コロナウイルス感染症が全国的に拡大しています。福島県の感染状況も「ステージⅡ」になりました。ステージⅡは、「感染者の漸増及び医療提供体制への負荷が蓄積する段階」です。それを受け、県より「年末年始における注意喚起」が出ました。裏面に掲載してありますので、ご覧の上、十分注意した行動をお願いします。

 さて、ある雑誌に、川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長による「感染症対策の基礎知識」が載っていました。新型コロナウイルス感染症を始め、インフルエンザや食中毒のノロウイルスなど、感染症と呼ばれるものについて、改めて確認しておきたいと思います。以下、中略で紹介します。

感染症対策の基礎知識
1「病原体と感染症の関係」
 微生物のうち、生体にとって病気の原因となるものを病原体と呼びます。ウイルスもその一つです。感染症は、この病原体によって引き起こされる病気です。しかし、病原体が生体に侵入したら、必ず病気になるかというと、そうではありません。何の影響もなく、普通の状態でいる場合もあります。つまり、体内で病原体が見つかること(感染)が、感染症という病気にかかったこと(発病)ではないということです。感染と発病は別物です。新型コロナウイルスの場合でも、ウイルスが体内に侵入して感染しても、発病しない人がいることが分かっています。ただ、本人は痛くもかゆくもなく何事もなく済んでしまうのですが、他の人へうつすことがあることが分かってきました。それでも、新型コロナウイルスにかかった人でさえ、8割の人はうつさないので、感染力は決して強いとはいえません。

2「感染経路」
 感染経路として、飛沫感染や空気感染などがあります。飛沫感染は、会話時のしぶきやくしゃみなど水分に包まれた病原体が飛び出るもので、1m前後が感染範囲とされています。空気感染は、病原体が唾液などよりもっと細かい粒子(エアロゾル)となって遠距離まで感染が及ぶものです。新型コロナウイルスでは、マイクロエアロゾル感染といって、通常の飛沫感染よりもさらに数メートル先までウイルスを含む小粒子が届き、感染源になることが報告されています。これらは空気の流れなどによって速やかに拡散するので、空気の流れのよいところ、つまり広い空間や換気のよいところでは感染のリスクは大きく減少すると考えられます。なお、仮に新型コロナウイルスが空気感染で広がるようなものであれば、インフルエンザなどより多数の感染者があっという間に発生することになるので、空気感染の可能性があったとしても極めてまれ、と考えられています。

3「感染症の予防」
 感染症の予防の基本は、感染源、感染経路、感受性者(その感染症にかかる可能性のある人)対策です。この対策は、個人が行う部分と社会全体で行う部分があります。そのうち、個人で行うのが、感染経路対策と感受性対策です。
 感染経路対策は、マスク着用、手洗い(手指衛生)が重要です。感受性対策は、日常の栄養・休養・鍛錬・生活環境などによって得られる健康の増進が基本です。

4「改めて3密を避ける」
 国内で集団感染が生じた共通の場として、密閉空間、密集空間、密接という状態で、これらが重なっているほどリスクが高まるところから「3密を避けましょう」ということが薦められることになりました。
 今までは「飛沫感染」次いで「接触感染」が主たる感染経路と考えられてきましたが、最近になって「エアロゾル感染」が世界的に重要と認識されてきました。「エアロゾル感染」とは、呼気中などに含まれ、飛沫よりも小さく、空気中に漂う微細な粒子を介する感染のことをいいます。これは部屋の広さではなく、換気の程度が重要とされます。広い屋外を歩いたり、感染対策のとられている店舗での買い物や食事、十分に換気された電車での通勤・通学であれば、「エアロゾル感染」が起こる可能性は非常に低いと考えられており、日本が進めてきた「3密を避ける」ということは妥当な方法であると考えられているところです。改めて3密や大声を上げる環境の回避、接待、会食での飛沫防止、換気の徹底など基本的な感染対策を行うことが強く求められるところです。
 お出かけになる時は、混雑する場所や時間帯はできるだけ避けて、家族単位などの少人数でゆっくりと過ごされることをお勧めします。

 以上の記事を読むと、新型コロナウイルス自体は、そんなに感染力の強いウイルスではないこと、これまで取り組んでいる3密を避け、マスクの着用、手洗い・消毒、そして換気により、かなり感染を防ぐことができることが分かります。全国的に拡大していますが、必要以上に恐れることなく、基本に立ち返り、しっかりと感染予防していきましょう。

年末年始における注意喚起はこちら→年末年始における注意喚起.pdf

165 子どもたちの向かう先は…

 4つの国に住む、4人の子どもたちを紹介します。
 ジャクソンくん(11歳、ケニア)
  彼は、片道15kmの道のりを、6歳の妹と小走りで2時間かけて、野生動物に注意しながら進みます。
 カルロスくん(11歳、アルゼンチン)
  彼は、片道18kmの道のりを、馬に乗って6歳の妹と一緒に1時間30分かけて、山や平原を越えて進みます。
 ザヒラさん(12歳、モロッコ)
  彼女は、片道22kmの道のりを、友達3人で4時間かけて、夜明けに出発して進みます。
 サミュエルくん(13歳、インド)
  彼は、片道4kmの道のりを、二人の弟が押す車椅子に乗って、1時間15分かけて、トラブルの連続の中、進みます。

