学校だより LIVE

1. 176 リモートによる豆まき集会

投稿日時: 2021/02/03 野木沢小-サイト管理者

 過日の豆まき集会は、リモートで行いました。例年ですと、全校生が体育館に集まって行っていましたが、この時期の体育館はとても寒いのと、密を避けて、そのようにしました。

 校長の話は、校長室から行いました。その様子をライブカメラでネットワークでつながった各学級のパソコンを介してテレビに映し出し、子どもたちは学級で見ました。そして、各学級の追い出したい鬼の発表は、放送委員の子どもたちが、各学級に出向いて代表児童にインタビューし、その様子を同じようにリモートで見ました。

 初めての試みでしたが、なかなかうまくいきました。今後、全校生が集まれないような状況になっても、このような形でお互いの様子を確認できると思いました。

 今回、こういうことが出来たのも、石川町で進めている「学校ICT環境整備」のお陰です。それは、国の施策として進められている「GIGAスクール構想」を受けて行われています。この「GIGAスクール構想」とは、令和時代のスタンダードとして学校のICT環境を整備し、全ての子ども一人一人にふさわしい教育がなされ、AIに代替えされない創造性を育める学びの場を実現することをねらいとしているものです。内容としては、①高速大容量の通信ネットワークの整備、②児童一人1台コンピュータの整備、そして、③オンライン授業環境の整備です。

 この中の、学校内のネットワーク整備工事が昨年中に完了したため、校舎内のどこにいても、Wi-Fiでネットワークに接続できるようになりました。実は、昨秋に開催した「学習の発表会」でも、このネットワーク環境を利用したことで、いくつかのスクリーンに同じ画面を映すことができたのでした。そして、1月に開催した6年生とその保護者対象の中学校入学説明会でも、このリモートを実施してみました。その時は、密を避けるために、保護者の方々には音楽室で説明会を開催し、その様子をライブカメラで6年教室のテレビにつなぎ、子どもたちはそのテレビで説明を聞くということをやりました。

 その際、パソコンのマイクだと小さい声がうまく拾えず、聞こえにくいという課題がわかり、豆まき集会では、音声はパソコンのマイクで拾わず、校舎内のワイヤレスマイクを使うことにしました。こうしたことで、ほとんどの声は聞こえたのですが、電波の届きにくい場所では、若干聞こえにくいという新たな課題が見つかり、さらなる対策を検討中です。しかし、このように新たなことにチャレンジすることで、確実に、今まではできなかった取り組みが実現可能になってきています。

 今後は、子どもたち一人1台のタブレット端末が整備されます。それを授業に生かすのは当然ですが、それに合わせて、一人ずつネットワークのアカウントが整うことで、そのタブレットを各自が持ち帰り、自宅からアクセスしてリモートでオンライン授業を受けることも可能になります。これは、また臨時休校等になったとしても、子どもたちの学びを止めないための手段です。そうなった時の問題は、各御家庭のネット環境です。これについては、石川町では家庭貸し出し用のモバイルルータを準備して対応することになっていますが、これについては、もう少し整備が進みましたら、お知らせをしたいと思います。

 このようなICT環境が整うことは、今まではできなかったことが新たにできるということで、うれしい限りです。うまく活用することで、子どもたちの学びが豊かになることは間違いありません。しかし、忘れてはいけないのは、個々の学びが充実することと、みんなで学ぶことは、切っても切れない関係だと言うことです。ICT機器を使って、各自が学ぶことだけ重要視すれば、学校という共同体の中での学ぶ意味が薄れます。学校は学ぶところです。それも、集団で学ぶところに意味があるのだと思います。いろいろな人のいろいろな考えを直接出し合う授業だから、子どもたちの学びが広がったり深まったりするのです。ICT機器は、あくまでも手段です。それを活用することが目的ではないのです。