学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

146 マラソン大会

 これ以上ないという秋晴れの下、マラソン大会を行うことができました。昨年は、風が吹いて肌寒い中で実施したようですが、今年は、無風で、しかも太陽まで顔を出してくれたので、マラソンを行うには、最高のコンディションだったと言えます。

 子どもたちは、どんな気持ちでスタートラインに立っていたのでしょうか。体育館で行った開会式で、次のような話をしました。
「いよいよマラソン大会本番です。スタートラインに立ったら、後は、ゴールを目指して走るだけです。途中、どんなにつらくても、どんなに苦しくても、あきらめずに走り続ければ、必ずゴールにたどり着けます。もし、途中でくじけそうになったら、頑張っている自分を、自分で励ましてください。『ぼく、すごい』『わたし、えらい』って。そうして、ゴールを目指し、自己ベスト記録が出せるよう、頑張りましょう。」

 競技は、中学年女子からスタートしました。校庭には、多くの方々が応援に駆けつけてくださいました。そして、校庭を出発する子どもたちや、周回コースを走り終え、校庭に戻ってくる子どもたちに大声援を送ってくださいました。きっと、子どもたちは、その声援に後押しされ、いつも以上に頑張れたと思います。

 走った子どもたちは、全員、完走することができました。マラソンは、自分との戦いです。歩きたい、休みたい、足が痛いなど、走りながら、次々と変わる心と体の状態に、負けず、あきらめず、走り続けるのです。これは、走っている本人しか分からないことです。きっとゴールした時、やり遂げた達成感や満足感を味わったに違いありません。しかし、中には、思うように走れなくて、悔しい気持ちになった人もいたかもしれません。それも、成長する過程において、とても貴重な経験です。

147 校長会研修視察に行って

 先日、浜通りにある震災・原発関連の施設を研修視察してきました。
 2011年3月11日、あれから間もなく10年を迎えようとしています。
“10年一昔”という言葉があるように、東日本大震災、そして、その後の原発事故は、一昔も前の出来事になろうとしています。3年生以下の子どもたちは、生まれる前の出来事。そして、4年生は生まれたばかり、5年生・6年生はかろうじて記憶があるかないか…。あと3年もすると、小学生は誰一人知らない出来事となってしまうわけです。

 今回、見学した施設は次の2カ所です。
「東京電力廃炉資料館」
 この施設は、以前、富岡町にあった原子力発電について紹介する建物だった、東京電力所有の「エネルギー館」を改築して作られました。ちょっと皮肉っぽいのですが、今は、ここで、原子力事故の事実と廃炉に向けた取り組みについて説明しています。しかし、ここを一通り見学すると、東京電力として、今回の事故に対して、どのように考え、どのように責任をとろうとしているか分かるようになっています。

「東日本大震災原子力災害伝承館」
 この施設は、国の国家プロジェクトである「福島イノベーション・コースト構想」により双葉町に建設されました。「福島イノベーション・コースト構想」とは、大震災や原子力災害によって失われた浜通り地域等の産業を回復するためのものです。
 ここでは、建物の名称のとおり、それぞれの災害の記録が細かく残され、そこから福島の未来に向けて、しっかりと継承していくことが目的となっています。先述の施設と似ているようですが、ここは一企業の目線ではなく、幅広い視点から、様々な資料が見られ、これからの福島をどうしていくか、観覧者が考えさせられるものとなっています。

 富岡町と双葉町まで、石川町からは、高速道路等を使っても、2時間ほどかかりました。それでも、こういう施設があることで、今後、何年経とうとも、これらの災害の記憶が、人々から消え去ることなく、次の世代の人たちへつながっていくのだと感じました。

 みなさんも機会がありましたら、訪れてみてはいかがでしょうか。

◆東京電力廃炉資料館(富岡町)
  開館時間 9:30~16:30
  休 館 日 毎月第3日曜日・年末年始
  入 館 料 無料
    人数制限する場合もあるので、事前予約をお勧めします。

◆東日本大震災原子力災害伝承館(双葉町)
  開館時間 9:00~16:30(最終入館)
  休 館 日 毎週火曜日・年末年始
  入 館 料 大人600円、小中高300円

148 学習の発表会 金曜日開催!

 火曜日の予行を終えて思ったのは、いろいろな発表があって、見ていて楽しいということです。本番の前に、あまり詳しくは言えないのですが、既に配付済みのプログラムにあるとおり、国語の音読や社会、総合学習の調べ学習、音楽の合唱・合奏があり、算数や体育まであります。さらに、寸劇があり、音読劇があり、本格的な創作劇やスクリーンを使った発表まであります。内容がとてもバラエティで発表のしかたもいろいろと工夫されています。
 次に、その発表に、一生懸命取り組む子どもたちの姿があります。1年生から6年生まで、段階的な野木沢小の子どもたちの育ちと、そこに関わる先生方の指導の様子が感じられます。
 かつて、あるお菓子のコマーシャルに「一粒で2度美味しい」というものがありました。今回の学習の発表会は、わずか20分程度の各学年の発表の中に、いろいろなものがぎゅーっと凝縮されていて、全ての発表をご覧になると、まさに、「一度で6倍楽しめる発表会」と言えるでしょう。どうぞお楽しみに。
 最後に、学校では子どもたちに「練習は本番のように、本番は練習のように」と言っています。練習を練習だからと気を抜いていては、本番もそういう発表になってしまいます。練習でも本番だと思って、本気全力でやることが大事です。そして、金曜日は本番。それでなくとも、本番を迎え、緊張している子どもたち。しかし、本番は、今までの練習のようにやるだけでいいのです。練習でできていないことは、本番でもできないのですから。そこで、お家の方々にお願いです。当日の朝、子どもたちにかける言葉は「練習のように頑張ろう」でお願いします。必要以上に、プレッシャーはかけないでくださいね。

