学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

249 陸上練習、頑張ってます

 今年の小体連陸上競技大会は、10月7日(木)の予定です。今年も、昨年度と同じく、6年生のみの参加となります。現在、6年生の子どもたちは、朝、登校してからの時間と、放課後の時間に練習を頑張っています。

 過日、6年生の子どもたちに、陸上大会に向けて、次のような話をしました。

1 自己ベストを目指す
 大会に参加する自分の目標は、ずばり「自己ベストを出すこと」。入賞するかどうかは、周りの選手との関係で、あくまで結果でしかない。それよりも、参加する全員が、目標にしてほしいのは「自己ベストを出すこと」。この目標は、6年生全員が達成することが出来る目標でもある。そのためには、今、自分のベスト記録はいくつなのかを分かっていること。これからの練習の中で、記録を取る度に、自分のベスト記録を、しっかりと把握すること。

2 集中・本気・全力
 本番で一番大事なのは、集中すること。気が散って、落ち着かない状態では、自分のベスト記録など出せるはずもない。まして、周りの他校の選手のことが気になるようでもだめ。自分の目標は、「自己ベストを出すこと」。だから、例え、どんな選手と一緒に競技することになっても、全然関係ない。例え、その組で、一番最後になったとしても、自己ベストを出すことは可能。そのためには、集中すること。そして、本気・全力100%を出すこと。

3 練習は本番のように 本番は練習のように
 では、本番で自己ベストを出すために、どんな練習をすればよいのか。それは、本番を意識して、本番と同じ気持ちで、練習も集中・本気・全力でやること。練習だから手を抜かないこと。本番だけ頑張ればいいなんて思っている人は、本番でもいい結果は出せない。なぜなら、練習でできないことは、本番でもできないからだ。練習は本番のように取り組む。そして、本番だからと言って、緊張しすぎることはない。緊張すると、余計な力が入って、結果、実力を出せないことになる。そうではなく、本番では、肩の力を抜き、練習してきたことを、その通りにやることだけに集中する。

4 ルーの法則(全力+α)
 ルーの法則とは、トレーニングに関する法則で、簡単に言うと、自分の持っている力を高めるためには、全力+ちょっとだけ無理することが必要だというもの。全力だけでは、いつまでもそのまま。逆に、トレーニングで手を抜いていると、本来持っている力さえも、だんだん失ってしまう。だから、練習では、常に全力+αで取り組む。

5 道具を大切に
 そして、最後に大事なのは、道具の取り扱い。ハードル、リレーのバトン、スターティングブロック、スパイク、ユニフォームなど、自分が競技するための大事な道具は、大切に扱うこと。それらの道具には、陸上の神様がついていて、大事に扱うから、神様が味方についてくれる。

 6年生の子どもたちにとっては、小学校で最初で最後の陸上大会。運動の得意不得意に関係なく、全員が、今の自分の力を少しでも高め、本番で、自己ベスト記録を出せるよう、先生方全員で支えていきます。頑張れ、6年生!

248 正常性バイアスと同調性バイアス

 赤十字NEWSの9月号に、大変興味深い記事が掲載されていましたので、ご紹介します。

 まず、次の問題にお答えください。

  Q:職場や学校、外出先で非常ベルが鳴っているのを聞いた時、あなたはどうしますか?

  A:①点検だと思って何もしなかった。
    ②みんなが避難していないので、大丈夫だと思った。
    ③煙が出ていないし、大丈夫だと思った。
    ④安全な場所に避難した。

 これは、簡単にできる「正常性バイアス」と「同調性バイアス」の診断方法です。バイアスとは、先入観や偏見を意味します。

 正常性バイアスとは、一言で言うと、「これくらいなら大丈夫」という考え方です。
 この正常性バイアスは、異常なことが起こった時に、「大したことじゃない」と落ち着こうとする心の安定機能です。日常生活では、不安や心配を減らす役割があります。しかし、上の質問の回答①は、「非常ベル」=「点検」という先入観から、自分にとって危険な状況と認識できない正常性バイアスが働いています。また、回答③は「非常ベル」=「火事」=「煙が見える」という固定観念から、火事以外の危険の可能性を認識できない正常性バイアスが働いています。このように、緊急事態では逃げ遅れなど、危険に巻き込まれる原因になります。