 この4人の子どもたちが、長時間かけ、大変な思いをして向かう先はどこだと思いますか。

 それは、「学校」です。この子どもたちは、「世界の果ての通学路」という映画で紹介されていた子どもたちです。この映画は、2013年にフランスのドキュメンタリー作品として制作されました。その後、日本でも公開されました。今はDVDにもなっています。

 野生のキリンやゾウが生息するサバンナを駆け抜けるケニアのジャクソン。山羊飼いの仕事を終えてから、愛馬で学校へ向かうアルゼンチンのカルロス。女子には教育は不要とする古い慣習が残る村から、寄宿学校に通うモロッコのザヒラ。生まれつき足が不自由で、弟たちに車椅子を押されて登校するインドのサミュエル。通学路は危険だらけで、大人の足でも過酷な道のり。それでも子どもたちは学校へまっしぐらに向かいます。

 どうして、そこまでして、この子どもたちは、学校へ通うのでしょうか。

 別の大陸、違う言葉、宗教、生活環境の中で暮らす4人の子どもたちは、真っ直ぐな瞳でみな同じ思いで、その理由を語ります。それは…

「夢をかなえたいから」

 学校に行くという、当たり前のことの「本当の意味」を考えさせられる映画です。

 4年生の子どもたちが、国語の授業で、自分のおすすめの本の紹介文を書きました。その作品が、本と一緒に図書室に掲示されていました。その中に、先程、紹介した話と似たような題名の本が紹介されていました。本の題名は、「すごいね!みんなの通学路」。その紹介文を書いていたのは、福島功大さんです。功大さんは、次のような紹介文を書いていました。

みんな学校が大好きだから。
   「すごいね!みんなの通学路」
              ローズマリー・マカーニー文 西田佳子訳
世界中には、いろいろな通学路があると分かる絵本です。
色あざやかな写真から、学校に行けることはうれしいことだよとよく分かります。
「学校に行ける」という意味を考えさせられる本です。
                             福島功大

 この本は、写真がたくさん載っていました。その写真には、世界中の子どもたちが、いろいろな通学路で学校に通っている様子が紹介されています。川を渡ったり、船をこいだり、崖を越えたりしながら通う子どもたち。学校に飲み水や机がないので、家からタライに汲んだ水や机を運びながら通う子どももいます。そんな大変な思いをしながら、それでも、子どもたちは楽しそうに学校に通うのです。きっと、学校には、それだけ大変な思いをしてまでも行くだけの何かがあるのでしょう。それが何なのか。功大さんも言っているように、「学校に行ける」ことが当たり前でなく、そこにはどんな意味があるのか、考えさせられました。

166 野小っ子のいいなあと思うところ

 今日で、2学期が終わります。保護者の皆様には、大変お世話になりました。2学期の最後に、野小っ子のここが素敵、と思うところを紹介します。

「休み時間、外で元気に遊ぶ。」
 私は、野木沢小の日課表で昼休み時間が45分あり、たっぷり遊べるところが気に入ってます。その休み時間、そして、登校してきた朝の時間、外で走り回って遊ぶ子どもたちが多いところが、いいなあと思います。やはり、健康な体づくりに、運動は欠かせません。家に帰って外遊びをしない人はその分、学校で思いっきり体を動かして遊んでほしいと、いつも思います。

「休み時間が終わる時刻になると、切り替えて、すぐ戻る。」
 そして、休み時間が終わると、さあっと校庭から校舎に戻ってくるところがいいなあと思います。休み時間と授業や掃除の時間の切り替えができています。楽しく遊んでいても、ちゃんと切り替えができるというのは、強い心を持っている証拠です。

「校長室や職員室、保健室に、朝や帰りにあいさつする。」
 朝や帰りは、校舎の一階の廊下は、あいさつロードに変わります。校長室でできるだけあいさつを受けられるようにしたいと、いつも思っています。ほとんどの人があいさつする中、立ち止まって、顔を見て、お辞儀しながらあいさつする人が何人かいます。そういうあいさつをされると、こちらも気持ちがしゃきっとなります。

「横断歩道で、止まってくれた車にお辞儀をする。」
 先日、横断歩道を一人で渡ろうとしている低学年の女の子がいました。しっかりと手を上げて、車が止まるのを待っていました。そして、車が止まったのを確認してから道路を渡り、その後、ちゃんと止まってくれた車にお辞儀をしていました。誰かに見られているとかいないとかではなく、堂々としたその姿は、とてもかっこよく見えました。そのように、道路を横断できている人がたくさんいるのが、いいなあと思います。

