野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします
251 なかよし遠足を終えて(続き)
そして、今回、トイレ休憩を兼ねて見学先にさせていただいたお寺では、子どもたちにおやつまで用意していただきました。他にも、境内の鐘をつかせていただいたり、近くの珍しい観音様の場所も教えていただいたりもしました。また、事前に草刈りなどもしていただき、気持ちよく休憩させていただくこともできました。
また、冒頭にあったような、地元の方との会話もあり、今回の遠足は、「ぐるり野木沢」だけでなく、「どっぷり野木沢」という活動になりました。やはり、野木沢の子どもたちは、この野木沢地区に育てられているんだということを、改めて感じることができました。
子どもたちが生まれ育ってきた、この「野木沢」を知り、そのよさを感じ、そして、大好きになる。本校で取り組んでいる「野木沢教育」のねらいに迫る、とても有意義な活動になりました。
それから、縦割り班活動のよさも、たくさん見られました。異学年集団での、それぞれの役割、責任と自覚、そして、思いやり。そういうことが、言われてやるのではなく、自分たちで、自ら気付き、考え、行動する姿。特に、各グループをまとめて、お世話した6年生たち、それをサポートする5年生たちの姿には、きっと下級生たちは、頼もしさを感じたことと思います。上級生たちのそういう姿にあこがれ、お手本にして、下級生たちは育ちます。そういう意味でも、子どもたち同士の絆を強くした活動になりました。
近年、学校行事は、削減の方向にあります。理由は、授業時数の確保です。授業で教える内容が増え、授業以外に使える時間が足りなくなってきたからです。ですから、かつては、3年生では6校時はなかったのですが、今は、3年生でも6校時の日が何回かあります。2年生の4校時の日も少なくなりました。それでも、授業時間は十分とは言えず、結果、授業でない活動を減らしていくしかないわけです。しかし、子どもたちの学びのために、なくせない活動はあります。6年生の修学旅行もそうですし、4年生と5年生の宿泊学習もそうだと思います。3年生のリンゴ栽培体験も、1年生と2年生の野菜栽培体験もしかりです。それぞれ、野木沢の子どもたちには大事な学びです。
今回のなかよし遠足は、初めての活動でした。コロナ前の異学年活動で行っていた藤田城での活動の、別バーションとして新しく取り入れたものでした。ですから、担当した係の先生を始め、先生方はいろいろと大変だったと思います。コース設定から、トイレの場所確保、チェックポイントでの活動、ボランティアの依頼、そして、子どもたちへの事前指導・・・。新しく何かを始める、生みの苦しみというものです。でも、やってみて感じるのは、午前中の4時間を費やして行うだけの価値は、十分にある活動だということです。それは、この活動を通して見られた、子どもたちの姿です。そこには、「歩いて疲れた」だけではない、「やってよかった」という実感を感じます。教室では学べない、なかよし遠足だから学べることが、たくさんあったと思います。ご協力いただいた皆様に感謝です。また、予備日の30日に都合をつけていただいた皆様にも、感謝申し上げます。ありがとうございました。
最後に、今回、チェックポイントでは、子どもたちが気に入った場所の写真を撮ってきました。どんな写真を撮ったのか、とても楽しみです。後日、ホームページでも紹介したいと思います。
252 小体連陸上大会を終えて
6年生の子どもたちが、小体連陸上大会に参加しました。6年生の子どもたちは、みな、一生懸命に競技しました。
みなさんは、競技に出場した子どもたちが、どんな気持ちで大会に出場したか、想像がつくでしょうか。保護者のみなさんの中には、ご自身も小学生の時、陸上大会に出場した経験がおありの方も多いのではないかと思います。その時のことを覚えておいででしょうか。みなさんは、どんな気持ちで、陸上大会に参加していましたか。
私は、陸上大会に出場している子どもたちは、「孤独との戦い」ではないかと想像しています。いつもの練習は、そばに友達もいる、先生もいる。そして、分からない時は、すぐに周りにいる友達や先生に聞ける。そういう安心感の中で練習しています。しかし、陸上大会では、周りは、他の学校の子どもばかり。係の先生も知らない先生。だから、分からないことがあっても、すぐに聞ける人がいない。何をどうしたらいいのか、困っていても、助けてくれる人がいないと感じる。実際は、周りの係の先生に聞けば、ちゃんと教えてくれるし、助けてくれるのですが、知らない先生に声をかけるのは、容易ではないのです。そういう孤独の中、必死に戦っていたのではないかと思います。
