学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

39 水泳学習の話

 放送によるプール開きで、校長より次のような話をしました。

 みなさんの中には、水泳学習が苦手だなあ、心配だなあと言う人がいると思います。
 なぜ、小学校では、水泳学習を行うのでしょうか。
 それは、陸の上と水の中では運動のしかたが違うので、どう違うのか正しく知って、水の危険から身を守るためなのです。

 私たちは、陸の上で生活しています。
 ですから、水の中での活動に慣れていません。
 そのため、もし、水の中でも、陸の上と同じように動けると思っていると、大けがをしたり、場合によっては命にかかわる事故につながったりします。
 水の中と陸の上では、体の動きがかなり違います。
 例えば、水の中では、私たちは呼吸ができません。水の中では、陸の上のように早く走ることもできません。他にも、陸の上で出来ることが、水の中ではできないことが、たくさんあります。
 そのことを、自分の体で体験して、しっかりと分かることが水泳学習のねらいです。
 水泳学習は、自分の命を守る大切な学習というわけです。
 ですから、水泳学習はふざけてはいけません。
 そして、苦手だから、心配だからといって、水泳学習を休まないようにしてください。

 最後に、私たち人間は、みんな、この世に生まれてくる前、お母さんのお腹の中では、羊水という水の中にいました。どういう状態でいたかというと、体の力を抜いてリラックスした状態でいました。ですから、プールで、体が沈んでしまう、体が思うように浮かないと思っている人は、もしかしたら、緊張して、体に力が入っているからかもしれません。体の力を抜いて、リラックスすると、私たちの体は、水に浮くように出来ているのです。今度、試してみて下さいね。

 文科省の「水泳指導の手引」には、各学年、段階的に次のような指導内容が載っています。
  低学年は、「水遊び」です。十分に水に慣れ親しみ、水中での動きを楽しく身に付けるようにします。
  中学年は、「浮く・泳ぐ運動」です。泳法につながる初歩的な泳ぎを楽しく学ぶようにします。
  高学年は、「水泳」です。心地よく泳いだり、泳ぐ距離を伸ばしたりする泳法学習を行います。
 このように、低中高の発達に応じて、段階的な学習の積み重ねをしていきます。

38 むし歯は病気

 6月4日は「むし歯予防デー」でした。今年は、新型コロナウイルスの影響で、まだ、歯科検診が行えていないのですが、今後、検診をすると、中には、むし歯が見つかるお子さんもいると思います。

 結論から言いますと、むし歯は病気です。それも、放っておけば自然に治ることはない病気です。頭痛や腹痛のように、休んでいたらよくなるような病気ではなく、歯医者さんで治療してもらわないと治らない病気です。ですから、もし、今後、お子さんにむし歯が見つかったら、早めに受診をしてください。早ければ早いほど、完治も早いです。放っておけばおくほど、むし歯はどんどん悪化します。痛くない内がチャンスです。むし歯の痛みを知っている人は分かると思いますが、むし歯の痛さは、もう他に何もできなくなる痛さです。そうなる前に、治療してしまうのがベストです。そして、むし歯の怖さは、放っておくことで、むし歯の菌が全身に回って、他の病気を引き起こすことがある点です。それだけ、むし歯は怖い病気なのです。

 最後に、もう一度言います。むし歯は治療が必要な病気です。お忙しいとは思いますが、早めの受診・治療をお願いします。

37 万物皆師

 3年生の総合学習は、リンゴ栽培の体験学習を行います。ふるさと教育の一環で、野木沢地区でリンゴ栽培をされている相樂さんを先生に、いろいろと教えていただきます。

 例年ですと、5月初旬にリンゴの花が咲いた時に、受粉作業から体験するのですが、今年は臨時休業中であったため、先日、摘果作業から体験しました。摘果は、一つの大きな実を残して、他の実を切り落とす作業です。説明を聞いた後、一人一人摘果の体験をしました。慎重にはさみを使って、摘果しました。その後、実際に摘果した小さい実をかじらせてもらいました。どんな味だろうとおそるおそるかじってみると、その苦いこと!とても食べられたものではありません。子どもたちは、この貴重な体験から、今は小さくて、とても苦く美味しくないリンゴの実が、この後、どのように大きくなって、どのくらい美味しい実になるのか、興味を高めることができました。

 子どもたちの体験は1時間ほどでしたが、相樂さんのリンゴ畑にはリンゴの木が何百本とあるそうなので、この作業は実際は何日もかかります。そして、この後、袋かけや収穫、枝切りなど、秋まで継続して学習していきます。美味しいリンゴが収穫できる日を楽しみに、学び続けます。

 今回は、相樂さんがリンゴの先生でしたが、「万物皆師」、3年生は、リンゴの木からも学ぶ事になります。そして、実は3年生に限らず、他の学年も、学校の花壇や畑、自分のプランター等を使って、様々な植物を育てていますので、それぞれ育てている植物も、子どもたちにとっても、いろいろと学ぶことが出来る先生なのです。

36 “ぶたはしゃべる”って何?

