野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします
89 新型コロナウイルスにどう立ち向かうのか?
ある雑誌に、表題のような記事が載っていました。筆者は、病院の院長で大学の准教授をされている方。我々教職員の健康を維持する視点で、書かれていました。その中で、やはり、免疫力を下げないことが第一だと書かれています。そして、そのために気をつけなければならないこととして、9項目あげています。
1 強い精神的なストレスが、長く続く
2 不規則な食生活や偏食
3 加工食品、インスタント食品、ジャンクフードのとりすぎ
4 運動不足
5 睡眠不足
6 喫煙
7 アルコールの多飲
8 大気汚染、水質汚染、土壌汚染などの汚染された住環境
9 怒り、恐れ、悲しみの感情
今の生活環境の中で、できるだけ上記のような条件をクリアしていくことが大事だと思いました。そして、これに呼応するように、免疫力をアップさせる、自律神経に良い生活として、次の9項目をあげています。
1 規則正しい食生活
2 偏食のないバランスの良い食事
3 腹八分目
4 昼夜のリズムある生活
5 質の良い睡眠
6 適度な運動の継続
7 精神の安定
8 入浴でリラックス
9 一日一回は笑う
どうでしょうか。最後の「一日一回は笑う」は、みなさん、クリアできていますか?
88 理科作品展審査会を終えて
本校が、小教研理科部事務局のため、本校において、今年の理科作品展審査会を開催しました。今年は、夏休みが短かったことと県の理科作品展が中止になったことを受けて、募集数を学校規模で限定して、作品を募集しました。審査会には、合計107点の作品が出品され、各校より御協力いただいた先生方に、学年を分担して審査をしていただきました。
私は、全体的に作品や審査の様子を見させてもらいました。いろいろな作品の中には、臨時休校中であった4月頃から観察や実験に取りかかった物がありました。今年ならではの、マスクの色の違いと温度変化を調べた物もありました。身近なことを研究テーマにした物では、自分の好きなウインナーをおいしく食べる方法を研究した物などありました。
その中に、石川小の5年生が取り組んだ「石川町の鉱物」の研究がありました。実際に、鉱物の発掘を体験し、採取した鉱物を分類するなど、時間と労力をかけた大作でした。石川町の鉱物について詳しく知りたいと思っていた私は、大変興味深く見させてもらいました。
本校の5年生、吉田智哉さんが取り組んだ素材は、習字で使う墨汁でした。その研究は、「習字をやる人必見!墨汁 汚れと向き合う実験」です。墨汁で汚れた衣類を、どうしたらきれいにすることができるか?それを、いかにも5年生らしい視点で、実験材料を検討し、実験して追究しています。彼の取組は、審査された先生方からも、子どもらしく、実生活の中から着目した興味深い研究であると評価されました。そして、見事、5年生の作品の最高賞である「推薦」に選ばれました。他にも、特選、準特選に選ばれたみなさんは、下記のとおりです。おめでとうございました。
推薦、特選、準特選の作品は、9月13日(日)に浅川町の吉田富三記念館で開催される「作品展示会」に展示されます。他校の素晴らしい取組の作品も展示されています。参考になると思いますので、是非、見においで下さい。詳しくは、裏面のお知らせをご覧下さい。
5年 吉田 智哉さん 習字をやる人必見! 墨汁 汚れと向き合う実験 推 薦
3年 佐藤 愛菜さん みぢかなえき体をこおらせよう!何味が早くとけるかな? 特 選
6年 近内 爽馬さん しゃぼん玉はなぜ丸い? 準特選
6年 堀江 諒さん 浮力の研究 準特選
6年 山崎 優奈さん いろいろな物を こおらせてみた!! 準特選
5年 二瓶 大雅さん メダカ色変わり実験 準特選
4年 吉田 心琴さん 10円玉を1番きれいにした物はどれ~? 準特選
4年 吉田 裕翔さん えきたいの重さの研究 準特選
3年 宇佐美 蒼さん 塩を使った「うき」「しずみ」実験 準特選
87 この想い 未来へとつながれ 十七字(続き)
4年生の作品
初打席 むねのドキドキ 止まらない(子)
君の顔 思い伝わり 祈る母(母)
ばあちゃんの 手作り野菜が 大好きだ(孫)
孫のため 畑で汗かき 野菜採る(祖母)
あと少し 「せくらべしよう お母さん」(子)
くやしさと 嬉しさ混じる 柱の傷に(母)
5年生の作品
つりざおで マスと戦う 夏の空(兄)
ぼくもまけない おにいちゃんが ライバルさ(弟)
英語をね 母と一緒 わくわくだ(子)
朝5時に 娘と学ぶ 英会話(母)
母さんと つりも料理も 楽しいな(子)
