学校だより LIVE

1. 69 友だち考~いろんな子どもがいるんです~(続き)

投稿日時: 2020/07/29 野木沢小-サイト管理者

 そして、それでいいとも思います。結論から言うと、友だちはいないよりはいたほうがいい。しかし、たくさんいる必要はない。最低、友だちは一人でいい。友だちと呼べなくても、気が合うような人が一人いれば、それでいいと思っています。学校は集団生活の場です。ですから、集団の中で、実に多くのことを学びます。なぜなら、そこに、不特定多数のいろんな考え方をした友だちがいるからです。自分と違う考え方をする友だちと関わりながら、誰とでも協力できることを学びます。人間だから、気が合う、合わないはあります。しかし、気が合わないから協力しないというのはだめです。そういう人とでも、協力して何か活動することができることは、将来、どんな人がいても、そういう人とうまく付き合いながら、仕事をすることができるということにつながります。社会に出て、仕事に就けば、そういう場面はよくあることだからです。気が合わないから協力できなかったら、仕事を辞めなければなりません。だから、協力できることは大事。しかし、だからと言って、仲良くなる必要はそこにはありません。

 しかし、その一人の友だち、もしくは、気が合う人が一人もいないというのは、学校生活を続けていく上で、少しつらい状況になる可能性はあります。考えてみればわかるかと思います。毎日、学校には行きます。しかし、そこで、誰とも楽しい会話ができない、たわいもないことを、もしくは同じ興味関心があることを話題にして、会話する相手が一人も居ないというのは、正直、寂しいです。一人でも平気という子も中にはいます。しかし、それが本心とは思えません。だから、友だちはたくさんはいらない。最低、一人でいい。友だちと呼べなくても、気が合うような人が一人いればいい。それは、べったりの仲良しである必要もないのです。楽しく会話できる関係の人が一人いればいい。それだけで、学校生活は楽しく過ごせると思います。だから、子どもたちの様子を見て、ひとりぼっちの子どもは居ないか、とても気になります。もし、そういう子がいたとしたら、友だちをあせって作る必要はありません。じっくり時間をかけて、もしくはチャンスを伺いながら、近づいてみればいいのです。不思議なもので、「類は友を呼ぶ」ということわざがあるように、気の合う者や似通った者は、自然と寄り集まって、いつの間にか仲良くなるのですから。