「授業中、お互いの考えを交流で伝え合う。」
 授業中、友達と話し合う機会があります。その時に、自分の考えをちゃんと伝えたり、相手の考えをしっかりと聞いたりできています。そういう聞き合うことが、学び合いの基本です。授業は、いろいろな考えが出れば出るほど、深まります。ちゃんと考えた結果なら、例え、正答でなかったとしても、そこからいろいろなことを学べます。授業はそういう考えを大事にするところです。

「困っている友達に、声をかける。」
 友達が困っていたり、下学年の子が困っていたりした時、それに気付いた人が、ちゃんと声をかけて、助けてくれています。困る場面はいろいろです。そういう時に、声をかけてもらえると、安心します。自分さえ良ければという考えの人は、声はかけられません。相手のことを考えられるから、相手の立場を理解して、声をかけられるのだと思います。そういうことができる、優しい人がたくさんいます。

「先生の言うことを、しっかりと聞く。」
 まずは、先生の話をしっかりと聞ける人は、素直な人です。素直な人は、伸びる人です。一方、話を聞けない人は、素直に人の話を受け止められないので、伸びることができません。そういう意味で、素直で、伸びる人がたくさんいます。

「一生懸命、掃除する。」
 掃除の時間、お話をしないで、黙々と取り組んでいます。遊ばないで、自分のやるべきことを一生懸命やれるところがいいです。お陰で、校舎内はいつもきれいです。掃除中、校舎をきれいにしながら、自分の心もきれいに磨いています。

「休まず、毎日、学校に来る。」
 全体的に、お休みが少ないです。私は、学校に来ないと、学べないことがあると思っています。その一つが、他の人との関わりです。人は独りでは生きていけません。必ず、誰かと関わりながら、生きていきます。世の中には、いろいろな人がいます。全ての人が、自分と相性がいいとは限りません。そうでない人も当然いるし、そういう人とも関わらなければならないことだってあります。そういう時、どうしたらよいか。学校という集団生活では、そういうことも学びます。これは、学校に来ないと学べないことだと思います。野木沢小の子どもたちは、毎日、学校でいろいろなことを学び、日々、賢く、たくましくなっています。

 それでは、事故なく、けがなく、感染なく、楽しい冬休みを!

167 第2学期終業式

 第2学期終業式で、子どもたちに次のような話をしました。

「今年の野木沢小学校を表す漢字に、私は「健」を選びました。
みなさんが、コロナに負けず、健康に生活できたことと、何事にも健気に頑張ってきたからです。
今日で2学期が終わるので、2学期のみなさんを表す漢字を考えてみました。
まず、1年生。1年生は、「元」を選びました。1年生のみなさんは、1学期に比べて、この2学期は、とても元気に生活できました。給食もたくさん食べられるようになりました。
次に、2年生。2年生は、「話」を選びました。2年生のみなさんは、授業中、全員がよく発表しました。自分の考えを、しっかりと話すことができました。
次は、3年生。3年生は、「自」を選びました。3年生のみなさんは、自分たちで考えて、自主的にいろいろなことを進めました。自分のことをしっかりできるようにもなってきました。
次は、4年生。4年生は、「調」を選びました。4年生のみなさんは、川やダムやプラネタリウムなど、いろいろなところに出かけて、たくさんの調べて、分かったことを、発表できました。
次は、5年生。5年生は、「交」を選びました。5年生のみなさんは、米作りや障がい者、保育所の子どもたちなど、いろいろな人たちと交流して、たくさん学んできました。
最後は、6年生。6年生は、「創」を選びました。発表会では、全員で創造した、自分たちの発表をしました。また、今年の野木沢小の最高学年として、今年の学校をこれまで創り上げてきました。
さて、明日から冬休み。楽しい休みにしてください。」

168 第3学期スタート

第3学期始業式 校長の話

 新年明けましておめでとうございます。2021年、令和3年になりました。
 昨年は、コロナ禍でいろいろと大変な一年になりました。みなさん、よく頑張りましたね。1月になり、年は明けましたが、コロナウイルスが無くなったわけではなく、状況は変わりません。ですから、これからも、うがい・手洗い、マスク着用、消毒、換気、そして、三蜜を避けることを続けていきます。また、しっかり食事をして、運動して体を鍛え、夜はちゃんと睡眠時間を取って、健康な生活習慣も続けていきます。寒くなってきますので、コロナだけでなく、インフルエンザにも負けない、健康な体づくりを心がけてください。
 さて、今日から、3学期がスタートです。3学期は、50日あります。50日と聞くと、まだまだたくさんあるようですが、実際は、あっという間に過ぎていきます。ですから、大事なのは、目標と日々の努力です。この50日間で、自分はどんなことをできるようにするのか、しっかりと目標を立てること。そして、その目標達成に向けて、自分は毎日どんなことを努力していくのか決め、それを続けること。そうやって、この50日間を過ごしてほしいと思います。
 時間は誰にも止めることはできません。ですから、目標なく、何の努力をしない日々を過ごしても、50日は経ってしまいます。今の自分が、50日後、どのように変わっているか、成長できているかは、この50日間をどのように過ごしたかで決まります。それを決めるのは、自分自身です。お家の人や先生ではありません。自分を変えることができるのは、自分しかいないのです。人は、心持ち次第で、いくらでも変われます。変わること、それが成長です。そして、変わること、それが生きることなのです。

169 3学期もコロナに気をつけた生活を!

