学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

199 今年の運動会

 令和3年度がスタートして一週間。4月も半ばになろうとしていますが、先生方の会議は、これまで3回も行われています。その中で、今年の学校行事の取り組み方なども話し合われています。
 その一つが、「運動会」です。
 今年の運動会は、今のところ、5月15日(土)に実施する予定です。期日は、コロナ前に戻るような形ですが、実施内容・方法は、基本、昨年度の内容・方法に準ずる形で行うことになります。理由は、感染状況等は、昨年度と変わっていないからです。ですから、内容は厳選し、子どもたちの種目のみとし、時間も午前中で終了するようになります。
 実際は、まだ一ヶ月も先なのですが、体育の授業等では、50メートル走やトラック走を行って、リレーの選手を選考したり、種目を考えたりと、運動会に向けて動き出しています。
 運動会は、体育的行事と言われます。その名の通り、普段の体育の授業の延長線上に運動会があることになります。ですから、体育の授業で、整列したり走ったりする活動が、全て運動会で披露する姿につながっているわけです。
 子どもたちの中には、運動会が楽しみという子がいます。毎年、入賞しているような子どもにとっては、楽しみで仕方ないと思います。しかし、子どもたちの中には、運動が苦手という子どももいます。そういう子どもにとっては、運動会やマラソン大会などは、あまり気持ちが乗らない行事になっているかもしれません。
 しかし、先程言いましたように、運動会もマラソン大会も、普段の授業の延長。体育の授業で取り組んできた成果を発表する場と考えます。だから、入賞することだけが運動会やマラソン大会の目的ではないということです。それよりも、一つ一つの運動に、自分がどれだけ本気・全力で取り組めたかが大事です。入賞は、あくまで結果でしかありません。
 ですから、保護者のみなさんにお願いしたいのは、子どもたちに「運動会で入賞すること」のプレッシャーをかけないでいただきたい。それよりも、最後まで本気・全力で取り組む、かっこいい姿を楽しみにしてほしいと思います。しかし、それでも、入賞できたら、うれしいものです。ですから、走るのが苦手な子どもも運がよければ入賞できるかもしれない、そんな「チャンス走」を、先生方には考えてもらいます。

198 思いやりの会

 新入生を迎える会が、6年生の企画運営で行われました。まず、新年度がスタートして一週間という、とても慌ただしいこの時期に、6年生の子どもたちは、会の準備をするのは、とても大変だったと思いました。でも、その6年生のお陰で、とても温かい、思いやりにあふれた会になりました。

 1年生の子どもたちは、7名。一方、2年生から6年生までは79名。1年生の子どもたちにとっては、ほとんど知らないお兄さん、お姉さんに囲まれて、きっととてもドキドキしていたことでしょう。それでも、会が始まり、1年生へのインタビューでは、名前や好きなことの発表を、自分で描いた絵を見せながら、全員がしっかりと行うことができました。あんなに大勢の前でお話をするのは、とても緊張して大変だったと思います。1年生の子どもたちは、みな頑張りました。

 その後、6年生とゲーム対決をしたり、みんなで○×クイズや、からだジャンケンをしたりして楽しみました。最後は、みんなで校歌を歌って、会は終わりました。

 会の中では、ゲームをして頑張っている人たちへ、大きな声援を送ったり、最後までジャンケンで勝ち残った人たちへ、大きな拍手を送ったりと、会場にいる子どもたちの優しさが至る所で見られました。また、ジャンケンに途中で負けてしまった1年生に対して、そっと寄り添って慰めている6年生の姿も見られました。

 校長の話の中で、子どもたちに「思いやり」について、次のような話しました。

 「思いやりとは、相手に優しく接する気持ちのことですが、他の言い方をすると、『相手の立場に立って考える』ことです。自分が、もし相手だったら、どんな気持ちになるか考えるということです。
 
 1年生は、初めての小学校の生活が始まったばかりで、まだ、よく分からないことだらけで、毎日が不安かもしれません。2年生のみなさんは、去年の自分を思い出してみてください。みなさんも、いろいろと不安があったでしょう。他のみなさんもそうだったかもしれません。今の1年生も同じです。
 
 ですから、2年生から6年生のみなさんが、1年生の立場になって、1年生の気持ちを考えて、1年生に接してくれたら、きっと、1年生のみなさんは、早く学校生活に慣れて、安心して楽しく過ごせると思います。」

