学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

304 まだまだ要注意!コロナ対策

 昨日より、福島県は「まん延防止等重点措置」を解除しました。しかし、まだまだ、コロナの状況は落ち着いてはおらず、石川町においても、町内の施設で感染者が出ています。引き続き、感染防止対策をお願い致します。

 昨日、これに関した通知文を配付いたしました。その中に、「家庭におけるチェックリスト」が紹介されていました。そのチェックリストを、裏面につけましたので、各家庭において、チェックしてみてください。モノクロ印刷なので分かりづらいのですが、質問項目の最初から「いいえ」がピンクですが、最後の質問だけ「はい」がピンクになります。

 今のコロナ禍で、やはり、一番気をつけなければならないのが、外出時ではないかと思います。不特定多数の人混みは、要注意です。さらに、そういう環境下でのマスクなしの会話は、ほぼアウトだと思います。無症状の感染者が、もう至る所にいる可能性があると思えば、外出時、人混みや長時間の外出は、特に注意が必要です。例えば、現在、どんな施設を利用する場合も、入口で検温や消毒をするのが、当たり前になっています。お店やレストランなどもそうです。しかし、そこで、熱もなく、見た目で具合が悪くない人しかいないとしても、もう、安心はできないということです。無症状ですから。だから、そういう場所での、他の人と密になる状況や、周りの人がマスクなしで会食しながら会話をしている状況にいることは、極めて危ないと言わざるを得ません。今は、レストランなどでも「黙食」をお願いしています。そういう施設を利用する人たちは、お互いに、そこまで気をつけなければならないのだと思います。外出する際は、そういうことにも、十分気をつけるよう、お願い致します。

303 子育ては、期間限定(続き)

 榎本博明さんという心理学博士が、著書の中で、最近、注意や叱責に耐えられない若者が多くなってきていることを挙げています。その原因の一つは、子ども時代にあると言います。子ども時代に、レジリエンスが鍛えられず、自己コントロール力が身に付いていないからだそうです。レジリエンスとは、心の復元力のことで、嫌なことや大変なことがあって一時的に落ち込んでもすぐに立ち直る力のことです。このレジリエンスが、子ども時代に鍛えられていないというのです。そこには、子ども時代の大人の関わり方に原因があるようです。

 ちょっと前に「子どもが育つ魔法の言葉」という本が流行しました。ほめて育てる内容の本として、多くの人に受け入れられました。榎本さんは、この「ほめて育てる」背景には、「愛情を持って、厳しくしつける」というのがあると言います。何でもほめればいいかというと、そんなことはありません。子どもですから、未熟故に悪いことをすることもある。その時に、しっかりと、なぜそんなことになったのかを考えさせ、自分の行為を恥じさせ、反省させることが大事で、場合によっては、同じ失敗を繰り返さないように罰を与えることも必要だと言います。時に、その子のために、厳しく接することだってあると思います。実際、本の中でも、「家庭内でルールを守らせることは、子どもが社会の一員として生きてゆく上で、とても大切なこと」「親の同情を引けば、わがままが通せるのだと子どもに思わせないように注意すること」も述べているわけです。子育てにおいては、そういう厳しさがないと、前述のような、レジリエンスが低い若者になってしまう恐れがあるというわけです。

 子ども時代に、大切なことを身に付けさせることは、その時を逃してはだめだということだと思います。かの白虎隊の学び舎「日新館」において「什の掟」にある「年長者を敬うこと」「嘘を言わないこと」「ひきょうなことをしないこと」「弱い者をいじめないこと」等を、「ならぬことはならぬことです」として徹底して教え込んだのは、会津武士として、誇りを持って生きていくための素地作りだったからだと思います。人としての正しい生き方を、子ども時代に身に付けさせたわけです。什の掟は、ただの目標ではなく、その行動については、毎日、反省会が開かれ、もし背いた場合は、口頭謝罪から追放まで、厳しい罰があったそうです。それ程までに、厳しく自分たちを律していたからこそ、その後、一人前の武士として、生き続けることができたのだと思います。今、私たちは、武士の子を育てているわけではありませんが、子どもの教育として、相通ずるものが、そこにはあると思います。

 以前、オンラインゲームについて調査した結果について述べました。その時、それぞれのお家で、それぞれ考えを持って、子育てをされていることを紹介しました。中には、子どもに激しく反発されても、親の考えのもと、厳しくされているご家庭もありました。子どもの成長に対して、最終的にその責任を負うのは、お家の方々です。我が子をどのように育てるのか、それは、お家の方々の思い次第です。うちはうち、よそはよそです。我が子の生活の様子において、何か課題があれば、その解決に向けて、悩み、考えるのは、親として当然ですし、みなさん、そうされていると思います。未熟な子どもの成長に、向き合って、関わっていく子育ては、子どもが親元を離れていくまでの、期間限定です。ですから、子どものために、親として責任を持って関われる今、大いに悩み、大いに考え、親として、やれることをやるしかありません。我々学校も、そういうお家の方々と、思いを共有しながら、学校でやれることにしっかり取り組んでいきたいと思っています。

