学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

41 きれいにしたつもりでも…

 感染症予防のため、正しい手洗いのしかたを身につけることをねらい、養護教諭の先生と担任がTTで、学級活動を行いました。3年生と4年生で実施しました。手洗いの大切さを学んだ後は、手洗いの実験をしました。ローションをウイルスに見立て、手にまんべんなく塗り広げた後、いつものように手洗いをしました。そして、きれいにしたはずのその手にブラックライトを当ててみると…きれいに落としたと思っていた手の指の間や爪のところ、手首など、落とし残りがあることに気付きました。一人一人が、自分の落とし残りの場所を確認し、その後、落とし残りがあったところに気をつけて、きれいに手洗いすることが出来ました。

 今回のように、きれいにしたつもりでいるけれど、実はそうでないことは、他にもあります。それは、歯磨き。以前、むし歯は病気という話をしました。できましたら、是非、お子さんの口の中の歯を見てみて下さい。歯にはご存じのように、乳歯と永久歯があります。乳歯は、中央から左右に5本ずつ、上下で合計20本です。乳歯が抜けると、その後に生えてくるのが永久歯ですが、乳歯の外側の歯は、最初から永久歯で生えてきます。その中で、特によく見てほしい歯があります。それは、中央から数えて6本目の歯、乳歯のすぐわきに生えている歯です。その歯は、「第一大臼歯(だいいちだいきゅうし)」といいます。別名、「6歳臼歯」。その名の通り、6歳頃、ちょうど小学1年生頃の時期に生えてくる歯です。なぜ、この歯を見てほしいと言ったかと言うと、実は、この第一大臼歯は、「むし歯に最もなりやすい歯」だからです。(次回に続く)

42 きれいにしたつもりでも… (その2)

 なぜ、この第一大臼歯がむし歯になりやすいかというと、前述したように、この歯は乳歯の外側に生えてきます。それも、奥歯の奥に。だから、生えてきているのに気付きにくいのです。さらに、臼歯ですから、食べ物をすりつぶす役割のため、表面がでこぼこしています。そこに、食べかすが残ってしまうのです。そして、一番の理由は、5歳から6歳頃に生えてきても、子ども自身では、そこまできれいに落とせないというのが原因です。ですから、この第一大臼歯は、むし歯になりやすい。この歯は、永久歯ですから、むし歯になって抜けたら、もう生えてきません。そして、この歯は、体育の時間の列の先頭のような役割もしていて、この歯を基準に、他の歯が並んで生えてきます。ですから、この歯がむし歯になることで、当然、歯並びも悪くなります。

 結論、小さいお子さんは、自力で第一大臼歯をきれいに磨くことはまず無理です。ぜひ、お家の方が仕上げ磨きをしてください。第一大臼歯は上下で4本あります。それから、乳歯はいずれ抜けるからといって、むし歯になっても大丈夫と思っている人がいますが、それは大きな間違いです。乳歯の下には、その後生えてくる永久歯があるのですから、乳歯がむし歯になると、その下の永久歯にも影響が出ます。歯は、一生使うものです。お子さんの歯の健康は、お家の方の愛情で守ってほしいと思います。

43 感覚過敏

 6/10付の朝日小学生新聞に、「感覚過敏」について載っていました。実は以前、あるテレビのニュースでそのことを取り上げていました。それは、触覚過敏の人にとって、顔にマスクを付けるということは、激しい痛みを伴い、とても苦痛であるということ。それで、マスクをしないでいると、周りの人から、変な目で見られたり、注意されたりするので、とてもつらい思いをしているということでした。そこで、自分自身が触覚過敏である千葉県に住む中学生の加藤さんが、触覚過敏でマスクを付けられない人向けの意思表示カードを考えました。そこには、「触覚過敏のため、マスクをつけられません」の文字と、ハリネズミをモチーフにしたかわいいイラストが描かれています。それを付けて、周りの人に「触覚過敏」であることを知らせられるようになっています。新聞には、他にも「聴覚過敏」「視覚過敏」「嗅覚過敏」「味覚過敏」についても、それぞれどうぶつのイラストで伝えるようなマークが紹介されていました。

 このニュースを知って、なるほどなあ、と思いました。私たちは、「感覚」は人それぞれ違うものであるということを、知っておく必要があると思いました。そうでないから、自分と違う人に対して、批判的に見たり、攻撃的になったりすることがあるのだと思います。加藤さんは「だれもが違うことを知り、『みんなちがっていい』を認め合えるような社会になってほしい」と言っていました。