 新しい年のスタートに、多いに希望を持って進んでいきたいと思います。しかし、関東圏で緊急事態宣言が出されるなど、新型コロナの状況については、今後も気をつけて行きたいと思います。そこで、以前にも紹介した感染症専門医の忽那先生が、「子どもと新型コロナ 知っておきたい大事なポイント」と題して、次のような話をしていますので、紹介します。
 まず、下のグラフをご覧ください。これは、日本国内の年齢別コロナ感染者数(厚生労働省、11月18日時点)を表したグラフです。(省略)

 ご覧の通り、20代が最も多く、10代未満と10代は少ないことが分かります。全く感染しないわけではないので、油断してはいけませんが、これまでの状況からも、子どもは感染しにくいと言えます。それは、年齢が低いほど感受性(感染者との接触による感染確率)が低く、年齢が高くなると感染しやすい傾向があるからだそうですが、なぜ、そうなのかについては、はっきりとした結論は出ていないそうです。また、新型コロナでは、感染しても症状が出ない無症状性感染者が、大人に比べて子どもの割合が多いそうです。このことから、子どもが感染源となる可能性は、大人と比べると高くないと言えます。そして、特に気をつけてほしいことは、子どもが感染しないように注意するために、大人が感染しないことです。と言うのも、大半の子どもの感染例は、その親から感染しているからです。つまり、子どもたちの間で流行が広がるというよりも、大人が外から家庭内にウイルスを持ち帰り、子どもにも感染させていることが多いということです。学校でも、これまで同様、屋内ではマスクの着用、3密を避ける、こまめに手洗い・うがい、消毒と換気に気をつけていきます。そして、家庭と協力しながら、健康な習慣作りを進めていきたいと思います。3学期もよろしくお願いいたします。

 

170 地獄絵図

 ちょっと怖いタイトルですが、みなさんは、「地獄絵図」を目にしたことがありますか。私は、白河市内のあるお寺で初めて見ました。とても興味深い内容の絵図だったので覚えていたのですが、実は、今回、会津で法要があった際、そのお寺で、また同じ「地獄絵図」を目にしたのでした。

 絵図の内容は、下の方に、一般的に知られている血の池や針の山などの地獄の様子が描かれています。そして、上の方には極楽浄土の様子が描かれているのです。そして、中央付近に、人が生まれてから、成長し、大人になり、そして、だんだん老いて、最後は死ぬという人の一生の過程が描かれています。私が、この絵図の中で、特に興味深いと感じたのは、絵図の中央にあたる場所に、おおきな円が描かれてあって、その中に、漢字が一字書かれてあったことです。みなさんは、その円の中にどんな漢字一字が書かれてあったと思いますか。

 その漢字は「心」です。白河のお寺の住職さんの説明では、ここに描かれている地獄絵図は、あの世のことではあるけれど、実は、人の心のことでもあるのだとおっしゃっていました。人は、その心持ち次第で、仏様にも鬼にもなるということです。なるほどと思いました。仏様の心とは、自分のことより、相手のことを思う気持ちのことです。相手の立場に立って、相手の気持ちに寄り添って、思いをはせる。一方、鬼の心とは、自分中心、自分がよければ、相手がどうこう関係ない、自分さえよければいいという気持ちです。

 みなさんは、こんな経験はないでしょうか。朝の通勤時、早く出勤したいのに、目の前に高齢者マークをつけた車がゆっくり走っていて、イライラするようなことが。この時、早く行きたいのに行けない苛立ちから、その車の運転手に文句を言いたくなるような気持ちは、まさに鬼の心ではないでしょうか。早く行きたいのは自分の都合。まさに、自分さえよければという気持ちです。一方、高齢者マークの車に気付いた時に、故郷の高齢になった親を思い出し、あせらないでゆっくり運転してね、とその運転手のことを気遣う気持ちは、仏様の心なのです。このように、人の心は、仏様にも鬼にも、すぐに変わってしまうものだと思います。

 学校生活の中でも、そのような場面はよく見かけます。ロッカーの物を取りに行く時、真っ先に自分の物を取りたくて、他の人と競ってぶつかって文句を言い合うような場面。これは、自分さえよければという気持ちです。一方、先に行った人が、他の人の分も取り出して、名前を呼んで渡してあげたりする場面。これは、他の人のことを考えた行動です。

