学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

119 運動会の話「団体種目」

 本校運動会の団体種目は、1・2年生、3・4年生、5・6年生、男女リレー、全校種目、応援合戦、そして鼓笛です。

 1・2年生の種目は、「ダンシング紅白玉入れ」。玉入れとダンスが合体した画期的な種目です。玉入れして、踊って、また玉入れして、踊って…を何回も繰り返します。ある意味、最後は体力がある方が勝ちです。

 3・4年生の種目は、「野小タイフーン」。例年ですと、4人程でもつタイフーンの棒ですが、今年は二人で持ちます。人数が少ない分、どうすばやく動けるか、回転する時の外側の子がどう速く回転するかが鍵になります。

 5・6年生の種目は、「キャッチ・ザ・ドリームボール」。新種目です。校庭の真ん中にシーソーの台が置かれています。二人組でボールを運び、一人がそのボールをシーソーの台にセットし、台の反対側を踏んでボールを発射させます。空中に上がったボールを、もう一人が背負い駕籠でキャッチできればOK。ワンバウンドでのキャッチもOK。しかし、うまくキャッチできなければ、もう一度トライ。今度は、駕籠を前に持ち直します。うまくキャッチできるまでチャレンジします。うまく一回目でキャッチできるかが鍵です。

 全校種目は、「Hippappe!(ひっぱっぺ)」です。昨年度までのパワーアップ方式でなく、今年は、低中高それぞれのガチンコ綱引き。綱を持つ位置は、間を空けて持ちます。2回ずつ計6回の勝負です。低中高それぞれ判定し、その後、全体で総合判定します。応援合戦は、開会式後の最初の種目。団長の音頭で、力強く応援します。紅白リレーでは、各学年代表のリレー選手によるかっこいい走りが見られると思います。そして、鼓笛は、4年生から6年生が行います。曲を演奏しながらの隊形移動も見物です。

 団体種目では、紅白それぞれのチームワークのよさや、最後まで仲間を応援する姿など、ご覧いただけると思います。応援よろしくお願いします。

118 運動会の話「チャンス走」

 どの学校でも運動会の個人種目は、徒競走とチャンス走があるようです。本校もあります。徒競走は、前号でも書きましたが、単純に走力の強い子が勝つというものです。しかし、それでは、走力の弱い子が入賞するのは、なかなか難しいです。そこで、走力に関係なく、誰もが入賞する可能性があるのがチャンス走です。
 ですから、チャンス走では、どんなチャンスがあるかがポイントです。今年の1・2年生のチャンス走は「何がでるかな?」。スタートしたら、紅白玉の入った箱の中から、自分で二つ選んで中央の線に並びます。全員が並んだところで、私(校長)が旗を2本揚げます。その旗の色と同じ組合せの玉を持っていたら、そのままゴールに進みます。違っていたら、戻って同じ玉を取り直してゴールします。この競技のチャンスポイントは、何色の玉を取るかです。組合せは、①紅玉・白玉 ②紅玉・紅玉 ③白玉・白玉の3通りです。当然、私は子どもたちの方を見ないで、旗を揚げますので、私が選びそうな組合せを推理して当てられたらラッキーです。しかし、私もいろいろ考えますので、出ていない組合せをそのまま選んだりはしないかもしれません。もしかしたら、全部同じ組合せなんてことも…わかりません。
 3・4年生のチャンス走は「2020年 流行語大賞?」です。スタートしたら、カードを取って、そこに書かれている4つのコーナーに進んで、そこでそれぞれ決められた内容のお題をクリアしてゴールします。お題には、今年を象徴するものが書かれていて、例えば「野木沢直木」「季節の刃」等です。お題をクリアするのはどれも変わらないとすれば、やはり、一番のチャンスは「ラッキー」カードをひくことでしょうか。それでも、「ラッキー」カードは何もしないでゴールなので、もしかしたら、自分がやってみたいお題のカードを引くことが、一番のラッキーかもしれません。
 最後に5・6年生のチャンス走は「どうぞ ごいっしょに!」。恒例の借り物競走です。このレースではカードを2回引きます。ですから、「誰と一緒のカード」を引くか、そして、2回目の「何のお題のカード」を引くかが、チャンスのポイントになります。ラッキーカードは「幸福の輪」で、リングバトンを二人で持ってゴールです。6年生にとっては、小学校最後のチャンス走ですから、もし、これまで入賞経験が一度もないお子さんにとっては、それこそ本当に最後の入賞チャンスとなるわけです。いずれにせよ、最後は運かもしれません。自分の強運を信じて、頑張ってほしいです。