 同調性バイアスとは、一言で言うと、「みんなと一緒だから大丈夫」という考え方です。
 この同調性バイアスは、集団の中にいるとついつい他人と同じ行動をとってしまう心理で、日常生活では協調性につながります。しかし、回答②は、非常ベルが鳴っているにもかかわらず、周囲の人の行動に合わせる同調性バイアスが働いています。災害時には、周囲の人の様子をうかがっているうちに避難が遅れる原因にもなります。その反対に、周囲に率先して避難する人がいれば、より多くの人を避難に導くことも可能です。

 最初の質問で、バイアスがないのは、④のみです。

 正常性バイアスと同調性バイアス、災害時に働くこの2つの心理を知っておくことが、逃げ遅れを防ぎます。

 日本赤十字社では、「ACTION!防災・減災」特設サイトを開設しており、上記の記事も含め、防災力を高める内容が盛りだくさんです。是非、アクセスしてみてください。

247 授業を創る

 17日(金)、本校を会場にして、石川町内の小中学校の先生方に参加いただき、石川町小中連携授業研究会が行われました。本校6年生の研究授業を参観してもらい、話し合いを行いました。
 6年生の授業は、国語科の「やまなし」の授業でした。作者は宮澤賢治。5月と12月のそれぞれの川の中の様子を描いた話からできている物語です。宮澤賢治の他の作品の中には、「注文の多い料理店」という作品があります。あの物語は、描かれている場面が分かりやすく、読者はイメージしやすいです。一方、この「やまなし」は、一見、カニの親子や魚などが登場し、分かりやすそうですが、「クラムボン」などの作者が想像したものが登場したり、独特な表現で描かれていたりするので、ちょっとつかみ所がないイメージを受ける作品かもしれません。それでも、授業では、6年生の子どもたちが、自分たちなりの解釈で、川の中の様子を読み取り、二つの場面を比較することで、作者がどんなことを伝えたいのか、いろいろと考えを深めることができました。
 授業後の話し合いでは、参観された先生方から、貴重な御意見をたくさんいただきました。また、この日の午前中は、2年生と3年生の授業も、指導助言の先生に参観いただきました。学校の先生方は、研修をする義務があります。今回のような研究授業をしたり、他の先生方に授業を見ていただいたりして、授業の質の向上を目指すのです。
 でも、授業は、先生だけで創っていく物ではありません。授業する先生がいて、そこに、本気で課題解決する子どもたちがいて、初めて、授業は成立するのです。そういう意味で、子どもたちにも、自分たちの授業を創る一人として、これからも意欲的に授業に参加してほしいと思っています。
 一生懸命考えたり、発表したり、作業したりすることは、自分の脳を刺激し、だんだん楽しくなっていきます。そして何より、一生懸命取り組んだ結果、分からなかったことが分かる喜びや、できなかったことができた嬉しさを感じることは、さらなる意欲につながります。
 最初から、やってもだめと決めつけないことです。分からないから、できないから、学校に来て、授業を受け、学んでいるのです。あきらめている人、分かろうとしない人、やろうとしない人は、いつまでも分からないし、できないままなのです。

246 なかよし遠足に向けて

 過日、なかよし遠足のお知らせを出しました。9月28日(火)午前中に実施します。

 このなかよし遠足の目的は、ずばり「野木沢地区内をみんなで歩こう」です。みなさん、よくご存じのように、この野木沢地区は、中野・曲木・塩沢の3地区からできています。しかし、子どもたちは、自分の住んでいるところ以外の地区について、どれだけ知っているのでしょうか。そして、実際に、この野木沢地区を歩いたことはあるのでしょうか、ということで、今回の遠足の目的ができました。