 ある本に書かれていた地獄と極楽の話も、同じような場面でした。その話では、地獄も極楽も、どちらも同じような食卓があって、そのテーブルの上には、どちらも同じようにたくさんのごちそうが並んでいるそうです。ただ、変わっているのは、どちらの世界も食事をするのに使う箸が、三尺三寸の長さ、約1mぐらいの長い箸を使っているのだそうです。ここまでは、地獄も極楽も状況は同じです。しかし、なぜか極楽の人たちは、その食卓で、楽しそうに美味しく食事をして、みんなお腹いっぱいになっているのに、地獄の人たちはみな、文句を言い合い、だれも料理を口にできず、いつもお腹を空かせているのだそうです。一体、何が違うのでしょうか。

 それは、箸の使い方です。地獄の人たちは、みな自分が食べられればいい、自分さえよければいいという考えですから、その1mもある長い箸を使って、自分が食べたいものを自分で食べようとします。しかし、そんな長い箸を使って、料理を口に運ぶことはできないのです。途中で、他に人の箸とぶつかって、料理を落としてしまい、お互いに文句を言い合う。結果、誰一人お腹いっぱい食べることができず、テーブルの周りは落とした料理でぐちゃぐちゃというのが地獄です。では、極楽はどうかというと、ここでは、自分の箸で、テーブルの向かいの人の食べたいものを取ってあげているのです。お互いに、ぶつからないように気をつけながら、相手の食べたい料理を相手の口に運んであげているのです。だから、極楽では文句ではなく、「はい、どうぞ」「ありがとう」という言葉が飛び交います。そして、みんなでお腹いっぱい美味しい料理を食べているのでした。

 ある学級では、プリントを配る時、前の人が後ろの人へ「はい、どうぞ」と言って渡しています。もらう方は、「ありがとう」と言って受け取ります。その様子は、見ていて、とてもやさしい気持ちになります。「はい、どうぞ」「ありがとう」は、極楽の言葉、仏様の言葉なんですね。

171 新型コロナ対策の確認

 福島県もステージ3になりました。12日、内堀知事より県民への外出自粛要請が出されました。学校においても、感染リスクの高い学習活動に対して停止となりました。

 福島県内の新型コロナウイルス発生状況は、令和2年3月7日に初感染者をカウントしてから、令和3年1月11日で1,276人となりました。
 この1,276人中、入院中の人が355人、死亡者が30人、退院した人が891人です。

 これまでの感染状況から、発生する場面は、「屋内で」「マスクを外した状態で」「近い距離で」「飛沫が飛ぶ会話をする」ということが明らかになっています。言い換えれば、そのような場面に十分気をつけることが、感染を防ぐことになるわけです。

 これに該当する場面としては、一番考えられるのが、「会食」時です。

 そういう意味で、今回の外出自粛も、首都圏の緊急事態宣言にも、飲食店の時短営業をあげているわけです。しかし、注意しなければならない会食は、飲食店での会食だけではなく、御自宅や親戚宅などにおいても、不特定多数の会食であったら状況は同じです。ですから、やはり、一緒に住んでいる家族以外の人との会食は、場所や人数に関係なく、要注意です。文科省の資料でも、児童生徒の感染状況として、家庭内感染が75%、学校内感染が6%、その他の交流活動8%、不明が11%と示されています。以前、LIVEでもお知らせしたように、児童生徒の感染源としては、学校ではなく、家庭内感染が主だということです。

 要は、学校でも各御家庭でも、感染防止のための取り組みは、これまでと同様で、「できる限り外出を控え、人との接触を減らす」「屋内ではマスクを装着する」「3密を避ける」「こまめに手洗いをする」を一人一人が意識して、より徹底して行動していくことが求められています。よろしくお願いいたします。

172 行事食献立

 みなさんの御家庭のお正月料理は、何でしょうか。ちなみに、我が故郷会津のお正月の味は、なんと言っても「こづゆ」です。これは、各家庭によって味が微妙に変わるので、例年、親戚にあいさつ廻りに行くと、こづゆの食べ比べみたいになります。残念ながら、今年はそれもできませんでしたが。こづゆはもともとお祝い事の時の料理なので、お正月だけでなく、結婚式やお家の新築祝いなどでも出されます。実はこの「こづゆ」が給食に出されることがあるのです。故郷のメニューが取り上げられると、とても嬉しい気持ちになります。
 1月初めの給食の献立は、季節柄、お正月に関したものになっていました。初日には、七草汁。2日目は、いかにんじんに白玉雑煮が出ました。七草汁は、具だくさんで、柔らかく煮込まれた、胃に優しい味付けでした。いかにんじんは、福島県ならではの郷土食ですね。それを給食で食せるとは思いませんでした。そして、白玉がうれしい雑煮。実は、ある学年で、「正月と言えば」のビンゴゲームをした時、子どもたちが「お雑煮」という言葉を知らない場面がありました。おもちや野菜が入った汁だと知って、「あれがお雑煮なんだ」と言っていたので、食べたことはあったのでしょう。各行事や習わしなどで食するものは食文化です。それを味わえる給食は、とても有り難いと思いました。
 給食では、このように行事食と言って、その季節やイベントなどに由来したメニューが出されます。本校には、栄養士さんはおりませんので、基本的に石川小学校の栄養士さんの立てた献立が基になっています。それを、毎月1回、校内で献立検討委員会が開かれ、そこで、本校の実態に合わせて見直しを行い、最終的な献立が決定しています。
 1月の献立には他にも、26日に「給食はじまりの献立」が出る予定です。詳しくは、給食だよりでも紹介されていますが、1/24~1/30が「全国学校給食週間」になっています。また、6年生のリクエスト給食が3回もあります。これは、6年生が考えてくれた献立で、3回ともなかなかバラエティに富んだ、よく考えられたメニューになっています。当然、栄養バランスもバッチリです。
 本校の給食のおいしさは、以前紹介しましたが、本当に充実した内容で、毎日楽しみにしている子どもたちもたくさんいます。みんな、もりもり食べて、元気な体を作っています。そんな毎日の給食を作ってくださる、2名の調理員さんには、みんな感謝の気持ちでいっぱいです。

