学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

264 さといもありがとうの会

 1年生と2年生が、里芋栽培でお世話になった紀陸さんを招いて、ありがとうの会を開きました。1年生からは紙芝居の発表、2年生からは寸劇の発表がありました。最後に、紀陸さんから「みんなが学んだ事をちゃんと覚えていて、うれしかったです。今回、里芋を育てたみなさんは、これから、それぞれの季節ごとに、野菜の成長の様子にも気付くと思います。そして、太陽と雨と土の力で育つ自然の恵みを、これからも感謝して大切にいただいてくださいね。」というお話がありました。

 昨年のサツマイモ、今年の里芋と、低学年の子どもたちは、紀陸さんに教えていただきながら、畑で野菜作りを体験して、自然から多くの事を学んでいます。これも、裏面で書いた本物の感覚です。土の感触、匂い、野菜の苗から収穫するまでの成長の様子、土から掘り出して芋があった時の喜び、そして、調理していただいた時の美味しさ。それらは、実際の体験でしか感じられないもの。動画や写真では、絶対に知る事が出来ないものだと思いました。

263 国語の学力調査から

 7日・8日の2日間に渡り、国語と算数の学力調査が行われました。その名の通り、これは、調査なので、その結果として、子どもたち一人一人が、何ができて、何ができなかったか、明らかになります。それを受けて、3学期に改めて、指導していくことになります。

 さて、この国語の調査には、どの学年も文章を書く問題が最後に出ています。これは、目的に応じて、条件に合わせ、文章を書く事ができるかを調べる問題です。しかし、この問題を見た時に、ただ文章が書けるかどうかだけでなく、日頃からどのように過ごしているか、どんなことを考えているか、それも重要だなあと感じました。

 どんな問題だったか、是非、お子さんに聞いてみてもらいたいのですが、休日の過ごし方だったり、普段からほしいものを考えたり、忘れ物をしないように、どう気をつけているか、などの生活の仕方が大きく関わってくる問題でした。さらには、AとB、あなたはどっち?のような、自分でどちらかを選び、その理由を述べるといった、自分の考えの根拠を明らかにして書くものもありました。そして、全ての学年に共通していたのは、相手に伝わるように書くという点と、書く分量が決められている点です。それでなくても、国語の調査は、問題の文章量が多いので、その最後に、この書く問題は、かなり大変だなあと正直思いました。

262 秘密基地

 みなさんは、子どもの頃、秘密基地を作った事はありますか。私は、あります。家の近くの森の中や、家の中の押し入れなど、いろいろなところに秘密基地を作りました。

 今週始め、休日に伐採した幹や枝が、希望ヶ丘のふもとに、置かれていました。休み明け、早速、それを見つけた子どもたちは、そこに秘密基地を作り始めました。いい感じに置かれた一番太い幹は、枝も多く、ちょうど隠れやすいようになっていました。それをさらに隠すように、他の枝を集めてきて・・・、子どもたちは夢中で遊んでいました。

 その様子を見て、子どもは本来、こういう遊びの天才なんだろうなあ、と思いました。何をどう使うかは、自分たちの発想で、思いついた物を形にしていく。遊びだから、決まったルールはありません。いろいろと試行錯誤しながら、どんどん形が出来ていく。そして、身体全体を使って遊ぶので、いろいろな感覚も刺激されます。枝を折るのは、どのくらいの力が必要か、この太さだとぶら下がっても大丈夫か等、自分の五感をフルに使って、遊んでいきます。

 今、子どもたちの遊びは、ゲームが中心になっています。オンラインでやりとりするゲームもかなり浸透してきました。ゲームは、あらかじめプログラミングされた世界で遊ぶものです。そして、ゲームの世界はバーチャルの世界なので、その中で感じるのは、疑似体験。本物の感覚ではありません。だから、痛みも感じないで、相手を平気で傷つけられるのだと思います。