そういう意味で、この経験は、子どもたちを、大きく成長させるのだと思っています。誰も頼れる人がいない。だからこそ、最後は、自分を頼るしかない。周りの状況から、自分で判断し、自分で決断し、実行する。そして、責任は自分で取る。今まで教えてもらったこと、練習してきたことを思い出し、自分を信じる。そういう経験をすることができるのが、陸上大会ではないかと思うのです。だから、この大会を通して、子どもたちは、大きく成長できるのだと思います。
今回の大会には、6年生の子どもたちは、自己ベストを目指して臨みました。選手壮行会でも、みな、そのように目標を述べていました。毎日の練習でも、常に、今の自分を超えることを目標に、チャレンジしてきました。そして、大会前日は、各自が、自分の自己ベスト記録を書き出し、それを更新することを目標にしました。この陸上大会は、他の学校の子どもと競い合う大会ですが、競い合って勝つことが最終目標ではありません。勝ちにこだわることや、入賞することを目標にしていけないわけではないのです。ただ、勝つとか入賞するとか、そういうのは結果であって、他の選手との関係で決まることです。自分がどんなに努力しても、勝てないことはあります。入賞できないこともあります。その場合、その人がしてきた努力は無駄なのでしょうか。本大会の大会長が開会式のあいさつで、次のようなお話をされていました。
「『結果が全てだ』という言葉がありますが、私はそうは思いません。この大会に向けて、コロナ禍で、十分な練習ができなかった人も多いと思います。それでも、お家の人に支えてもらい、友達と競い合い、励まし合って、先生方から教えていただきながら、自分の力を高めてきた、これまでの日々の努力は、決して無駄なことではなかったと思います。そうやって、自分を高めてきたことは、これからのみなさんの力になるはずです。」
私も、同感です。今回の大会で、おしくも自己ベストを出せなかった人はいます。その人は、努力が足りなかったのでしょうか。その人がやってきた、これまでの努力は、無駄なことだったのでしょうか。そんなことはありません。6年生の子どもたちは、本当にこれまで、一生懸命練習に取り組んできました。その中で、今以上に自分の力を伸ばすよう、こつこつと努力を続けてきました。それは、一緒に練習に取り組んでいた4年生、5年生の陸上クラブの子どもたちが知っています。毎日、指導にあたって来られた先生方が知っています。そして、何より、頑張ってきた自分自身が、一番よく分かっているはずです。だから、6年生の子どもたちには、これまで諦めずに最後まで頑張って取り組んできた自分自身を、大いにほめてほしいと思います。そして、お家の方々からも、たっぷりとねぎらいの言葉をかけてほしいと思います。お願いします。
6年生全員が、孤独と戦い、それでも、前に進んで行こうと、勇気を出して、一歩踏み出した陸上大会が終わりました。今の自分を超えようと、チャレンジした大会が終わりました。6年生のみなさん、本当にお疲れ様でした。また一つ、6年生のみなさんにとっては、小学校の思い出が出来、そして、大きな出来事が終わりました。しかし、6年生のみなさんの小学校生活は、減っては行きますが、まだまだ続きます。ここで、大事なのは、次へのチャレンジです。新たな目標に向かって、さらに努力する姿を、下級生たちに見せてください。それが、最高学年であるみなさんの大きな役目です。
253 努力と成長
みなさんの今年の秋は、どんな秋でしょうか?
先日、全校集会で表彰がありました。多くの子どもたちが表彰されました。読書感想文コンクールは、「読書の秋」ですね。理科作品展は、「研究の秋」でしょうか。小体連陸上大会は、「スポーツの秋」。そして、防犯・交通安全標語コンクールは、「文化の秋」ですね。また、スポ少で活躍している子どもたちも、スポーツの秋を満喫しているわけですね。
秋は、「実りの秋」でもあります。これまで頑張って続けてきたことや、努力してきたことが、それなりの成果として現れることを言います。学習面でも、運動面でも、その子に応じて、努力してきた成果として、成長が感じられるようになってくるのが、この秋です。
この、「努力と成長」の関係は、多くの人が、比例すると捉えています。つまり、努力した分、成長するという考えです。イメージとしては、「少しの努力→少しの成長→少しの努力→少しの成長→少しの努力→少しの成長・・・」という感じです。
しかし、実際には、努力と成長は比例しません。努力しても、その成果は、すぐには現れないのです。では、いつ、努力の成果が現れるのか?それは、決まっていません。でも、努力し続ければ、必ず、ある時、現れます。それも、一気にぐーんと圧倒的に現れます。このイメージは、「少しの努力→見えない成長→少しの努力→見えない成長→少しの努力→見えない成長・・・→(ある時、突然に)圧倒的な成長・・・」