 そんなお話でしたが、結果的には、そんなことは、子どもたちには言わずもがなでした。みんなで、1年生を温かく包み込むような、迎える会になりました。これで、1年生の子どもたちにとっては、学校が、また少し楽しいところになったのではないかなと思いました。

197 なぜ、学校に来るのでしょうか

 4月6日にスタートした令和3年度ですが、子どもたちは、毎日、当たり前のように学校に登校してきます。学校としては、それはとても有り難いことです。しかし、子どもたち自身は、おそらく、いろいろな思いで登校してくるのではないでしょうか。そう考えると、毎日、子どもたちを送り出していただき、保護者の皆様には感謝です。

 なぜ、子どもたちは、学校に来るのか考えてみました。小学校と中学校は、義務教育。義務だから、行かなければならない?実は、この義務教育は、憲法では次のように定められています。

 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。(日本国憲法第26条第2項)

 つまり、法律で言うところの義務教育の「義務」とは、子どもが行かなければならない義務ではなく、保護者に、自分の子どもに対して「教育を受けさせる義務」がある、というものです。

 では、子どもたち自身には、何かないのかというと、先程の日本国憲法第26条の第1項に次のような文言があるのです。

 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

 また、「子どもの権利条約」にも同じようにあります。

  すべての子どもは、教育を受ける権利をもっています。国は、すべての子どもが小学校に行けるようにしなければなりません。さらに上の学校に進みたいときには、みんなにチャンスが与えられなければなりません。学校のきまりは、子どもの尊厳が守られるという考え方からはずれるものであってはなりません。

 「教育を受ける権利」があるから、子どもたちは学校に来るのでしょうか。そんな堅い理由ではなく、子どもたちが学校に来るのは、そこが行きたいところだからではないでしょうか。昨年、臨時休校が開けた時、やっと友達と会えることを楽しみにしていたという声を聞きました。

 学校に行けば、友達に会える。一緒に遊べる。そういう理由でいいのです。また、美味しい給食が食べられるでもいいのです。私たち教師としては、そこに、授業が楽しい、分からないことが分かってうれしい、できないことができてうれしい、自分のお話をみんなが聞いてくれてうれしい、みんなで考えて学習するのが楽しい、という理由が生まれてくれることを目指したいのです。

 子どもたちは、日々成長していきます。私たちは、そんな子どもたちの一人一人に向き合って、その成長を共に感じていきたいと思っています。

196 令和3年度スタート!

 令和3年度がスタートするにあたり、今日4月6日、全校児童86名、全員が登校できたのが最高にうれしい出来事でした。そして、7名のかわいい1年生も、元気に入学してきました。

 昨年度末、23名の卒業生が卒業していき、6名の先生方とお別れして、改めて分かったことがありました。それは、同じ子どもたち、そして、同じ先生方で学校の教育が営まれるのは、一年限りだということです。言ってしまえば、当たり前のことですが、そのことを再確認したのです。年度内は、目の前の子どもたちと向き合い、日々、子どもたちのことを話し合い、協力し合って過ごしている先生方。だから、どこかで、このままずっと、いつまでも一緒に働けると思っているのかもしれません。しかし、現実は、6年生は卒業して行きますし、先生方の何人かとはお別れしなければならないのです。その時になって、悲しくもあり、寂しくもあるのですが、考えてみれば、学校では、こういうことを毎年毎年、当然のように繰り返しているのです。

 だから、今年、巡り合って、この野木沢小で出会う子どもたちと保護者のみなさん、そして、このメンバーの先生方で共に同じ時間を共有し、共に過ごすことができるのは、今年一年だけなのです。だから、まずは、この出会いに感謝したいと思います。そして、折角出会うことができたのですから、これから共に過ごせる日々を、大切に過ごしていきたいと思います。

 そして、今年は、偶然にも、全ての学年において、担任の先生が新しく変わりました。昨年から継続の先生方も、持ち上がりはありませんでした。ですから、全ての学年において、明日から、新しい担任の先生と学級づくりが始まります。学級づくりは、担任の先生だけで行うものではなく、担任の先生と学級の子どもたちが協働で行うものです。是非、それぞれの学年で、自分たちらしい、素敵な学級を作っていってほしいと思います。