 そして、私たちが忘れてはいけないことは、目の前の子どもは、いずれ、必ず、独り立ちをするということです。その時までに、一人で生きていけるだけの力を身に付けさせてあげなかったら、不幸なのは子ども自身です。生きていくということは、自分の思うようにいかないことの連続です。その時に、レジリエンスを発揮して、前に進んでいくことができるようにしてあげることです。それが、子どもの成長に携わる者の役目だと思います。

302 子育ては、期間限定

 私には、今年、社会人になった娘が一人います。娘は、高校卒業後、仙台の専門学校に2年間通いました。そして、専門学校を卒業後、昨年春から、郡山市内で働いています。夏までは自宅から通っていましたが、今は、アパートを借りて、そこから通っています。

 娘と一緒に生活している時は、全然感じていなかったのですが、先日、一人になった家の中で、改めて、(ああ、娘は独り立ちしたんだなあ)としみじみ思いました。そして、続けて感じたのは、(子育ては期間限定だなあ)ということでした。

 このLIVEを読んでくださっている保護者のみなさんは、今、小学生のお子さんの親御さんですが、兄弟が上や下にいらっしゃる人もいると思います。みなさんには、お子さんが生まれてから今まで、いろいろとご苦労があったことと思います。そして、今現在も、日々、いろいろと大変なことや心配なことがあると思います。毎日毎日、同じようなことの繰り返しで、嫌になるようなこともあるかもしれません。私自身もそうでした。

 しかし、そのご苦労や大変なこと、心配なことは、これから先、ずっーと、際限なくいつまでも続くことはありません。それらは、期間限定なんです。今は、目の前のことで、とてもそんなことは考えられないかもしれませんが、子どもが成長していくと、ある時、その苦労や大変さ、心配事はなくなります。つまり、親として子どもに向き合い、子どもの成長に関われるのは、子どもが親元にいるときぐらいまでだということです。

 そうなった時に、(ああ、もっとこんなことをしてあげたらよかった)と思っても、もう遅いということです。今、子どもが求めていることを、親として、子どものためにしてあげられるのは、まさに今だけです。そして、そういうタイミングには、ちょうどいいタイミングがあるということです。

 啐啄同時(そったくどうじ)という言葉があります。この言葉そのものの意味は、鳥のひなが卵から出ようと鳴く声と、母親が外から殻をつつくのが同時であるというものです。そのタイミングが合うから、ひな鳥は卵の中から出てこられる。親が外からつつくのが、早くても遅くてもだめだということです。そこから、学ぼうとする者と教え導く者の息が合って、相通じることを表す言葉になりました。

 この「啐啄同時」は、子育てにも通じるものがあると思います。子どもが親に求めるものと、親が子どもに与えるものが、いいタイミングであえば、それは、子どもの成長にとって、プラスに働くのではないでしょうか。そのタイミングがずれていたら、それがどんなにいいものであったとしても、結果的にプラスには働かないように思います。さらに、子どもの成長する過程において、今のタイミングに、しっかりと身に付けさせたいこともあると思います。今、このタイミングで考えさせたいこと、身に付けさせたいこと、そのタイミングを逃すと、後から言っても、もう遅いということもあると思います。(続く)

301 6年生を送る会を終えて

 本校の6年生を送る会は、一言で言うと、ほっこりした会です。どうしてかというと、子どもたちの姿に、気負いがないからです。送る会ではありますが、参加している子どもたちには、6年生と一緒に楽しみたいという思いが随所に見られる会でした。この会のために、1年生から5年生は、6年生に向けて出し物を準備しました。

 1年生が準備したのは、「もうじゅう狩り」というゲームでした。動物の名前の文字数で、グループを作るゲームです。この日の1年生は、2名の欠席者がいたため、5名で行いました。それでも、役割分担の変更を自ら進んで名乗り出てくれたそうです。1年生でも、そういう状況を理解し、自分ができることに積極的に取り組もうとする姿勢が素晴らしいです。ゲームの中でも、グループになれず、最後に残った6年生にインタビューする姿など、この1年間で、とても成長したことを感じました。

 2年生は、三択クイズを行いました。質問は、自分たちの興味のあるものからできていて、生き物の名前など、かなりマニアックな内容でしたが、最後の質問は、6年生のいいところはどこ?というものでした。「A 給食をいっぱい食べられる」「B いっぱい遊んでいるところ」「C 友達にやさしくできるところ」。正解は・・・全部でした。本番で、恥ずかしがらずに、大きな声で発表を頑張っている姿は、とても成長した2年生でした。

