学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

79 体罰等によらない子育て

 厚生労働省より「体罰等によらない子育てを広げよう!」というパンフレットが、今年4月に出ています。この内容は、とても興味深いもので、思わず「はっ」とさせられるものがありました。ちょっと紹介しますと…
 こんなことしていませんか?次の中で、「体罰」はどれでしょうか?
  ①言葉で3回注意したけど、言うことを聞かないので、頬を叩いた
  ②大切なものにいたずらをしたので、長時間正座をさせた
  ③友達を殴ってケガをさせたので、同じように子どもを殴った
  ④他人のものを取ったので、お尻を叩いた
  ⑤宿題をしなかったので、夕ご飯を与えなかった
  ⑥掃除をしないので、雑巾を顔に押しつけた
 さて、一見、どれも「しつけ」のように見えるのですが、実は全て「体罰」です。しつけは、子どもの社会性を育み、社会生活をしていく上で必要なことを、しっかりと教え伝えていくことです。しかし、そのために、身体に、何らかの苦痛を引き起こし、または不快感を意図的にもたらす行為(罰)は、どんな軽いものであっても「体罰」に該当し、法律で禁止されています。
 続いて、こんなことしていませんか?
  ⑦冗談のつもりで、「お前なんか生まれてこなければよかった」など、子ど   もの存在を否定するようなことを言った
  ⑧やる気を出させるという口実で、きょうだいを引き合いにしてけなした
 さあ、どうですか。みなさん、心当たりはありませんか。先程の①から⑥の体罰は、いわば「身体的虐待」であります。そして、⑦⑧のようなものは、子どもの心を傷つける暴言であり、子どもの健やかな成長や発達に悪影響を与える可能性がある行為で、子どもの権利を侵害する、「心理的虐待」にあたります。
 虐待は他にも、「性的虐待」と「ネグレクト」があります。ネグレクトは、育児放棄とも言われ、食事や衣服など、子どもの健康や安全への配慮を怠る行為や、子どもに教育を保障する努力をしないことが該当します。新聞でも騒がれた、幼い子どもを家に置いたまま、数日家を留守にした事件、あれも児童虐待(ネグレクト)です。
 2018年のある意識調査によりますと、しつけのために、子どもに体罰することについて、「積極的にすべきである」が1.2%、「必要に応じてすべきである」が16.3%、「他に手段がないと思ったときのみすべきである」が
39.3%と、およそ6割の人が体罰を肯定しているという結果が出ました。
 体罰が子どもに与える影響には、いろいろなものがあります。それについては、また次回に紹介します。

78 第2学期がスタート!

 2学期がスタートしました。朝から元気に校庭で遊ぶ子どもたちの姿が見られ、うれしくなりました。始業式は放送で行いました。

「みなさん、おはようございます。
 みなさんの中には、今日、学校で友だちや先生に会うのが楽しみだった人がいると思います。みなさんの中には、今朝、起きるのが大変だった人もいると思います。みなさんの中には、学校に行くのがちょっといやだなと思った人もいるかもしれません。それでも、みなさん、頑張って起きて、準備をして、そして、休まずに学校に来てくれました。ありがとうございます。みなさんが今日、休まずに学校に来てくれて、とてもうれしいです。
 さて、今日から2学期がスタートします。2学期のスタートにあたり、みなさんにちょっと考えてほしいことがあります。それは、みなさんは、なぜ、学校に来るのか、ということです。みなさんは、なぜ、学校にくるのでしょうか。いかなければならないから、お家の人が行けというから。法律で決まってるから。いろいろ考えられます。
 私は、みなさんが学校に来るのは、次のように考えます。それは、「新しい自分に出会うため」。みなさんは、学校に来て、友だちや先生と一緒に、いろいろなことを学びます。その中で、今まで知らなかったことを知ったり、できなかったことをできるようになったりします。また、友だちや先生とのふれあいの中で、相手の新しいよさに気付いたり、自分との違いに気付いたりすることもあります。そうやって、学んでいくということは、それまでの自分と変わるということです。昨日の自分と今日の自分は違うということです。みなさんは、日々、新しい自分になっていきます。その新しい自分と出会うために、みなさんは学校に来ているのだと思います。だから、自分が、どんな新しい自分に変わることができるのか、わくわくしてほしいと思います。そして、それを楽しみに、これからも毎日、学校に来てほしいと思います。
 2学期は、今日から86日間あります。今の自分が、86日後、どんな自分に変わっているのか、楽しみですね。
 最後になりますが、うれしいニュースを紹介します。野木沢スポーツ少年団のみなさんが、夏休みに行われたソフトボール大会県南予選で、見事、ブロック優勝されました。おめでとうございます。暑い中での戦いだったと思います。よく頑張りましたね。9月に行われる県大会でも頑張ってください。
 それでは、まだまだ暑い日が続きそうです。新型コロナウイルスと熱中症に気をつけて、過ごしていきましよう。」