173 横断歩道は歩行者優先

 先日、朝、学校周辺の横断歩道のところで街頭指導していて、気になることがありました。それは、横断歩道で、渡ろうとしている子どもがいるのに、そのまま通行している車が、意外と多いことです。

 最近、CM等でも流れていますが、「横断歩道は歩行者優先」です。それでも、一時停止しない車が全国的に多いのが現状のようです。JAFが2019年に「信号のない横断歩道における車の一時停止率」のランキングを発表しています。それによると、信号のない横断歩道で、一番停止してくれる第1位は、「長野県」で68.6%。第2位は「静岡県」で52.8%。そして、第3位は「兵庫県」で43.2%。なんと、第3位でも、停止してくれる割合は、50%以下なんです。そして、止まらないワースト県は、第47位が「三重県」で3.4%。第46位が「青森県」で4.4%。第45位が「京都府」で5.0%でした。気になります我が福島県はと言うと、悲しいことに第39位で8.7%という結果でした。

 確認しますが、これは、道路交通法38条の「横断歩道における歩行者優先」で、「横断歩道を横断しようとする歩行者があるときは横断歩道の直前で一時停止し、かつその通行を妨げないようにしなければならない」と定められています。違反すると、「横断歩行者妨害」という違反となり、違反点数2点、反則金9,000円(普通車)、その他罰則(下参照)が科せられます。運転者は、この先に横断歩道があることを知らせる道路標示(菱形の白線)を見掛けたら、減速する義務があります。その上で、歩行者がいないか確認し、通行しなければなりません。

 令和3年度の交通安全運動(福島県交通対策協議会)の年間スローガンは、「わたります 止まるやさしさ ありがとう」です。「横断歩道は、歩行者優先。横断歩道を渡ろうとする人を見掛けたら、必ず一時停止しましょう。」「これは、マナーじゃなくてルールです。」「横断歩行者妨害違反は、3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金」と告知しています。そして、これは、信号のない横断歩道だけでなく、横断歩道のない交差点においても、歩行者は優先になります。

174 ご存じですか?就学援助制度

 学校教育法第19条には、次のような条文があります。

 経済的理由によって、就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない。」

 これを受けて、石川町では、「就学援助制度」を設けています。この制度は、何らかの理由で、学用品や給食費等の就学に係る経費の支払いが困難な御家庭に対して、基準を満たしている場合、就学援助費を支給する制度です。小学1年から中学3年まで対象で、申請はいつでも可能です。なお、小学校・中学校の第1学年においては、入学に関わる用品等に対する支給もあります。支援金は、学校を通して、各学期末に支給されます。

(支給内容の一例です。金額は、年間の支給予定額なので、変更になることもあります。)

  ・学用品等購入費  (小)11,520円 (中)22,510円

  ・新入学学用品費  (小)50,600円 (中)57,400円

  ・学校給食費    (小・中)実費

  ・卒業アルバム代等(小)10,890円 (中)8,710円

 このことについて、支給金額や申請方法、認定基準など、もっと詳しく知りたい方は、学校までお問い合わせください。なお、申請用紙等も学校にあります。「自分が該当するのか」といった内容にも、相談に応じますので、どうぞ御連絡ください。(℡26-1624 教頭もしくは事務の先﨑が担当します。)

175 スケート教室を終えて

 今週、全学年でスケート教室を実施しました。まず、実施にあたり、お忙しい中、靴の履き替えや直接指導に御協力いただきました皆様方、大変お世話になりました。ありがとうございました。お陰様で、活動時間をたっぷりと取れて、とても充実したスケート教室になりました。

 さて、私が高校時代まで、会津若松市内には冬期間、屋内のスケート場がオープンしていました。ですから、子どもの時、冬は休日にたまに滑りに行ってました。しかし、その後、その施設はなくなり、郊外の場所に新たな施設ができたようでしたが、それもいつしかなくなっていました。今回お世話になった方から伺ったところ、現在、福島県内には、郡山の磐梯熱海とここ石川町にしかスケート場はないようです。

