学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

211 学級通信の発行に関するお知らせ

 改めて言うことではないのですが、この「LIVE」は、一応、「学校だより」という役割を担っております。一方、現在、各学年より保護者の皆様に向けて、「学級通信」が発行されております。この「LIVE」と「学級通信」の発行により、保護者の皆様へは、子どもたちの様子や保護者の皆様へのお知らせが成されています。

 改めて、これまでの発行状況を見ると、保護者の方々に対して、お伝えする情報が重複してしまうことがあり、場合によって、情報が合っておらず、再確認のお知らせが必要な事が、これまで度々起きていました。

 そこで、そのような状況にならないよう、この「学校だより」と「学級通信」の発行に関して、今後、以下のようにしていきますので、どうぞ御理解・御了承ください。

 ○これまで、各学年事にお知らせしていました「月行事予定」「下校時刻」については、一覧表にまとめたものを、この「学校だより」でのみ、お知らせします。

 ○コンクール等の入賞者や校内記録会の入賞者等の紹介も、「学校だより」に掲載します。

 ○各学年の「学級通信」では、引き続き、学級内の子どもたちの活動の様子や、学年として独自に連絡が必要な内容についてのみ、お知らせしていきます。

 ○「学級通信」の写真の掲載については、必要最低限として、活動の様子が分かる写真は、学校のホームページにて紹介していきます。

 ○「学級通信」の発行のタイミングは、学級の実態によって異なるため、不定期発行とさせていただきます。また、発行が必要なタイミングで発行するため、A4片面を原則とします。さらに、学年によっては、児童へ直接連絡することで、学級通信を発行しなくて済む場合もあります。そのため、学年によって、発行号数に差が生じますことを、御了承ください。

212 水泳学習について

 先日、プール開きをしました。プール清掃では、3年生から6年生の子どもたちが、きれいに掃除してくれたお陰で、今年も、きれいなプールで、水泳学習を行うことができます。厳密には、今、プールに入水中で、この後、水温が上がり、機械を回して、濾過装置が動いてからの使用になります。それでも、6月に入ったら、水泳学習がスタートします。条件がよければ、いつでも入れるように、プール開きを行いました。

 小学校の体育には、必ず、全学年、水泳学習が入っています。陸上で行う運動では、目標を持って、それぞれの運動をすることがねらいです。水泳学習でも、同じように目標を持って取り組みます。しかし、水泳学習だけ、陸上にはない、特別なねらいがあります。それは、水泳学習は「水の危険から身を守る運動」だということです。

 私たちは、陸上で生活するように身体ができています。ですから、魚のように、ずっと水の中で呼吸をして、活動することはできません。しかし、自分の命や身の回りの人の命を守るためには、水の中で安全に運動できるようになることは大切なことです。それが、水泳学習の大きなねらいです。

 水泳学習というと、泳げるようになることに注目しがちです。最終的には、そこまで目指しますが、まずは、泳げることよりも、浮くことが大事です。まずは、浮くこと。この浮くことこそ、水の危険から身を守る方法でもあります。昨年度、水泳学習の最後に、着衣泳を行いました。その時の合い言葉が、「浮いて待て」でした。もし、間違って水の中に落ちた時は、助けが来るまで「浮いて、待て」ということです。

 「浮く」。泳ぐよりも、浮くこと。ですから、水泳学習では、まず、水慣れしたら、いろいろな「浮き方」を練習します。伏し浮き、だるま浮き、クラゲ浮きなど、全身の力を抜いて、浮くことができるようにします。実は、この力を抜いて浮くことができれば、この後のけのびやバタ足などにつながり、結果、泳げるようになっていきます。そのために、まずは、「浮く」なのです。

 子どもたちの中には、水泳は苦手だからやりたくない、という子が見られます。しかし、見学ばかりでは、水の危険から身を守る方法は、身につきません。実際に、水に入って、自分の体で学ぶしかないのです。ですから、水泳学習は、できるだけ、見学せず、やるようになってほしいです。

 水泳学習では、できるだけ、一人一人の実態に合わせた練習をしていきます。ですから、子どもの苦手なところを、克服できるように練習しますので、お家でも、励ましてほしいと思います。また、今年度も、水泳学習は1学期で終了になります。天気がよい日は、できるだけプールに入るようになりますので、水着の準備は、毎日するようにお願いします。持ち帰ったら、すぐに洗って、干して、翌日、また持たせて下さい。御協力お願いします。

213 全国学力・学習状況調査

 6年生が、国語科と算数科の問題に取り組みました。
 この調査は、学校における児童への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てることを目的に行われています。ですから、6年生の実施ですが、どんな問題が出題されているのか、全職員で確認をします。そして、普段の学習指導において、どんなところに力を入れていくか、共通理解を図ります。