 私は子どもの頃、よく釣りをして遊びました。父親に連れられて、近くの小川で初めて釣りをした時の事をよく覚えています。魚が食いついた時の糸を引かれる感覚と興奮、水の中で暴れる魚の力強さ、そして、釣り上げた魚に触れた時のドキドキ感。それから、何年も経って、ある時、魚釣りのゲームをしたことがあります。その時、私が感じたのは、本物の釣りに比べたら、ゲームの世界の釣りには限界があるということでした。

 ゲームは、手軽に楽しめます。また、いろいろ工夫して作ってあるので、遊びとしても楽しいのです。それは、分かります。しかし、ゲームは、ゲームだという事を忘れてはいけないと思います。ゲームは作られた仮想空間の中で遊ぶので、本物ではない。そういう意味で、ゲームを離れ、自分の身体を動かして、実際に体験する遊びが大切になっているように感じます。そうやって、本物の感覚を感じてほしいです。せめて、学校では、そういう遊びをたっぷりと体験してほしいと思います。

 明日9時から、希望ヶ丘の整備が行われます。この整備をすることで、希望ヶ丘が、さらに遊びやすくなることがうれしいです。参加いただくみなさん、どうぞよろしくお願いします。

261 明日から12月

 気がつけば、明日から12月。早いものです。4月に令和3年度がスタートしてから、8ヶ月が過ぎたことになります。子どもたちにとっては、今の学年の3/4が終わった事になります。年間の授業日数204日の内、138日が過ぎました。

 先週、ある学年で子どもたちにお話をする機会がありました。その時に話した内容は、4月に立てた「学級目標」は、どのくらいできているかな?という話でした。すべての学級で4月に学級開きを行い、これから学級全員で、どんな学級を作っていくか話し合い、それを「学級目標」として教室内に掲げてあります。この学級目標は、日々、一緒に過ごす中で、自分たちが目指すべき拠り所であり、今の学年が終わる時に達成している事を目指すものです。ですから、学級内で何か問題が起きた時、その言動は、自分たちが目指している学級目標に照らし合わせて、何が問題だったのか、自分たちで確認するのです。そうして、日々、自分たちは、どんな学級を作っていくか、意識して過ごすのです。

 以前、紹介したジャーナリストのむのたけじさんは、「詞集たいまつ」の中で、次のような言葉を残しています。

 目標のない人間は、机に座っても学ぶことはできない。目標のない人間は、首をかしげても考えることはできない。〈どうするか〉を考えない者に、〈どうなるか〉は見えない。

 子どもたちは、毎日の生活の中で、いろいろなことを学んで成長していきます。その時に必要なことは、「目標」だということです。考えてみれば、思い当たる事もあるのではないでしょうか。私たちは、生活の中で、あれをしよう、これをしよう、と考えながら過ごしています。それも「目標」の一つです。そういう小さな目標があるから、自分の行動が決まり、そうして結果(成果)を手にするのではないでしょうか。学級目標も、1年間かけて、自分たちの言動を決め、達成を目指すものですし、「将来の夢」は、もっと長い時間をかけて、自分の生き方を決める、大切な目標なのだと思います。ですから、子どもたちには、目標もなく、ただ周りに流されて、日々過ごすのではなく、目標を持って、それに向かって努力して、過ごしてほしいと思っています。

 今年度の12月から残りの登校日は、66日間です。

260 ビブリオバトルをご存じですか?

 「ビブリオ」は書物などを意味するラテン語由来の言葉で、「ビブリオバトル」とは、立命館大学の谷口教授が考案した、ゲーム感覚を取り入れた新しいスタイルの「書評合戦」です。ビブリオバトラー(発表者)たちがおすすめ本を持ち合い、1人5分の持ち時間で書評した後、バトラーと観客が一番読みたくなった本「チャンプ本」を決定するというものです。

 先週末、中高生を対象とした、このビブリオバトルの福島県大会が、福島市の文化センターで開催されました。出場した生徒さんは、みな、おすすめの本を手に、会場のみなさんにプレゼンしたのですが、どの発表もなかなか見事な発表でした。聞いていると、読んでみたくなるものばかりでした。そして、自分のおすすめの本があるというのも素敵だと思いました。