195 愛別離苦

 四字熟語に「四苦八苦する」というと言葉があります。意味は、状況がとても辛い、切羽詰まった様子を表します。実は、この「四苦八苦」という言葉は、もともと仏教の教えです。本来、四苦八苦とは、人が生きる上で避けては通れない「八つの苦」を表しています。
 まず、四苦とは「生老病死」の苦のことです。

「生苦」・・・人は生まれる場所、条件を選べません。
「老苦」・・・人は必ず歳を取り、老います。
「病苦」・・・そして病気にもなります。
「死苦」・・・やがて寿命がくれば、みな死に至ります。

この四つが人間の根源的な苦しみであると、教えています。そして八苦とは、この四苦にさらに次の四つを追加して八苦となります。

「愛別離苦(あいべつりく)」・・・大切な人や大好きな人であっても、いつかは離れなければならない苦しみ。
「怨憎会苦(おんぞうえく)」・・・逆に大嫌いな人、顔も見たくない人でも出会ってしまう苦しみ。
「求不得苦(ぐふとっく)」・・・求めるモノゴトが手に入らない苦しみ。
「五蘊盛苦(ごうんじょうく)」・・・自分の心や、自分の身体すら思い通りにならない苦しみ。

 今回の離任式は、まさに「愛別離苦」です。今まで、大変お世話になった先生方と、まだ別れがたく、まだ一緒にいたいのに、お別れしなければならない苦しみ。考え方によっては、卒業式だって、「愛別離苦」と言えるでしょう。しかし、私たち人間は、この仏教の「四苦八苦」の教えの通り、みないずれ、いつかは、誰とも、別れなければならない運命にあります。別れを知らないまま、一生を終えることはできないのです。それは、変えることができません。だからこそ、出会った運命に感謝し、一緒に過ごせる日々を大切にして、そして、お別れの時に、出会ってくれたこと、一緒に過ごせたことに、感謝しなければならないのだと思います。そして、きちんとお別れすることで、一つの区切りをつけ、また、新たな出会いに向かうのだと思います。今回、お別れする方々も、また私たちと同じように、この別れを一つの区切りとして、4月から、新しい場所で、新しい出会いを迎え、また、そこで新たな生活をスタートさせるのです。
 「愛別離苦」。この苦しみを乗り越える度に、私たち人間は、また、一つ成長できるのだと思います。
 昨年度は、3月に感染症拡大防止のために、臨時休校措置をとり、また、集団での接触を避けるため、離任式等をやれなかった学校がたくさんありました。きちんとお別れする機会がなかったわけです。私自身、前任校は離任式が行えず、お世話になった子どもたちときちんとお別れすることができませんでした。そのことは、本当に残念でなりませんでした。そういう意味で、今年度は、離任式を行って、きちんとお別れすることができたことはよかったと思っています。

194 卒業式 校長贈ることば

 本日は、御来賓の方々の御臨席を賜り、また、保護者の皆様にも御出席いただきまして、令和2年度卒業証書授与式を挙行できましたこと、心よりうれしく思います。

 保護者の皆様、先程、お子様に卒業証書を授与致しました。お子様の証書を授与される姿を御覧になり、どのような御心境でしょうか。おそらく、6年前、小学校に入学し、その後、いろいろなことを経験し、成長していった日々を思い出され、感慨もひとしおのことと思います。その中で、保護者の皆様が、どんなに御苦労をされたか、お察し致します。しかし、どうぞ御覧ください。その御苦労も、全て吹き飛んでしまうように、お子様は、立派に成長されました。この姿を見れば、全て報われるのではないでしょうか。本日のお子様の御卒業、誠におめでとうございます。

 さて、令和2年度卒業生のみなさん。今、私が、お家の方に話したように、みなさんはこの6年間、いろいろなことで、お家の方々に、お世話になったことと思います。心配をかけたこともあったでしょう。泣かせたこともあったかもしれません。お家の方の言うことをきかず、言い合いになったことも。しかし、それもこれも、全ては、みなさんのため。みなさんを愛しているからです。だから、心配もしたし、余計なことと思われるようなことも言ってきたのです。みなさんは、それを素直に聞き入れましたか。素直に従いましたか。反発して文句を言い返したりしませんでしたか。

 今はどうですか。まさに今、卒業するにあたり、お家の方々が、これまで、どんな思いで、みなさんの成長を支えてきたか、感じられるのではないでしょうか。有り難いですね。みなさんがどんな状況になろうとも、最後の最後まで、いつでも、みなさんの味方になって、みなさんを支えてくれたんです。これは、いくら感謝しても、感謝しきれません。今日、家に帰ったら、その気持ちを、きちんとお家の方々に伝えてくださいね。お願いします。