 全国で毎年12000人程の小学生が、交通事故に遭っています。これは、毎日30人超の子どもたちが事故に遭っている事になります。いつ、自分が事故に遭ってもおかしくない数字です。ですから、まずは、今度事故に遭うのは、もしかしたら自分かもしれないと思うことが大事です。自分は事故に遭うはずがないという油断が事故を招くのです。今度、自分が事故に遭うかもしれない。だから、絶対に事故に遭わないように、車には気をつけなければならない。歩いて帰る時は、自転車に乗る時は、それぞれ、どんなことに気をつければいいのか。それを学ぶための交通教室でした。交通専門員の金内さんと塩沢さんにご指導いただきました。その中で、自転車の点検や安全な乗り方について、次のような話がありました。

 自転車点検の5つのポイント「ぶたはしゃべる」
  ①ブレーキはきくか?
  ②タイヤの空気は大丈夫か?
  ③ハンドルは曲がっていないか?
  ④車体(ライトや反射材等)は大丈夫か?
  ⑤ベルは鳴るか?

 自転車の正しい乗り方5つのポイント
  ①スピードを出し過ぎないこと。
  ②一列で乗ること。
  ③ふざけて乗らないこと。
  ④自分の家から出る時は、必ず止まって安全確認すること。
  ⑤道路の左側を走ること。(自転車は車と一緒)
   ※小学生は歩道を乗ることができるが、歩行者優先。

 1・2年生は、道路の歩き方を学びました。道路の右側を歩くこと、一列で歩くこと、道路を渡る時は、左右の安全確認をすること等、実際の道路で教えていただきました。

 野木沢地区には、信号がありません。交通専門員の方は、「信号がないから、逆に、ドライバーも歩行者も安全確認をするので、事故が少ない。」とおっしゃっていました。なるほどと思いました。信号があると、その信号に頼ることで、逆に無理な運転や不十分な安全確認で、事故が起きやすくなるということです。信号があっても、自分の目と耳で、しっかりと安全を確認することが大事なんだと思いました。

 最後に、先日、道路交通法が一部改正され、「あおり運転」に対する「妨害運転罪」が成立しました。これにより、あおり運転がなくなってくれることを期待しますが、私たち自身、ゆとりをもって運転することを心がけたいものです。

35 あいさつに想う

 野木沢小学校の校舎は3階建てで、1年から3年の教室が2階、4年以上が3階にあります。朝、登校してきた子どもたちは、昇降口横の階段は上がらずに、そのまま一階の廊下をまっすぐ進み、校長室と職員室の前を通り、その時、中にいる先生方に向かって、「おはようございます。」とあいさつしてから、東側の階段を上がって教室に行きます。帰りは逆のルートで、やはり同じように職員室と校長室、保健室の先生方に「さようなら。」とあいさつをして昇降口へ向かいます。

 校長室にいると、全校生のあいさつを受ける形になっています。まだ、そんなにお互いの事をわかっていない関係ですが、子どもたちは、そんな私にも毎日あいさつをしてくれます。律儀で健気な子どもたちだなあと、愛おしく思えます。そして、校長室で子どもたちにあいさつを返したり、その様子を見ていたりしていると、なかなかいいあいさつをしている子どもたちに気付きます。廊下を歩きながら、あいさつをしていく子どもたちの中には、校長室の扉の前で立ち止まって、あいさつをしていく子どもがいます。あいさつせずに通り過ぎたと思ったら、思い出したように戻ってきて、顔を出してあいさつしていく子どももいます。あいさつは一人一人違っていて様々です。ちがってていいんです。あいさつはこうでなければならない、なんてありません。あいさつにもその子らしさが出るのだと思います。

 朝、「おはようございます。」とあいさつする子どもをみていると、あいさつと一緒に(今日も元気に学校に来ました!)と報告してくれているように感じます。また、帰りに「さようならー。」とあいさつする子どもは、(今日一日、頑張りましたー)と言っているように感じます。