117 運動会の話「紅白の戦い」

 日本における「紅白」のルーツは源平合戦とされています。平安時代末期から鎌倉時代初頭にかけての源氏と平氏の戦いです。その時に、源氏が白旗を、平氏が紅旗を掲げて戦いました。平氏の旗のデザインは、紅地の布に金の丸をかいた物を使用しました。これは、天皇の軍隊を意味する「錦の御旗」を見立てたものになっていました。一方、源氏の旗のデザインは、白地の布に赤い丸をかいた物でした。白地に赤丸…どこかで見たことがありませんか?そうです、今の日本の国旗が白地に赤丸。どうやら、源平合戦で負けた平氏は滅亡したので、勝った源氏の旗が、その後、受け継がれていって、現在の日の丸に繋がっているようです。

 野木沢小の紅白の戦いは、昨年度、そのまた一昨年度と、ここ2年間、紅白引き分けになっているようです。偶然にもそういうことが起こるのですね。ちなみに、勝敗は得点で決まります。
 個人種目は、発走の組ごとに2人以上入賞すれば勝ちで、その総数で学年の得点になります。例えば、ある学年の徒競走で5組走ったとします。その入賞結果が、1組目(紅・白・白) 2組目(白・紅・紅) 3組目(紅・白・紅)4組目(白・紅・白) 5組目(紅・紅・白)だったとします。この結果、勝った組の数は紅3、白2と同じなので、紅の勝ちで20点、負けた白に10点が入ります。引き分けだったら、両方に15点入るというわけです。個人種目で得点が入る回数は、各学年の徒競走とチャンス走の計12個あります。
 団体種目でも、結果により個人と同じ点数が入ります。しかし、リレーだけは、勝ち30点、負け15点、引き分け20点が入ります。団体種目は、リレー(男・女)の他に、低・中・高で1種目ずつ、応援合戦、綱引き(今年は3回)の合計で9個あります。例年より得点が入る回数が多い分、点数も大きく動きそうです。

 さあ、今年こそ、2年越しの紅白対決に決着がつくでしょうか?乞うご期待です。

116 運動会の話「びりのきもち」

 運動会の種目に、徒競走があります。1・2年生が50m、3・4年生が100m、そして、5・6年生が150mを走ります。これは、競争ですから、当然、1位から最後まで順位が付きます。以前、都心部の学校で、子どもに順位をつけない運動会が話題になったことがありました。足の遅い子どもがかわいそうだ、ということから、そのような発想になったようです。

 しかし、私は、運動会で徒競走をしたら、順位がつくのは当然で、むしろ、はっきりと順位を付けた方がいいと思っています。子どもたちの中には、走るのが得意な子どもがいます。そういう子にとって、自分のよさを発揮できる場が徒競走なのです。一方、走るのが苦手な子どももいます。では、走るのが苦手な子どもにとって、徒競走はかわいそうな場なのでしょうか。

 私は、その徒競走にどういう気持ちで取り組むかが大事だと思います。誰にでも、得意なことや苦手なことがあります。走るのが苦手な子でも、(自分は走るのは苦手だが、最後まで頑張って走ろう)という気持ちで臨むことが大事だと思います。苦手だから逃げるのでなく、ちゃんと向き合って、チャレンジすることに意味があるのだと思います。ですから、走るのが苦手な子どもに、「頑張って入賞しなさい」ということを求めたら、それは酷です。結果ではないのですから。また、本人自身が入賞目指して頑張って、結果、入賞できなくて悔しい思いをしたとしたら、それはそれで価値があります。悔しさは本気で取り組んだからこそ、感じるのです。一番いけないのは、中途半端な気持ちでやることです。そして、子どもたちにとっては、これからの人生において、徒競走以上の競争が待っています。つらくても逃げられないという状況が、たくさんあるのです。そういう時に、挫折しても、あきらめず、また立ち上がる力を、子どもたちには持ってほしいと思います。たかが徒競走、されど徒競走です。