 さて、改めて、令和2年度の卒業生のみなさん。自分が野木沢小学校を卒業するというのは、どんな気持ちなのでしょうか。いよいよ小学校を卒業するという喜びですか。それとも寂しさでしょうか。6年間という長い小学校生活がやっと終わりを迎えるという達成感ですか。それとも、4月から始まる新しい中学校生活への期待でしょうか、不安でしょうか。

 みなさんが、これまで過ごした6年間は、一人一人いろいろな思い出があることと思います。その思い出は、楽しかった、うれしかった思い出ばかりでないと思います。悲しかったこと、苦しかったこと、つらかったこと、そういう出来事もあったことでしょう。その時々の心の傷は、もう癒えているでしょうか。それとも、まだ、心の底の方で、喘いでいるのでしょうか。

 私たち人間は、弱い生き物です。ですから、知らず知らずに相手を傷つけ、自分を傷つけてしまうことがあります。そうして、傷つけられた心の傷は、目に見えないので、なかなか誰にも気付いてもらえない。

 しかし、どうかそのことを悲しまないでください。心の傷の痛みを知る人は、他の人の心を優しく労り、癒やすことができるからです。だから、もし、今だ心の傷が癒えていないとしても、この卒業を機に、苦しんだ気持ちを引きずらず、そういう気持ちにけりをつけて、ここからは新たな気持ちで歩んでほしいと思います。

 これから、みなさんが歩んでいく道は、決して楽な道ではないと思います。先の見えない不安の中、歩いて行くことにためらいを感じた時は、あの修学旅行を思い出してみてください。

 会津若松への修学旅行は、これまで前例がありませんでした。それでも、みなさんは、資料を集め、見学先を検討し、コースを決め、実行しました。当日、会津若松市内を散策しながら、想定外の出来事も、グループのみんなで解決して行きました。あの修学旅行を成功させることは、決して楽なことではなかったはずです。それでも、みなさんは、勇気を持ってチャレンジし、成し遂げることができました。それどころか、あの修学旅行を、心の底から楽しもうとしていました。そんなみなさんなのですから、これからも、何が起ころうと、しっかり向き合い、笑顔で乗り越えていけるはずです。

 私は願います。みなさんが、自分が主役の自分の人生を、自分らしく歩いていくことを。どういう人生が自分らしいのか、その答えは、簡単には見つからないかもしれません。しかし、人生二度なし。人生は一度きり。一回こっきりしかありません。ならば、その一度きりの人生を、どんなにつらかろうが、どんなに苦しかろうが、投げ出すことなく、生きてください。その中で、みなさんに、生きている喜びや楽しさが少しでも味わえる、そんな経験が訪れることを切に願っています。

 みなさんの人生に幸多かれ。

     令和3年3月23日    石川町立野木沢小学校長 佐藤康二

193 修了式 校長の話

 みなさん、今年一年間、大変よく頑張りました。

 1年生のみなさん、みなさんは、初めての小学校生活でしたが、先生の話をよく聞いて、お勉強を頑張りました。そして、何事も、とてもていねいに取り組むことができていました。ノートを書く時の姿勢は、とてもよく、書く文字はとても上手でした。来年は、一つお兄さん、お姉さんになります。頑張ってくださいね。

 2年生のみなさん、みなさんは、何にでもやる気満々でした。授業でも、自分の考えをよく発表して、友達の発表もよく聞いて、学習することができていました。自分たちで工夫して、学校生活を楽しんでいました。私の悩みにも相談にのってもらいました。来年は、1年生と2年生のお兄さん、お姉さんになります。下学年のリーダーです。頑張ってくださいね。

 3年生のみなさん、みなさんは、いつも、外を元気いっぱい、走り回っていました。学習でも、自分たちで教え合って、進めることができていましたね。朝のゴミ拾いも、3年生のお友達から広まりました。みなさんは、おそらく、野木沢小で最後の20人を越える学級だと思います。そのパワーで、来年も学校を盛り上げてくださいね。

 4年生のみなさん、みなさんは、自分たちでどうしたらよいか、考えて行動できていました。学習でも、生活でも、みんなでよく話し合って、よりよいものを目指していましたね。その姿勢は立派です。いよいよ来年は、高学年の仲間入りです。6年生を支えて、一緒に、野木沢小学校を作っていきます。頑張ってくださいね。