149 学習の発表会を終えて

 今回は、平日の開催となりましたが、早朝より多くの方々にお出で頂きまして、感謝申し上げます。17日の予行と比べても、どの学年もさらに磨かれたいい発表ができていたように思います。

〈1年生の発表〉
 大きな声ではっきりと台詞を言ったり、歌を歌ったりできていました。予行の時より、前を向いて演技でき、途中で止まることなく、最後まで続けて発表することができていました。

〈2年生の発表〉
 役割を次々に交代しながら、自分が次に何をやるのか、しっかり確認しながら発表できていました。大きな声で台詞を言ったり、堂々と演技したりすることができました。

〈3年生の発表〉
 国語の俳句発表あり、ダンスあり、合唱・合奏ありとバラエティーに富んだ内容の発表でした。一人一人の声も大きく、見ていて楽しい発表をすることができました。

〈4年生の発表〉
 予行よりも格段に声を出して、発表することができました。スライドを効果的に使って、分かりやすい発表になっていました。歌や踊りも変化があって、よかったです。

〈5年生の発表〉
 はっきりとした話し方で、自分の考えを分かりやすく発表することができました。内容も、資料から分かることや資料について考えたことを、堂々と発表することができました。聞いている人が考えさせられる内容でした。

〈6年生の発表〉
 自分たちで考えた創作劇にチャレンジしたことが素晴らしいです。新しいものを創り出す難しさや楽しさなどを感じることができたと思います。6年生にとって、とてもいい経験になったと思います。予行よりまとまりや真剣さが見られて良かったです。

 20日の発表会後、メールにて多くの発表の感想をいただきました。ありがとうございました。いくつか紹介します。

〈保護者の方々の感想より〉

 とても楽しかったです。みんなで一生懸命やっていて良かったです。
 とてもよかったです。子どもたちがが一生懸命勉強したりまとめた軌跡が見られて、それがとても素晴らしかったです。
 1年生のかわいい姿が見れて、一生懸命発表している姿が見れて、よく頑張っていてほめてあげたいです。
 コロナ禍の中、授業時間の確保と感染予防といった、課題がたくさんある中、楽しい発表、素晴らしい発表を見せていただきました。子どもたちの一生懸命さと、先生方の熱意が伝わってきました。
 いつものように文化祭と一緒に行うより、今回の方が一つ一つ子どもたちの発表や言葉に集中して観ることができたので、とても良かったと思います。
 子どもたちの発表、とても素晴らしかったです。5年生の内容は、良く考えて調べてあると感心しました。6年生も最後の発表、温かい気持ちになりました。鼓笛の演奏も良かったです。
 今年はいろいろな行事が中止になる中、発表会という形で、子どもたちの成長した姿を見ることができ、とても感動いたしました。
 子どもたちの成長を感じ、うるうるとしてしまいました。舞台近くにマイクを設置していただき、子どもたちの声もよく聞こえました。
 短い時間でしたが、発表内容もまとまりがあり、分かりやすく、勉強になりました。
 6年生はいろんな要素があり、楽しかった。最後の言葉がとても感動的だった。近くで鼓笛が見れて迫力があった。
 行事が減ってしまっている状況の中で、開催していただけただけで有り難かったです。6年生は最後でしたが、思い出には残ったと思います。親の方も泣きそうなくらいでした。先生方には感謝ですね。ありがとうございました。
 子どもたちが一生懸命やっていて、とても感動しました。やっぱりいろんな人にその姿を見てほしいと思いました。みんな堂々としていて、普段見れない姿が見れて、とても良かった。最後の6年生の言葉が感動しました。
 このような状況の中、開催してくれました先生方には、感謝ばかりです。ありがとうございました。

150 郷土かるた

 群馬県に「上毛かるた」というものがあります。群馬県の郷土かるたで、作られたのは1947年。このかるたを使って、毎年2月に上毛かるた大会が全県的に行われているそうです。ですから、群馬県の小学生は、冬休みに練習するのが恒例で、その結果、ほぼ全員が上毛かるたの読み札を覚えているそうです。テレビでも、群馬県出身者と分かると、「い」「伊香保温泉 日本の名湯」等と上毛かるたを話題にしているので、後存知の方もいるのではないでしょうか。

 私は昔からこの「上毛かるた」文化をうらやましいと思っていました。かるたを通して、郷土を知り、郷土を愛する心が育つわけですから。そんなことを考えていたら、先日、学校の図書館で「いしかわまち 郷土かるた」なるものを見つけました。なんと我が石川町にも、郷土かるたがあったのですね。調べてみると、2008年に作られたようです。早速、どんな札があるのか、箱を開けてみました。その中で、野木沢に由来しているものは、次の札でした。

「あ」「悪戸古墳 時を越えて 石室の中に」
「そ」「その水は 式部ゆかりの 小和清水」
「の」「野木沢の 式部をしのぶ 光国寺」
「は」「禿山公園 真紅にそめる 山つつじ」
「へ」「ペグマタイト 結晶の大きさ 日本一」
「わ」「和久 沢井 曲木にもあるよ 板碑群」

 この中の禿山は、残念ながら、今は公園でなくなっています。時代と共に、変わってしまったものはしかたありません。それでも、この「いしかわまち 郷土かるた」には、石川町のよき郷土が札になっているわけですから、このかるたを通して、石川町のよさを知り、石川町への郷土愛が育まれることは期待できそうです。
 しかし、かるたという遊びは、絵札を囲むように見合って、読み札が読まれたら、お互いに手を伸ばして絵札を取り合う、接触や密になることは避けられない遊びです。今のコロナ禍では、ちょっと遊びづらいかもしれないなあ、とも思いました。