 最後に、詩人の阪田寛夫(さかた・ひろお)さんの「びりのきもち」という詩を紹介します。

 びりのきもち    坂田寛夫

 びりのきもちが わかるかな / みんなのせなかや 足のうら
 じぶんの鼻が みえだすと / びりのつらさが ビリビリビリ

 だからきらいだ うんどうかい / まけるのいやだよ くやしいよ
 おもたい足を 追いぬいて / びりのつらさが ビリビリビリ

 例えビリでも、いろんな気持ちを胸に抱えながらも、最後まで頑張る子どもたちに、どうぞ御声援をよろしくお願いします。

115 運動会の話「10月10日物語」

 10月10日(土)は、秋季大運動会です。この10月10日は、1964年東京オリンピック開会式が行われた日で、1966年に「体育の日」の祝日となりました。その後、2000年に「体育の日」は、10月の第2月曜日と変更になるまで、「体育の日」は10月10日でした。ですから、私などは「体育の日」と言えば、10月10日のイメージが強いわけです。(ちなみに、2020年から「スポーツの日」と名称は変わりました。また、2020年は開催予定だった東京オリンピック開会式前後を連休にするため、10月ではなく、7月に変更になりました。)

 実は、この10月10日には意味がありまして、当時、東京オリンピックの開会式の日を決めるにあたり、できるだけ晴れになる日にしようとしました。第2次世界大戦で敗戦国となった日本が、戦後、急速な復活を遂げて、再び国際社会の中心に復帰するシンボル的なオリンピックの開会式ですから当然です。そこで、まず秋晴れの多い10月が決まり、次に、10月の中で晴れが多かった10日になったそうです。実際、1964年開会式当日は、朝の内は曇り空でしたが、開会式が始まる時刻には、真っ青な秋晴れになり、あの有名な、ブルーインパルスによる五輪のマークが、開会式の会場であった国立競技場の上空にきれいに浮かび上がったというわけです。

 そういう歴史のある10月10日ですので、きっと今年の運動会当日の晴れも間違いなしです。気持ちのいい秋空の下、子どもたちの元気いっぱいの姿を見られると思います。どうぞお楽しみに。

114 インフルエンザと新型コロナ

 新型コロナウイルス感染症が終息を迎えない今、これからさらに心配されることは、インフルエンザの流行です。この新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスを比べてみると、いろいろと興味深いことが分かりました。科学雑誌「Newton」に、次のような内容が紹介されていました。

 まず、この二つのウイルスは、非常に似ています。まず、構造が同じで、RNA(リボ核酸)が「エンベロープ」という脂質の膜でおおわれています。このエンベロープをもつウイルスは、アルコールに弱いという特徴があります。
 次に、どちらも「呼吸器感染症」で、飛沫(せきやくしゃみで飛び散る唾など)を介して体外に排出され、飛沫を吸い込んだり、飛沫がついたものに接触したりすることで感染が広がるのも同じ。

 この二つの大きな違いは、インフルエンザより新型コロナのほうが感染拡大を防止するのが難しいということ。インフルエンザは、感染すると数日で症状が出ます。そして、発症後2~3日で排出するウイルスの量がピークになります。つまり、症状が出てから対策をしても、ある程度感染拡大を防げるということです。実際、学校で発熱しても、その時点では、まだ排出するウイルスの量は少しだということです。しかし、新型コロナは感染後、平均5~6日の潜伏期間があり、その間も、排出するウイルスの量は増え続け、発症日の前後が排出量のピークになります。つまり、新型コロナは発症した時には、もうすでに多くのウイルスを出してしまっているわけです。だから、新型コロナは症状が出ていなくても対策が必要なのです。

 それでも、アルコール消毒、手指の消毒、マスクの着用、ソーシャルディスタンスなどは、新型コロナウイルスにも、インフルエンザウイルスにも、どちらにも有効だということは確かなことです。

 実は、それを裏付けるようなデータが紹介されていました。北半球と南半球は季節が逆のため、南半球のオーストラリアでは、例年8~9月にインフルエンザの流行のピークが来ていました。今年は新型コロナとインフルエンザの同時流行が懸念されていました。しかし、今年はインフルエンザはほとんど流行していないそうです。今のところ、理由は明らかになっていません。

 しかし、仮説としては、次の二つが考えられるようです。一つは、新型コロナの感染対策が、そのままインフルエンザの予防にも有効だったということ。二つは、新型コロナウイルスがインフルエンザウイルスに「干渉」したことで、インフルエンザの流行がおさえられたということ。この「干渉」とは、複数の種類のウイルスが一つの細胞に感染した場合に、一方が他方の増殖を弱める現象のことだそうです。もし、そうだとしたら、今年はインフルエンザは大流行しないかも…ただ、このことは、しっかりとした研究成果がまだありませんので、安易に油断してはいけません。