 5年生のみなさん、みなさんは、男女なかよく、どんなことも協力して、15名で取り組んできました。5年生のあいさつは立派です。その姿は、もう最上級生にふさわしいものです。いよいよ、みなさんが6年生として、野木沢小学校をひっぱっていく番が回ってきました。自分たちで考えて、自信を持って、どんどんチャレンジしてください。

 学校は、みなさんが、元気に過ごすと、その元気パワーがたまっていって、その元気パワーがたまっていくと、明るく楽しい学校になっていきます。今年は、みなさんのお陰で、野木沢小学校は、とても明るく楽しい学校になりました。ありがとうございました。来年も、みんなで、明るく楽しい学校にしていきましょう。よろしくお願いします。

192 なりたい職業

 ある保険会社が、「大人になったらなりたいもの」のアンケートを実施した結果が、ネットで紹介されていました。

小学生・男子
 1 会社員
 2 YouTuber/動画投稿者
 3 サッカー選手
 4 ゲーム制作
 5 野球選手
 6 鉄道の運転士
 7 警察官
 8 公務員
 9 料理人/シェフ
 10 ITエンジニア/プログラマー
 10 教師/教員
小学生・女子
 1 パティシエ
 2 教師/教員
 3 幼稚園の先生/保育士
 4 会社員
 5 漫画家
 6 料理人/シェフ
 6 看護師
 8 芸能人/アイドル
 9 公務員
 9 医師

  この結果を受けたコメントには、コロナ禍で在宅勤務が広がったことで、子どもたちの中にも「会社員」という職業が身近になったこと、「会社員」以外の職業については、自分の好きなものを将来につなげようとしている傾向が見られること、そして、女子には、資格を得て働く職業が多いことなどのポイントが挙げられていました。

 「こども手に職図鑑」という本があります。そこには、将来、人工知能(AI)に取って代わられない仕事が100載っています。AIは、今後ますます、私たちの生活の中に入り込み、それまで人間が行っていたことを、代わりに行うようになるでしょう。上表の職業の中では、鉄道の運転士などは、将来なくなる確率が高いと言われています。しかし、万能と思われるAIには、どうしてもできないことがあります。それは、人間のような「したい」ことの最終判断をしたり手先や体を使ったりする仕事です。この図鑑では、「ものづくりの仕事」「医療・福祉の仕事」「人ともてなしに関わる仕事」「自然に関わる仕事」そして、「科学・テクノロジーの仕事」などが紹介されています。

 その中に、「ユーチューバー」の職業について、紹介されていました。ちょうど詳しく知りたいと思っていたので、じっくり読んでみました。そこには、暮らし系ユーチューバーのOさんの仕事ぶりについて、紹介されていました。Oさんは、大学を卒業後、デザイン系の専門学校に入学し、アルバイトで動画を作ったのが、ユーチューバーになるきっかけだったようです。ユーチューバーの収入源は、広告です。人気が出てくると、多くのフォロワーがフォロー(応援)してくれます。フォロワーが1000人を超え、動画の再生時間が4000時間を越えると、審査があって、審査を通ると、初めて動画にCMがつけられるのだそうです。そのCMが流れることで、お金がもらえるという仕組みです。しかし、どんな広告を入れるかは選べず、広告が多すぎると、視聴者がつまらなく感じるので、そのバランスが重要だそうです。
 小学生男子の2番人気の職業ですが、実際は、仕事として生活していけるまで、なかなか大変そうだなあと思いました。Oさんも、次のように言ってます。「ユーチューバーとして人気が出るには、時間がかかるので、根気強く動画を配信し続けることが大事。長く続けることで、流行に乗って、一気に活躍するチャンスに巡り合うかもしれない。最後は、自分を信じて、あきらめずに、チャレンジすることです。」なるほど、「自分を信じて、あきらめず、チャレンジする」。これは、仕事全般に共通することかもしれません。