反抗期 楽しい時間(とき)は 忘れてる(母)
6年生の作品
空見上げ 無にして挑む ホームラン(子)
打席立つ ただただ祈る 手が痛む(母)
全員の 絆でつかんだ 県大会(子)
大飛球 みんなの思いが ボール押す(父)
夕方の 風が涼しい 夏終わる(子)
このにおい 蚊取り線香 夕涼み(母)
かき氷 青い舌みて 笑い合う(子)
かき氷 いまもむかしも なつかしい(父)
会わずとも 祖母に手紙で 話する(子)
寂しさを 笑顔に変える 孫の文字(母)
ここに紹介できなかった作品の中に、まだまだたくさん素敵な作品がありました。ありがとうございました。
86 この想い 未来(あす)へとつながれ 十七字
平成14年度から県教育委員会主催で取り組んでいるこの事業は、子どもたちの豊かな体験活動を大事にしようと始まり、親子や兄弟、祖父母と孫など、人と人の絆を大切にして、みんなで子育てに関わることをねらいとしています。今年の夏は、新型コロナウイルスの影響で、外出もままならず、そういう意味で、例年とは違う、絆づくりの夏となったと思います。そんな中でも、各御家庭において、作品作りに取り組んで頂き、ありがとうございました。全ての作品に目を通させていただきました。いくつか紹介します。
1年生の作品
おかあさんと いっしょのおふとん うれしいな(子)
そばで聞く 寝息が私の 子守歌(母)
いきたいな おじいちゃんのところにね(孫)
あいたいなぁ オンラインじゃ だっこムリ(祖父)
おばあちゃん あそんでくれて ありがとう(子)
おばあちゃん せわしてくれて ありがとう(母)
2年生の作品
おてつだい いっしょうけんめい ふろそうじ(子)
風呂掃除 のぞいてみると 水あそび(父)
ごはんどき かぞくみんなで かおあわせ(子)
一年で 手伝い増える 助かるわ(母)
こんどこそ でっかいマグロ つってきて(子)
今晩も 息子のためと 釣りに行く(父)
3年生の作品
家の中 テントをはって キャンプ気分(子)
気づいたね 家族で過ごす 大切さ(母)
しゅくだいが わからず母の 帰り待つ(子)
「おかえり」の 笑顔の裏に 秘密あり(母)
うるさいぞ おとうとたちに おこる日々(子)
まいったな 聞き覚えある 怒り方(父)
4年生からは次回紹介します。
85 子どもは、生活の中で、関わりながら、育つ(続き)
子どもは、生活の中で、関わりながら、育ちます。自分たちがリーダーだから頑張ろうと、意欲的になることもそうですし、具合がわるい下級生を見かけて、相手を思い、お世話することもそうです。そして、問題が起きた時に、自分たちで解決することもそうです。
PTA全体会でもお話ししましたが、関わりの中には、けんかや言い争いなどもあります。そもそも、お互いの思いが違う者同士が、一緒に生活をするのですから、そうなるのも当然です。大事なのは、そうなった時に、どう解決したらよいか、ということを身につけることです。それには、お互いの主張がぶつかるので、お互い、イヤな思いもするかもしれません。その上で、相手の思いを知り、自分の思いとの違いを知り、我慢したり、折り合いをつけたりしながら、お互いにうまくいく方法を探り、解決していくのです。そういう経験が大事なのです。そこに、大人が余計なことを言って、その場を解決しても、子どもにとっては、何の成長にもつながりません。大人として、相談にのることはできます。それでも、最後は、どうしたらよいか、自分で判断させることが大事なのです。子ども自身が、自分で解決して、初めて身につけることができるからです。それが、生きる力になるのだと思います。
テレビで、車の事故を起こして、逃げていった運転手のニュースを見ました。事故を起こして、パニックになったのかもしれません。怖くなったのかもしれません。しかし、逃げてはいけません。自分のやったことを正直にわびて、相手と話し合わなければなりません。でも、もしかしたら、この運転手は、これまでも、問題が起きたら、その場から逃げていたのかもしれません。どうやって問題を解決したらよいか、その方法を身につけてこなかったのかもしれません。生きる力を育ててこなかったということでしょうか。すると、それは、誰の責任なのでしょうか。考えさせられるニュースでした。
中国のことわざに、「魚を与えれば、一日の飢えはしのげるが、魚の捕り方を教えれば、一生食べていける」というものがあります。私たち大人が、子どもにしてあげられるのは、私たち大人がいなくても、自分で問題から逃げずに解決する力、自力で生きていける力なのだと、改めて思いました。そして、そういう力は、子どもたちは、生活の中で、関わりながら、身につけていくのです。