 保護者の皆様にも、2学期も引き続き、よろしくお願いいたします。

77 理科自由研究

 夏休みのある日の朝、玄関のひさしのところに、大きな蜘蛛の巣がはっていました。まさか、そんなところに巣があるとは予想できず、見事につかまってしまいました。それで、その時、ふと思ったのは、前日の帰りはなかった蜘蛛の巣は、一体どのくらいの時間でできあがったのか、ということ。気になったので調べてみると、30分から1時間ぐらいで出来上がるようで、意外と早くできるのだなあと思いました。そして、これって、理科自由研究の題材になりそうだなあとも思いました。
 今年の夏休みの課題に、理科自由研究があります。しかし、今年は県の理科作品展は中止なので、地区の審査のみになります。実は、本校は地区理科研究部の事務局をしています。県の理科作品展がないのは、コロナの影響です。県がないと分かった時、地区としてどうするか検討しました。我が石川地区には、浅川町出身で癌研究の先駆者として世界的に有名な医学者吉田富三博士がおり、浅川町には記念館もあります。毎年、県理科作品展の優秀作品が、吉田富三子ども科学賞を受賞し、また、石川地区の理科作品展の推薦作品は、同特別賞を受賞していました。そういういきさつもあり、また、東日本大震災の時も、同じように県理科作品展が中止になっても、石川地区のみ実施していたという前例にならい、今年も石川地区は実施することにしました。
 夏休み期間も短くなったこともあり、そんなに多くの出品数は期待できないかもしれませんが、それでも、毎年、いろいろな理科研究に挑戦している子どもさんもいます。夏休みもあと二日になりました。どんな作品が出品されるか、楽しみにしたいと思います。

76 モヤモヤそうだんクリニック(その2)

Q:どうしても本を好きになれません。どうしたら好きになれますか?

A:本が好きになれないという人は、「好きだ」と思える本に、まだ出会っていないだけ、という可能性があります。読まずにはいられないほど楽しい本に巡り会えれば、読書に対するイメージは大きく変わるはずです・・・

 

 「なるほど」と思います。自分のことを振り返ってみると、小学生時代、好きだった本は推理物でした。「シャーロック・ホームズ」シリーズも好きでしたが、それよりも夢中で読んでいたのが「こちらマガーク探偵団」シリーズ。

 主人公は、赤毛にそばかすが特徴のちょっとわがままで元気な男の子マガーク。そして、マガークの親友のジョーイ。その二人で作った「マガーク探偵団」が、自分たちの街で起こる、ちょっとした事件を、推理して調査して解決していくという物語。ちょうど小学生で年齢的に近かったこともあり、すごくはまって読んでいました。

75 モヤモヤそうだんクリニック

 NHK出版より「モヤモヤそうだんクリニック」という本が出ています。これは、子どもたちからのいろいろな、モヤモヤっとした相談事に、薬学博士で脳科学者の先生が相談にのってくれているものです。読んでみると、子どもたちは、実にいろいろなモヤモヤがありまして、

 ・頭のよくなる薬はありますか?
 ・記憶力をよくするためには、どうしたらよいですか?
 ・朝、なかなか起きられません。なぜですか?
 ・ゲームがやめられない!どうすればいい?   等など
 

 その中で、「!」と思った質問がありました。

Q:ぼくの「やる気のスイッチ」はどこにあるんでしょう?

 さあ、みなさんは、この質問にどう答えますか?本の先生は、次のように答えています。

A:「やる気のスイッチ」は脳の中にあります。脳をリンゴだとすると、種のような小さい部位で「淡蒼球(たんそうきゅう)」と呼ばれるところです。ここが活発に働くと、やる気がみなぎってきます。でも、この淡蒼球は、自分の意思でオンにすることができません。オンにするためには、脳の別の場所を上手に刺激する必要があります。次にその方法を紹介します。
 運動野を刺激する。ここは、骨や筋肉に運動の命令をする部位です。やる気は出るまで待っているものではなく、行動を起こすことで迎えに行くものです。まず、身体を動かすことを始めれば、だんだん気分が乗ってきて、やる気がムクムク湧いてきます。どうしても、気分が乗らない時は、「テンコブポーズ」が効果的。スクッと立って、目を大きく見開いて、「にっ」と口角を上げ、天に向かって、こぶしを高く突き上げます。これが、「テンコブポーズ」。脳はだまされやすいので、身体を動かすことで、つられて脳もその気になってきます。

 他にも、記憶に関係する「海馬」は、マンネリでは元気にならないので、何か変化をつけてみることや、「報酬系」と呼ばれる、ごほうびで快感を感じる神経回路を刺激するような「ごほうび」を自分で決めてみることなどを紹介しています。

 どうですか?なかなか専門的なことを、分かりやすく、面白く紹介して答えてくれています。