191 R2卒業式予行 贈る言葉

 本日は、御来賓の方々の御臨席を賜り、また、保護者の皆様にも御参加いただき、令和2年度卒業証書授与式を挙行できましたこと、心よりうれしく思います。

 この後、卒業式当日は、卒業生のみなさんや保護者のみなさんに贈る言葉を述べます。

 本日は、予行ですので、違うお話をします。

 6年生のみなさんは、入学してから卒業までの6年間で、何日学校に来たことになるのか、調べてみました。

 そうしたら、合計で1,199日になるようです。

 年間約200日、その×6倍、学校に通ったことになります。

 そのおよそ1,200日間、学校に来て、授業を受け、休み時間に遊び、給食を食べ、掃除をして、過ごしてきました。

 その間、いろいろなことがあったと思います。その全てを覚えてはいないと思います。

 しかし、その約1,200日間、学校で過ごした日々を通して、みなさんは、成長してきたわけです。

 できなかったこともできるようになりました。分からなかったことも分かるようになりました。

 それらは、一日一日の積み重ねの結果です。

 当たり前のように、特別なことなどないような、そんな普通の一日の学校生活が、1200回繰り返されて、今のみなさんが育ったのです。

 幼稚園や保育所を出て、小学校生活を何も知らずにいた子どもが、1200日学校に通うと、みなさんのように成長するのです。

 これは、すごいことです。

 みなさん、頑張りましたね。大変だったでしょう。

 いろいろな人に支えられたと思いますが、一番は、みなさん自身が頑張った結果なんです。

 そんなすごい成長を遂げたみなさんなのですから、どうか、胸張って、堂々としてください。

 残りわずかですが、最後まで、よろしくお願いします。


 令和3年3月23日

                     石川町立野木沢小学校長 佐藤康二

190 6年生を送る会を終えて

 とてもほのぼのとして、あったかい会でした。

 まず、会場の体育館の壁はかわいく飾り付けられ、フロアーの中央に、きれいに飾り付けられた平均台が置いてありました。あれは何かな、と思っていたら、入場してきた6年生が一人ずつ紹介され、その平均台を渡って、最後はクラッカーと拍手で迎えられたのでした。
 会が始まると、5年生の実行委員長のしっかりとしたあいさつがありました。今回の会は、準備から運営まで、5年生が担当でした。15名の5年生全員で取り組んできました。
 会はその後、1年生から4年生が、6年生へ出し物をしました。一緒に玉入れをしたり、自分たちで考えたクイズを出したり、ダンスをしたりと、バラエティーにとんだ、盛りだくさんの内容でした。6年生は、それぞれの出し物に楽しそうに参加していました。
 出し物の後は、プレゼントの贈呈。まず、5年生から、下級生みんなの寄せ書きの色紙が、6年生に送られました。そこには、思いのこもったメッセージが書かれていて、受け取った6年生は、みな書かれているコメントにじっと見入っていました。その後、6年生からのプレゼントとして、ミシンで縫った手作りの雑巾と、リコーダーの演奏がありました。きれいな音色に、今度は下級生たちが、じっと聞き入っていました。
 この後、鼓笛の引継ぎがありました。まず、6年生も入った編制で、最後の演奏がありました。その後、新しい主指揮へ指揮棒の移杖がされ、新しい鼓笛隊へ楽器の引継ぎがされました。そして、3年生から5年生の新しい編制で演奏を行いました。6年生には、その演奏をステージの上から聞いてもらいました。会はこれで終了し、最後は、1年生と2年生が作る花のアーチを通り抜け、6年生は退場しました。

 前号で書きましたが、学校はそもそも異年齢集団です。ですから、この前のオリエンテーリングやこの送る会のように、いろいろな学年の子どもたちが、ふれ合って、一緒に楽しい時間を共有することは、学校という環境において、意義ある活動なのだと思います。6年生が、今年1年間、最上級生として、学校のため、下級生のために頑張ってきたことを、下級生たちは知っています。6年生がお世話してくれたお陰で、自分たちは学校生活を送れていることを、下級生たちはみな感じています。そういう下級生からの感謝の思いを、6年生たちはしっかりと受け止めていた、そんな素敵な会でした。

 今回、会終了後にはサプライズがありました。なんと、下級生の各教室の黒板に、6年生からのありがとうのメッセージが書かれていたのです。

 今回、5年生の子どもたちは、下級生の代表として、6年生への思いを形にしようと、この会を準備し、運営していたと思います。これは、6年生への恩返しです。そして、その恩は、来年、今度は自分たちが6年生として1年間、学校のため、下級生のために頑張っていくことで、3月にまた自分たちに返ってくるのです。そうやって、学校は、順繰り順繰り、思いを受け継いでいくのです。