 3年生は、クイズ「ここはどこ?わたしはだれ?」。スクリーンに映し出したアップ写真から、場所や人を当てるクイズでした。校舎内のある場所で、自分たちでヒント写真を撮ってきて、出題しました。どこを映したらヒントになるか、よく考えていました。人物を当てるクイズでは、事前に校長室に来て、写真を撮っていきましたが、きちんと説明して、礼儀正しく対応できていました。6年生のことを考えたり、きちんと行動したりできる姿に成長を感じました。

 4年生は、ちょっと趣向を凝らした発表で、なんと「6年生への挑戦状」。6年生VS4年生の対決3番勝負でした。1番勝負は、100マス計算対決。2番勝負は、お絵かき対決。代表の人が描いた絵を見て、他の人が当てるゲーム。そして、3番勝負は、なわとび対決でした。それぞれ、選りすぐりの代表児童が登場し、活躍していました。4年生も6年生も、これは誰々がいい、という人がいるのがすごいと思いました。そして、代表になった人が、最後まで頑張っていた姿も印象的でした。

 5年生は、この会全体を企画・運営する立場でした。実行委員長のあいさつや発表の合間に行う「突撃インタビュー」など、しっかりと役割を担っていました。きっとそういう姿を見て、6年生たちは、昨年度、自分たちが送る側として取り組んだことを思い出していたかもしれません。

 各学年の発表が終わり、手作り色紙のプレゼントが渡され、続いて、鼓笛の引継ぎが行われました。これは、今年度の編制の鼓笛隊から、来年度の編制の鼓笛隊への引継ぎです。この日まで、3年生から5年生は、新鼓笛隊として練習を頑張ってきました。そのお披露目でした。その演奏を、6年生は、ステージの上から見ていました。どんな思いで見ていたのでしょうか。そうして、最後は、1年生と2年生の花道をくぐり、6年生が見送られて、会は終わりました。

 6年生にとっては、下級生たちと楽しく過ごす思い出になる会だったと思います。と同時に、5年生にとっては、いよいよ、これから学校を引っ張っていくリーダーに自分たちがなるのだという覚悟を決める会でもありました。5年生の子どもたちは、6年生のために、下級生の先頭に立ち、会を企画・運営する大変さを味わったと思います。5年生の子どもたちには、その役目をしっかりと果たす姿が見られました。

 こうして、学校は、今の時代から次の時代へ、バトンが渡されていきます。うまくバトンがつながるのも、6年生が、この一年間、最上級生として、いろいろ大変な役を担って頑張る姿を、下級生たちに見せてくれたからです。そういうお手本を示すことが、上級生の役目であるわけです。

 今年度も、残り12日間となりました。

300 詩を書こうコンクール(続き)

4年 佐藤妃莉さん作「ありがとう」

 妊婦さんは/うらモコジャンパーを三枚着てるくらい暑いんだって
 妊婦さんは/ずっと立っていると足がむくむんだって
 妊婦さんは/体がすごく重いんだって
 先生のお腹の赤ちゃんが教えてくれたよ
 私のお母さんもそうやって私を産んでくれたんだなあ
 どんどん大きくなる先生のお腹
 元気な赤ちゃんが生まれますように
 お母さん/産んでくれてありがとね

 担任の先生が、お休みに入る前、大きなお腹で、赤ちゃんのお話をしてくれました。お母さん先生だから伝えられることが、子どもたちには、しっかりと伝わったみたいです。ちなみに、先生は元気な女の子を出産されました。

4年 松山陽太さん作「ぼくの大好きなクラス」

 ぼくのクラスは/いつもにぎやかで笑顔がいっぱい
 だけどちょっぴり忘れっぽい
 ぼくのクラスは/スポーツが大好き/運動ができる人がたくさん
 ぼくのクラスは/思いやりのある人がいっぱい
 ぼくのクラスは/みいんな仲良し/仲良しだからけんかが多い
 だけどぼくはこのクラスの人と友達になって/すごくうれしい
 うれしいから/これからも仲良くしたい

 仲良しだから、けんかしちゃうんですね。そして、すぐに仲直りですね。にぎやかで楽しい学級の様子が伝わります。

6年 二瓶大雅さん作「友達」

 楽しいとき/笑い合える
 うれしいとき/いっしょに喜び合える
 つらいときは/はげまし合える
 だめなことは/だめだと言い合える
 目標にむかって/協力し合える
 こんな友達がいることが幸せで
 ずっとずっと・・・/大切な友達

 仲がいいだけではない関係。きっと、お互いに刺激し合える関係なのだと思います。そういう友達がそばにいてくれる幸せを、きっと感じているのでしょう。