 それでも、仮説の一つ目については、これまでのインフルエンザの予防として、手洗い・うがいの徹底、部屋の換気等、新型コロナで行ってきた感染予防対策と同じ事をきちんと続けることで、ある程度防げると思われます。そして、これまでもお話ししてきました、体の抵抗力を高めるための、「栄養」「運動」「休養」のバランスを崩さない生活が大切だと思われます。新型コロナとインフルエンザのどちらにも負けない、健康な生活を送れるよう、御協力お願いします。

113 通知票を配付しました

 今年度は、学期ごとの通知票ではなく、前期・後期による通知票を配付いたします。本日、前期分の通知票を配付しました。そこには、4月から9月までのお子さんの学校生活の様子が載っております。学習に対しては、取り組んだ内容をどの程度身につけているかを3段階で評価しています。また、行動の様子では、特に顕著な項目を○で示してあります。

 この通知票の内容は、我々教師がお子さんを評価した内容でありますが、と同時に我々教師の自分自身の評価でもあります。なぜなら、子どもたちに授業をして、学習内容を身につけさせるという仕事の成果が、この通知票でもあるからです。ですから、◎が多くの子どもについていれば、それだけ授業における手立ては有効であったと言えます。逆に、△が多ければ、指導の在り方にはどんな問題があったのか、自分の指導を振り返るわけです。

 ですから、△がついている項目については、我々教師は、いずれ△を○や◎にするための努力をこれからも続けていきます。もし、お子さんに△がついていたら、こう言ってください。「これから、頑張っていこうね。先生も頑張ってくれるからね。」と。決して、「何やってんの、もっとちゃんとやらないとだめじゃない」なんて叱らないでください。お願いします。

 最後に、通知票の通信欄は、非常に文字数が限られているため、そこに書かれている内容だけで十分にお子さんの頑張りを表現しきれないということを御理解ください。この半年間のお子さんの頑張りは、とてもあのスペースには書き切れないほど、まだまだたくさんあるということを。

112 正体は「神蛇魚」

 この奇妙な生き物の正体は、「神蛇魚(じんじゃうお)」。
なんと、あの「アマビエ」と同じく、江戸時代に、疫病をはらう除災獣として表れた厄除けの怪魚です。人面で2本の角が生えており、長い髪に、背にはうろこがあり、腹には宝珠を持っているそうです。

 これは、福島市の県歴史資料館にあった資料の中から、同資料館の方が、疫病に関する資料を探していて偶然発見したそうです。
 資料によると、文政2年(1819年)、肥前平戸沖(現在の長崎県沖)に、この生き物が浮かび出て、自ら「神蛇魚」と名乗り、自身の姿を絵に描き人々に見せるよう呼びかけたそうです。そして、その絵を見れば、流行病にかからないと告げたとの事。当時、日本では「コロリ」と呼ばれる病が流行していました。それが、長崎から全国に広がって、多くの人が亡くなっていました。この「コロリ」、正式には1817年から全世界で大流行していた「コレラ」のことです。
 この資料を発見した方は、今、新型コロナで大変な世の中なので、神蛇魚自身が見つかるように現れてくれたのでは…と語っています。以前紹介した「赤べこ」、そして、この「神蛇魚」。福島県から疫病が退散するパワーを全国に送りたいと思います。

110 令和2年度も半分過ぎました

 4月にスタートしました令和2年度も、半分が過ぎました。10月から後半がスタートです。正直、これまでの月日は、いろんなことがありましたが、早かったです。みなさんは、どうでしょうか。スタート早々、いきなりの臨時休校で、どうなることかと思った春。新型コロナウイルスの正体が少しずつ明らかになり、それでも、安全安心な学校生活を、探り探り進めてきた1学期。2学期に入り、感染リスクはゼロにはならない中で、保護者の方々に御理解と御協力を頂きながら進めてきた教育活動の数々。思うようにいかないことも多々ありましたが、総じて言えば、それでも、充実しながら日々過ごせてきたように思います。

 これから、後半戦。これから寒い時期を迎えるにあたり、心配されているのは、インフルエンザの流行。今のところ、例年より感染者は出ていないようですが、まだまだ予断は許さない日々が続きます。大事なのは、子どもたちの健やかな成長です。これからも、しっかり対策を講じながら、できる限り安全で健康な学校生活を送れるように、進めていきたいと思います。保護者の皆様にも、これまで同様、よろしくお願いいたします。