 屋外のスケート場は、天候にも左右されるので、なかなか造れないのかも知れません。しかし、屋外だからこそ、自然を感じながら気持ちよくスケートを楽しめるのだと思いました。今回、3・4年生の時は、少し風もあり、雪も舞っていましたが、元気な中学年の子どもたちは、全然平気で楽しんでいました。そして、1・2年、5・6年の時は、両日とも風もなく、太陽も見えて、絶好のスケート日和になりました。特に、1年生と2年生にとっては、昨年度実施していないので、今回が初めてのスケート教室でした。ですから、最高の天気の中、体験できて、きっとまたやりたいと思った人も多かったのではないかと思います。5・6年生は、やはり一番経験してるだけあって、基本の動きもしっかりと出来ていて、思うように体を動かせている人が多かったようです。

 学校教育は、その学校のある地域の特色を生かした教育活動を展開します。そういう意味で、こんなに身近な場所に、冬の娯楽、ウィンタースポーツを楽しめる場所があるなんと、すごく恵まれていると思いました。何でもそうですが、頭で分かるのと、実際に体験して分かるのとでは、全然違います。スケートというスポーツの難しさや面白さ、慣れてきたら思うように滑れた嬉しさや風を切る爽快感等、体験しなければきっと分からないと思います。今回、参加した子どもたち自身は、そういうことを感じることができた活動になっていたのではないかと思いました。とても素晴らしい学びになりました。本当に支えていただいた皆様に感謝です。

 ものすごく楽しそうにスケートをしている子どもたちの写真を撮りながら、私の心の中では、何十年ぶりにやってみたい思いと、思うように体が効かなくなっている不安がずっと葛藤していました。結果、今回はやむなく見送りましたが、来年は是非、子どもたちと一緒に楽しみたいと思いました。

176 リモートによる豆まき集会

 過日の豆まき集会は、リモートで行いました。例年ですと、全校生が体育館に集まって行っていましたが、この時期の体育館はとても寒いのと、密を避けて、そのようにしました。

 校長の話は、校長室から行いました。その様子をライブカメラでネットワークでつながった各学級のパソコンを介してテレビに映し出し、子どもたちは学級で見ました。そして、各学級の追い出したい鬼の発表は、放送委員の子どもたちが、各学級に出向いて代表児童にインタビューし、その様子を同じようにリモートで見ました。

 初めての試みでしたが、なかなかうまくいきました。今後、全校生が集まれないような状況になっても、このような形でお互いの様子を確認できると思いました。

 今回、こういうことが出来たのも、石川町で進めている「学校ICT環境整備」のお陰です。それは、国の施策として進められている「GIGAスクール構想」を受けて行われています。この「GIGAスクール構想」とは、令和時代のスタンダードとして学校のICT環境を整備し、全ての子ども一人一人にふさわしい教育がなされ、AIに代替えされない創造性を育める学びの場を実現することをねらいとしているものです。内容としては、①高速大容量の通信ネットワークの整備、②児童一人1台コンピュータの整備、そして、③オンライン授業環境の整備です。

 この中の、学校内のネットワーク整備工事が昨年中に完了したため、校舎内のどこにいても、Wi-Fiでネットワークに接続できるようになりました。実は、昨秋に開催した「学習の発表会」でも、このネットワーク環境を利用したことで、いくつかのスクリーンに同じ画面を映すことができたのでした。そして、1月に開催した6年生とその保護者対象の中学校入学説明会でも、このリモートを実施してみました。その時は、密を避けるために、保護者の方々には音楽室で説明会を開催し、その様子をライブカメラで6年教室のテレビにつなぎ、子どもたちはそのテレビで説明を聞くということをやりました。

 その際、パソコンのマイクだと小さい声がうまく拾えず、聞こえにくいという課題がわかり、豆まき集会では、音声はパソコンのマイクで拾わず、校舎内のワイヤレスマイクを使うことにしました。こうしたことで、ほとんどの声は聞こえたのですが、電波の届きにくい場所では、若干聞こえにくいという新たな課題が見つかり、さらなる対策を検討中です。しかし、このように新たなことにチャレンジすることで、確実に、今まではできなかった取り組みが実現可能になってきています。

 今後は、子どもたち一人1台のタブレット端末が整備されます。それを授業に生かすのは当然ですが、それに合わせて、一人ずつネットワークのアカウントが整うことで、そのタブレットを各自が持ち帰り、自宅からアクセスしてリモートでオンライン授業を受けることも可能になります。これは、また臨時休校等になったとしても、子どもたちの学びを止めないための手段です。そうなった時の問題は、各御家庭のネット環境です。これについては、石川町では家庭貸し出し用のモバイルルータを準備して対応することになっていますが、これについては、もう少し整備が進みましたら、お知らせをしたいと思います。