 やはり、これからの社会を生きていくのに必要なキーワードは「寛容」です。他の人の行動や言動に対して、「違う」という尺度だけで批判したり攻撃したりするのではなく、その「違い」も含めて、その人のことを受け止められる「寛容」な気持ちが大切なのだと、改めて思いました。すべての人が、「寛容」さを持ち、どんな人も認められて、その人らしく生きることができる世の中は、きっと優しさでいっぱいの世の中になることでしょう。そういう社会を築いていける人間に、子どもたちを育てていきたいと思いました。

44 避難訓練は、100点か0点

 11日(木)避難訓練をしました。その全体会で、次のような話をしました。

「もし、避難訓練に点数をつけるなら、100点か0点しかありません。
 避難訓練に、『おしい、95点』はないのです。
 避難訓練は、命を守るための学習ですから、ちゃんとできなければならないのです。
 おさない、かけない、しゃべらない、もどらないを守って、真剣に、本気・全力で取り組んだら、100点。少しでも、そうでなかったら0点。
 それが、避難訓練なのです。
 今日は訓練なので、火も出ていません。煙もありません。
 しかし、実際の火事の現場は、火が出てて、煙が立ちこめていて、もしかしたら、真夜中で真っ暗かもしれません。それでも、慌てず、冷静に行動し、安全な場所に避難しなければなりません。そのために、この訓練があります。
 今日の避難訓練を、まずは一人一人、自分の取組を振り返り、次に学級みんなの取組を、よく振り返っておきましょう。」

 避難訓練は練習です。このように、練習と本番があるものは、他にもたくさんあります。この練習と本番に、どのように取り組めばよいか、大切なキーワードがあります。それは、

 「練習は本番のように。本番は練習のように。」

 練習で大事なのは、練習を練習と思わないことです。練習では、常に本番と同じような気持ちで行うことが大切です。練習だからといって、適当に中途半端な気持ちでやらないことです。
 そして、いざ本番を迎えたら、今度は、その本番を一回こっきりの本番と思わないことです。本番では、いつも練習でやってきたようにやることだけを考えます。特別に、力む必要はないのです。これまで練習でやってきた通りにやるだけ。本番だからといって、緊張しすぎたり、慌てたりすると、実力が出せなくなります。

 だから、「練習は本番のように。本番は練習のように。」なのです。

45 青少年赤十字登録式

 15日(月)青少年赤十字登録式を放送で行いました。そこで、校長より、次のような話をしました。

「青少年赤十字を、英語で言うと、Junior Red Cross。その頭文字をとると、JRCになります。
 青少年赤十字のことを、JRCともいます。

 さて、青少年赤十字の目標は3つあります。一つは「健康・安全」。二つは「奉仕」。三つは「国際理解・親善」です。わかりやすく言うと、いのちと健康を大切にすること。だれかのためになることを実行すること。そして、世界中の人となかよく助け合うことです。ちょっと難しそうと思う人もいるでしょう。しかし、実は、もうすでに、みなさんはやっていることなのです。

 先日の避難訓練、あれは、いのちを守るための活動ですから、青少年赤十字の活動です。清掃活動や委員会活動、募金活動なども、誰かを助ける活動ですから、青少年赤十字の活動です。6年生のみなさんが、毎朝行っているボランティア清掃。あれは、立派な青少年赤十字活動です。6年生のみなさん、ありがとうございます。外国語活動は、英語を通した国際理解ですから、青少年赤十字の活動なのです。

  それから、みなさんは、困っている人をみかけたら、その人を助けようとすると思います。その行動も、青少年赤十字の活動です。まず、困っている人に気付くこと。次に、その人のために、自分に何が出来るか考えること。そして、考えたことを、実行すること。この気付き、考え、実行することの3つも、青少年赤十字の目標なのです。

 このように、これまでも行ってきている普段の学校生活は、多くの青少年赤十字の活動でもあったわけです。野木沢小学校は、今年、この青少年赤十字JRCに登録しました。これから、青少年赤十字の活動を積極的にやっていくことになります。ですから、これからも、自分で気付き、自分で考えて、いいと思ったことは、どんどん進んでやっていきましょう。そうして、みんなで、この野木沢小学校を、思いやりのある、素敵な学校にしていきましょう。」