学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

09 コードF-10中止!

 きっと「コードFって何?」と思われる方はいると思います。コードFは、福島県内のあちこちに隠された宝物を探し出すイベントです。10年前から毎年この時期に開催され、今年は10回目なので、コードF-10です。宝を探す手がかりがかかれた冊子もあります。何日もかけて、福島県内を巡り、全ての宝を探し出すことができると、なんとも言えない達成感があります。経験上、子どもより大人がはまっているケースが多いようです。
 このイベントが、残念ながら、中止となってしまいました。始まったばかりでしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のためです。不要不急の外出は控える状況だけに、仕方ないと思いますが、延期でなく中止なのが残念です。このイベントは、単に宝を探すだけでなく、その近辺の観光もでき、ふるさと再発見的な楽しみ方ができました。是非、また再開することを願うばかりです。

08 給食に想う

 結論から言いましょう。野木沢小学校の給食は、美味しいです。きっと、野木沢小学校の子どもたちは、ここしか食べたことがないので、これが当たり前と思っているでしょう。しかし、いろいろな学校の給食を食べてきている先生方は、「ここの給食はうまい」と思っているはずです。

 学校の調理室で、調理員さんが作ってくれる給食を、自校給食と言います。野木沢小は自校給食です。毎日、二人の調理員さんが作ってくださいます。聞くと、石川地区のすべての小中学校は、自校給食だそうです。ですから、ここを卒業した後も、石川中学校の自校給食を食べることになるので、9年間は美味しい給食を食べられるようです。 

 自校給食でない学校は、センター給食となります。学校には調理室がなく、その地区に、給食センターがあり、そこで全ての学校の給食を作り、出来上がりを各学校に搬送します。センター給食と自校給食の一番の違いは、作ってから食べるまでの時間の長さです。自校給食は、出来たてに近い状態で、食べることができます。しかし、センター給食は、運ばれる時間がかかるので、出来たてというわけにはいきません。それでも、センター給食を作っている方々も、美味しい給食を作って下さっていることに違いはありません。

 給食が美味しいというのは、とても重要です。きっと、子どもたちの中には、毎日の献立を覚えていて、給食が楽しみだという子どもがたくさんいると思います。午前中、4校時の授業を頑張った後に、美味しい給食が待っているとしたら、子どもたちは頑張れます。もしかしたら、先生方もそうかもしれません。休むと、美味しい給食が食べられないので、毎日、休まず、学校に行きます。美味しい給食なので、残さず食べます。実際、野木沢小学校の給食の残さいは、ほとんどありません。もりもり食べて、休み時間は、たっぷり遊ぶ子どもたち。こうして、健康な体づくりは進められています。毎日、美味しい給食を作って下さる調理員さんには改めて感謝です。

07 あいさつの距離

 野木沢小学校の子どもは、登校中、街頭指導している地域の方々に自分からあいさつをします。私も街頭指導に立つときがあり、その姿を見るにつけ、その時、いつも感じることがあります。それは、子どもたちのあいさつの距離についてです。
 向こうから子どもが歩いてきます。その子が、どこまで近づいたらあいさつをするか、ということです。私の経験上、野木沢小の子どもたちは、かなり離れた距離からでも、あいさつをする子が多いです。つまり、あいさつの距離が長いということです。このあいさつの距離が短いと、自分より先に相手からあいさつをされてしまいます。けれども、野木沢小の子どもは、あいさつの距離が長いので、結果、相手がしてくるより先に、自分からあいさつをすることになります。あいさつは、言われてやるのではなく、自分からできるのが理想です。そういう意味で、自分からあいさつをしてくる子どもたちがたくさんいることは、とても素晴らしいことです。

06 新入生を迎える会で…

 今年の新入生を迎える会は、内容を見直し、時間短縮で行うことになり、集会委員長の6年矢内玲緒さんの歓迎の言葉の後、1年生の自己紹介とじゃんけん大会となりました。じゃんけん大会は、ステージ上の集会委員長とのじゃんけんでした。1回目、最後は、3年生と4年生の男の子が二人勝ち残りました。その二人で決勝戦をすることになり、フロア中央へそれぞれ出てきました。その時、4年生の男の子と、じゃんけんをする相手の3年生の男の子が、握手をしたのでした。私が見た限り、4年生の男の子から手を出して握手をしたように見えました。それを見て、「いいなあ」と思いました。お互いに最後まで勝ち残ったことをたたえ合うような自然な握手。そして、結果、3年生が勝ち、素直に喜びを表現する3年生の男の子。さらに、それを自分事のように喜び、戻ってきた仲間をハイタッチで迎える3年生の他の子どもたち。2回目は、途中、1年生だけ再度チャレンジでき、結果、1年生の男の子が勝ちました。その子に、全員が送る祝福の拍手…。
 握手をしたり、素直に勝利を喜んだり、仲間の喜びを共感したりするなど、こういう行動が素直に取れる子どもたちは素敵です。じゃんけん大会は遊びです。その遊びを心から愉しむ子どもたちでした。参加していて、心がほっこりするひとときでした。

05 親の心が軽くなるハッピーな子育て術(その2)


 これら、してはいけないことを親はしないこと。そして、子どもがどんな悩みも打ち明けられる親になること。そのためには、親自身が、人間的に成長することが大切。それは、本気で生きている姿や深く自分を見つめる姿を、子どもに見せること。親が子どもに本気で仕事に打ち込み、深く自分を見つめ、悩み、それでも前に進もうとする姿を見せること。

 男の子を育てている親へ。将来、息子が就職、結婚等で自立できるように、男の子にこそ、しっかり家事を手伝わせること。そうして、フットワークのいい子に育てる。

 女の子を育てている親へ。人間関係で悩んだ時、ちゃんとSOSを出してもらえるように、弱音を吐ける家庭を作っておくこと。そのためには、親自身が家庭内で弱音を吐くモデルになること。

 家庭内で、肯定的な言葉「ごねんね、おねがいね、ありがとうね」を循環させる。親自身のスキンシップを大事にする。そして、自分のことが自分でもわからない思春期でも、会話を大事にし、子どもにはそうした方がいいことを伝える。そのキーワードは「あなたなら、できるよね~」

 いかがでしょうか。思い当たることは何かありましたか。前号でも書きましたが、親は子育てを通して、自分が人間として大きく成長しなければなりません。なぜなら、子どもにとっての、「人間としての生き方のモデルは親」だからです。一緒に過ごす時間の多い身近な親が、子どもの人間としての生き方のモデルになるのは当然です。だから、「こういう子どもになってほしいなあ」と思うことがあれば、まずは、親自身がそういう人間になることです。

 そういう意味で、私は、野木沢小の子どもたちの優しさやあいさつについて、感心しています。友達に対して優しく接することができる子どもがたくさんいます。自分からあいさつができる子どももたくさんいます。これは、きっと、お家の方々が、「優しさのモデル」、「あいさつのモデル」になっているのだと思います。

 私たち教師も同じです。日々、子どもたちと関わりながら、子どもたちのモデルとして、人間としての生き方を追求しています。ある学年の先生は、学年経営の柱に「人間力」を掲げています。人として、当たり前のことを当たり前にできること。人として、他の人と関わりながら生きていくことができること。学力も大切ですが、そういう人としての魅力を、人間力を高めていこうとしています。私も同感です。人として未熟な子どもたちだからこそ、私たち大人が、人としての弱さ、醜さを越えた、人としての健気さ、尊さを教えていかなければならないのだと思います。