 さて、実際、どんな問題が出題されるのかというと、新聞等でも紹介されていますので、是非、さっと目を通してみてください。かつての一問一答の計算をしたり、漢字を書いたりという問題はありません。活用する力が問われていて、国語も算数も、日常生活の場面から問題が出されています。例えば、国語では、新5千円札のモデルの津田梅子さんに関する調べ学習からであったり、算数では、地域の昔のことを調べるコースから出題されていたりしています。

 また、一つの課題に対して、一つの解答で終わりという形式ではなく、一つの課題から次の課題へ、また、さらに次の課題へとつながって行きます。ですから、やはり重要なのは、そこで示されている課題を理解する読解力です。国語の問題の文字数を数えてみると、ざっと原稿用紙10枚を超える文章量はあります。さらに、文章だけでなく、資料と関連付けていたり、グラフから読み取ったりする等、様々なものから読み解く力も求められています。そして、たくさんの情報の中から、自分が必要な情報を取捨選択する力も求められます。

 課題に対して、どう捉えるかを考える時、その課題を自分事として受け止める課題意識が大事だと言います。そのためには、いつも課題を与えられる受け身ではなく、自分から進んで課題に向き合う主体性が大事になります。そして、自分なりの考えを持つことも大事です。

 本校の先生方で取り組んでいる研究は、まさに、この「自分の考えをもち、主体的に学びに向かう児童の育成」です。研究授業の様子については、今後もお伝えしていきたいと思います。

214 ちょっといい話

 4校時が終了し、みな給食の準備をしているときのことです。3年生の給食当番が、調理室に自分たちの給食を取りに行きました。すると、配膳する数が、当番よりも多かったのでしょう。人手が足りなくなってしまいました。

 ちょうどその時、放送当番のために、5年生のKさんが、1階に降りてきました。そのKさんの姿を見つけた3年生たちは、Kさんに廊下の端から声をかけました。
 「Kさーん、ちょっと来てー」
 そう呼びかけられたKさんは、「俺?」と言いながら、3年生の方へ行きました。そうして、3年生の食器を一人で抱えたKさんが、3年生の当番たちと一緒に、教室まで運んであげたのでした。

 しばらくして、放送室に戻ってきたKさんに、声をかけました。
 「頼られるって、いいよねー」
 すると、ちょっとはにかんで、Kさんは、こくりとうなずきました。

 上級生を頼りにする下級生。そして、それに応える上級生。微笑ましくもあり、心がほっこりする瞬間に、立ち会いました。

215 思いやり

 学校は、子どもたちの学びの場。その学びには、道徳的価値に気付かせる学びもあります。それは、道徳の時間を核にして、教育活動全般において行われる学びです。当然、授業以外の休み時間や給食や掃除の時間なども含まれます。学校で過ごしている全ての時間において、子どもたちは、他の人とどう関わり、よりよく生きるにはどうしたよいかを学んでいます。

 時に、子どもたち同士のトラブルが起きます。トラブルは、起きない方がいいに決まっています。しかし、現実問題として、成長するために、そのトラブルを通して学ぶ事も、実際にあるのです。

 トラブルの原因は様々ですが、その原因を突き詰めていくと、共通して言えるのは、やはり、「相手の立場に立って考えられない」ことがほとんどです。自分のしたいことを、言いたいことを、よくよく考えずに、やったり言ったりすることで、結果的に、相手に嫌な思いをさせてしまう。自分が相手だったら、傷つくことを言われたり、嫌なことをされたりしたらどうなのか、ということを考えられないのです。時間が経って、後から考えれば、分かることも、その瞬間の沸き立つ気持ちを抑えきれない結果なのです。

 この「相手の立場に立つ」というのは、道徳的価値で言うと、「思いやり」です。小学校学習指導要領解説「道徳編」では、思いやりについて、次のように記されています。

 自分のことばかりを考えたり、自分の思いだけを主張したりしていては望ましい人間関係を構築することはできない。互いが相手に対して思いやりの心をもって接するようにすることが不可欠である。
 思いやりとは、相手の気持ちや立場を自分のことに置き換えて推し量り、相手に対してよかれと思う気持ちを相手に向けることである。そのためには、相手の存在を受け入れ、相手のよさを見いだそうとする姿勢が求められる。具体的には、相手の立場を考えたり相手の気持ちを想像したりすることを通して励ましや援助をすることである。また、単に手を差し伸べることではなく、時には相手のことを考えて温かく見守ることも親切な行為としての表れである。

 けがをした友達を見て、(痛そう)と感じたり、「大丈夫?」と声をかけたりするのは、思いやりです。しかし、弱者に対していたわる気持ちを持つだけが思いやりではないと思うのです。(続く)