 コースは、野木沢地区内をぐるっと巡る、全行程8kmのコースです。実際に、自分たちで野木沢の3地区を回り、この野木沢地区を全身で感じてほしいと思います。このコースを設定するにあたり、昨年度、下見を兼ねて歩いてみました。車の通りも少なく、のんびりと、のどかな田園の中を、ただただ歩きました。その日は、お天気も良かったので、とても気持ちよく歩けました。コース途中に、神社仏閣などのチェックポイントを設けました。8kmの距離も、あっという間に歩けました。途中、トイレのある場所も確保でき、美味しい清水を飲める場所も2カ所あります。改めて、野木沢地区の魅力を感じました。きっと、子どもたちも感じるのではないかと思いました。「野木沢だからできる活動、野木沢のよさを感じる活動」は、今年、目指している「野木沢教育」の一番の柱です。

 ただ、実際は、子どもたちには、特に下の学年の子どもたちには、8kmはきついかもしれません。でも、縦割り班の中で、上級生が下級生に声を掛け、励まし合って、協力し合い歩いてほしいと思っています。昔の学校では、春や秋に、学校行事で遠足がありました。その頃の遠足とは歩いて出かけるものでした。自分たちの学校から、学年に応じて距離を変え、お弁当持参で歩きました。そうやって、自分たちの住んでいるところを知り、そのよさを感じていました。しかし、だんだん、学校行事が削減され、バスで出かける学習旅行が主流となり、ただひたすら歩く「遠足」は姿を消していきました。そういう意味でも、今回の「なかよし遠足」は、遠足の楽しさやよさを再確認しようとするものでもあります。どんな活動になるか、今からとても楽しみです。

245 学年別漢字配当表

 保護者の皆様は、お子さんが、今の学年で何文字の漢字を習うのか、ご存じですか。そして、小学校に入学してから卒業するまで、何文字の漢字を習って卒業するのか、ご存じでしょうか。

 答えは、裏に一覧表をつけましたので、御確認ください。学年の下の数字がその学年で習う漢字の数です。合計すると、1026字になります。

 表を見ると、1年生は80字なのに対し、2年生になると、倍の160字になることがわかります。そして、一番多いのは、6年生ではなく、4年生ということもわかります。

 どんな漢字を習うのか、もう一度、配当表を見てみると、下の学年でも、意外と難しい漢字を習うと思いませんか。例えば、「遠」は2年生で習います。「週」と合わせて、「しんにょう」の初めての漢字です。しんにょうは、子どもたちが形を整えて書くのが難しい部首の一つです。このしんにょうですが、みなさんは、何画で書いていますか。正解は、3画です。

 3年生になると「発」を習います。この字の部首は、「はつがしら」。こちらは、書き順を間違えやすい漢字の代表格。ちなみに、正しい書き順は、

です。

 4年生になると、「茨・媛・潟・岐・熊・縄・梨」などを習います。実は、これらは、2020年から4年生に新しく追加されました。理由は、「都道府県の漢字」だからです。都道府県名は、4年生の社会科で学習します。

 そして、5年生・6年生になると、画数が多い漢字がとても増えてきます。ちなみに、一番画数が多い感じは、4年生で習う「議」「競」、5年生で習う「護」で、20画です。

 漢字は、正しい書き順で書くことが大事です。正しい書き順で書くから、字の形が整います。昨年、LIVEにちょっと書いたのですが、私は、「必」という漢字の書き順を間違えて覚えていました。4年生で習ってから、高校1年まで気がつきませんでした。それまで、「心」を書いてから左払いを最後に書いていたのです。しかし、正しい書き順は、中央の点から書きます。

 正しい書き順で書くと、形が全く違うことが分かります。やはり、漢字は、書ければいいのではなく、正しい書き順で書けることが大事だということだと思います。