 このようなICT環境が整うことは、今まではできなかったことが新たにできるということで、うれしい限りです。うまく活用することで、子どもたちの学びが豊かになることは間違いありません。しかし、忘れてはいけないのは、個々の学びが充実することと、みんなで学ぶことは、切っても切れない関係だと言うことです。ICT機器を使って、各自が学ぶことだけ重要視すれば、学校という共同体の中での学ぶ意味が薄れます。学校は学ぶところです。それも、集団で学ぶところに意味があるのだと思います。いろいろな人のいろいろな考えを直接出し合う授業だから、子どもたちの学びが広がったり深まったりするのです。ICT機器は、あくまでも手段です。それを活用することが目的ではないのです。

177 カウントダウンとカウントアップ

2/8(月)の全校集会は、リモートで行いました。その時の校長の話です。

 

 今日は、二つの数字を紹介します。

 一つ目の数字は、「30」。これは、今年度の残りの授業日です。今日から数えて、卒業、修了までカウントダウンで、残り30日です。今の学年でやるべきことを、残り30日で達成することを目指して、一日一日大事に過ごしていきましょう。

 もう一つの数字は、「171」。これは、今年度、4月にスタートしてから、先週までの授業日数です。みなさんは、4月になってから、171日間、今の学年で過ごしてきました。その中で、たくさんのことが出来るようになったり、分かるようになったりしましたね。みなさん、本当に、頑張ってきました。残り30日、さらに多くの経験を積み重ねていきましょう。カウントアップしていきますと、ゴールは201日間になります。

178 「建国記念の日」に思う

 2月11日は、「建国記念日」ではなく、「建国記念の日」です。「の」がつくんです。
 日本の祝日は、「国民の祝日に関する法律(祝日法)」という法律で、きちんと決められています。現在、法律で定められている祝日は、16あります。その中の一つが、「建国記念の日」で、2月11日に定められています。(ちなみに2021年は、7月の第3月曜日の海の日と、8月11日の山の日、そして、10月の第2月曜日のスポーツの日が、東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせ、開会式前日と当日、閉会式当日にそれぞれ移動になります。これも、特別措置法として法律に則って行われます。)
 国際的に「建国記念日」を定めている国は多く、例えば、アメリカ合衆国は独立記念日である7月4日、フランスはフランス革命の始まった日で7月14日、ドイツは東西ドイツが統一した日で10月3日です。しかし、日本の2月11日は、日本が建国した日(建国記念日)のお祝いではなく、建国そのものを祝う日として定められており、「建国記念の日」となっています。そこには、歴史上の理由がありました。
 日本には、明治時代、当時の法律で定められていた祝日の中に、「紀元節」というものがありました。これは、日本書紀に記されている、日本の初代天皇と言われる「神武天皇」の即位の日が2月11日で祝日と定めたものでした。しかし、昭和になり、戦後、紀元節は廃止になり、2月11日は祝日でなくなりました。それが、18年後の昭和41年に、今の「建国記念の日」として、再度、祝日として復活したのでした。
 祝日法では、「建国記念の日」は、「建国を偲び、国を愛する心を養う」日とあります。第二次大戦で敗戦国となって荒れ果てた日本でしたが、その後、復興し、経済成長し、世界的にも平和な国として発展してきました。そこには、どんなに多くの人たちの苦労があったことでしょう。そして、東日本大震災から10年目を迎えようとしている今はまさにコロナ禍でもあり、いろいろと大変な状況ですが、一日も早くコロナも収束し、復興も進んで、また自由に人が行き来でき、触れ合える日が来ることを心から願います。そういう思いで、今年の2月11日を迎えたいと思います。

179 授業参観時「家庭教育学級」のお知らせ

 2月19日(金)の授業参観については、今のところ、予定どおり実施します。日程は、下記のとおりですが、その中の「家庭教育学級」へは、5年・6年児童と、全学年の保護者の皆様を対象としております。
 今回、「適切なネット利用について」と題しまして、講演会を開催します。講師は、現石川中学校教頭の相樂秀幸先生です。相樂先生は、かつて福島県教育センターに勤務されていて、その時に情報教育のご担当をされていました。そのご経験から、ネット利用の問題点や対応策等について、お話しいただく予定です。高学年の子どもたちにも、自分事としてしっかり考えてもらう機会としたいと思います。そして、保護者の皆様にも、小学生のネット利用について、日頃、気をつけなければならないこと等、一緒に考えていただく機会になればと思います。学級懇談は、その後行いますので、授業参観後、体育館にお集まり下さい。その際は、防寒対策をお願いいたします。

 2月19日(金)
  13:00~13:10 受付(児童昇降口)
  13:10~13:55 授業参観(各学級)
  14:10~15:00 家庭教育学級(体育館)
  15:10~16:20 学級懇談(各学級)
  16:30~      PTA執行部会(校長室)

 ・駐車場は、校庭を御利用ください。
 ・上履き持参願います。
 ・1年~4年児童は、14:10下校になりますが、お子さんを待たせる場  合は、2階会議室を御利用ください。
 ・当日、お弁当になります。