子どもたちの中にも、前例のように、やっただけ伸びると思っている子がいます。そういう子は、やってもなかなか上達しなかったり、結果が出なかったりすることで、やっても無理とあきらめてしまう傾向があります。これは、おしいことなのです。やってもそう簡単に出来るようになったり、いい結果が出たりすることはないのですから。大事なのは、今はなかなか伸びなくても、いつか、必ず伸びることを信じて、あきらめずに、努力し続けることです。止めずに、こつこつと続けて行くことで、必ずその内に、出来るようになったり、いい結果が現れたりするのです。(あれっ、何か急に出来るようになった!)と、自分自身が驚くような成長をする日が来るのです。でも、その状態は、ずっとは続きません。また、思うように成長できない日が続きます。でも、それでも、あきらめずに努力し続ければ、また、その内、ぐんと伸びる日が来るのです。そうやって、人は、成長していくのです。だから、大事なのは、「あきらめないこと」と「続けること」なのです。
254 表彰の紹介
石川地区児童理科作品展
特選 4年 佐藤 愛菜 さん「レーズンを使った天然こうぼパンの観察」
特選 6年 吉田 智哉 さん「果汁もびっくり!シミ落としの大研究」
石川地区読書感想文コンクール
推薦 1年 近内 龍大 さん
推薦 3年 水野 優結 さん
特選 4年 佐藤 愛菜 さん
第40回石川地区小体連陸上競技大会
男子走り幅跳び 第3位 二瓶大雅さん(417cm)
男子80mハードル 第5位 石下允透さん(15秒60)
男子80mハードル 第7位 髙橋優守さん(17秒54)
男子4×100mリレー 第6位 (1分00秒35)
石井陽翔さん(1走)・二瓶大雅さん(2走)・石下允透さん(3走)・吉田智哉さん(4走)
髙橋優守さん(補) ・円谷由義さん(補)
第29回野木沢地区防犯・交通安全運動「標語コンクール」
石川町青少年健全育成協議会野木沢地区協議会会長賞
「わすれてない?家のとじまり 火のかくにん」 1年 草野 尚輝 さん
石川地区交通安全協会野木沢分会会長賞
「手をあげて 小さなわたしも 手しんごう」 2年 水戸 葉月 さん
野木沢地区区長会長賞
「友だちと 話すのがまん 一列歩行」 3年 岡田 そら さん
石川町防犯協会野木沢支部長賞
「毎日の 家族の会話が 防止策」 4年 佐藤 朋希 さん
石川町消防団野木沢分団長賞
「消したかな 小さな残り火 火事のもと」 5年 水野 陽菜 さん
野木沢地区交通安全母の会会長賞
「あわてるな そのイライラが 事故のもと」 6年 草野 大輝 さん
入賞 1年 長谷川凛華さん、和気汰河さん 2年 円谷悠馬さん、佐藤太耀さん
3年 黒澤結衣さん、草野桃花さん 4年 佐藤妃莉さん、宇佐美蒼さん
5年 佐藤世菜さん、円谷頼人さん 6年 吉田智哉さん、円谷由義さん
255 スマホに絡む諸問題
昨日、石川小学校で行われた就学時健康診断の時に開催された「子育て講座」で、石川警察署少年警察補導員の小野早希さんの講話がありました。演題は、「スマホに絡む諸問題」。これから学校にあがる子どもの保護者の方に、ちょっと早いのでは?と思われる方もお出でかもしれません。しかし、今の子供たちには、すっかり身近になっているスマホと、どう付き合っていけばよいか、また、その時に気をつけなければならないことはなにか、早い段階で保護者の方が正しく知り、そして、お子さんに伝えていくことは大事だと感じました。以下、講話の内容を紹介します。
生まれた時から身近にスマホがあった今の子供たちにとって、スマホは生活の一部となっている。写真や動画を撮ったら、すぐにSNSに載せることも、当たり前になってきている。SNSによる事件の被害児童数は、1,819人。その内、4割はTwitter。そして、被害児童の9割は中高生(1割が小学生、最年少は8歳児童)。そして、SNSの出会い系サイトで、知らない人と会っている中高生は、そのほとんどが、自らの意思で会っている。
デジタルタトゥー。それは、一度ネット上に上がった画像等の個人情報は、完全に削除することが困難であることを表している言葉。あまり考えもせず、勢いで書き込んだ言葉も同じ。そして、どこまで拡散するのかも分からない。実際、裸の画像を送ったことで、将来の進学や就職にも影響が出ている事件もある。
このような事件事故の被害者・加害者にならないために、子供たちに伝えたいこと。それは、「親の前で出来ないこと、言えないことはやらないこと。」そして、「自分の大切な人が同じ目に遭ったら、どう思うか考える。」ということ。
これらの事件事故に会わないためにも、「後が怖い、スマホの約束六ヵ条」
あ・・・会わないで(知らない人に)
と・・・とらないで(自分の裸)
が・・・画像を送らないで
こ・・・個人情報、のせないで
わ・・・悪口を書き込まないで
い・・・いじめないで(ネットを使って)