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1. 178 「建国記念の日」に思う

投稿日時: 2021/02/09 野木沢小-サイト管理者

 2月11日は、「建国記念日」ではなく、「建国記念の日」です。「の」がつくんです。
 日本の祝日は、「国民の祝日に関する法律(祝日法)」という法律で、きちんと決められています。現在、法律で定められている祝日は、16あります。その中の一つが、「建国記念の日」で、2月11日に定められています。(ちなみに2021年は、7月の第3月曜日の海の日と、8月11日の山の日、そして、10月の第2月曜日のスポーツの日が、東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせ、開会式前日と当日、閉会式当日にそれぞれ移動になります。これも、特別措置法として法律に則って行われます。)
 国際的に「建国記念日」を定めている国は多く、例えば、アメリカ合衆国は独立記念日である7月4日、フランスはフランス革命の始まった日で7月14日、ドイツは東西ドイツが統一した日で10月3日です。しかし、日本の2月11日は、日本が建国した日(建国記念日)のお祝いではなく、建国そのものを祝う日として定められており、「建国記念の日」となっています。そこには、歴史上の理由がありました。
 日本には、明治時代、当時の法律で定められていた祝日の中に、「紀元節」というものがありました。これは、日本書紀に記されている、日本の初代天皇と言われる「神武天皇」の即位の日が2月11日で祝日と定めたものでした。しかし、昭和になり、戦後、紀元節は廃止になり、2月11日は祝日でなくなりました。それが、18年後の昭和41年に、今の「建国記念の日」として、再度、祝日として復活したのでした。
 祝日法では、「建国記念の日」は、「建国を偲び、国を愛する心を養う」日とあります。第二次大戦で敗戦国となって荒れ果てた日本でしたが、その後、復興し、経済成長し、世界的にも平和な国として発展してきました。そこには、どんなに多くの人たちの苦労があったことでしょう。そして、東日本大震災から10年目を迎えようとしている今はまさにコロナ禍でもあり、いろいろと大変な状況ですが、一日も早くコロナも収束し、復興も進んで、また自由に人が行き来でき、触れ合える日が来ることを心から願います。そういう思いで、今年の2月11日を迎えたいと思います。