学校だより LIVE

1. 68 友だち考~いろんな子どもがいるんです~

投稿日時: 2020/07/28 野木沢小-サイト管理者

 「一年生になったら」という歌があります。まど・みちおさんの作詞なんですね。知りませんでした。まどさんは、他にも、「ぞうさん」「やぎさん ゆうびん」なども作詞されている詩人です。詩の作品にもすてきなものがたくさんあります。さて、本題。「一年生になったら」の一番は、次のような歌詞です。みなさん、よくご存じですね。

  一年生になったら/一年生になったら/ともだち100人できるかな
  100人で食べたいな/富士山の上でおにぎりを
  パックン パックン パックンと

 1年生になる子どもたちの、わくわくした期待感がつまった、とても楽しい気持ちになる歌です。この歌詞がどうこういうわけではないのです。ただ、この歌詞にあるように、友だちがたくさんできることは、それはそれでいいと思うのですが、学校現場において、それが必ずしも必要かというと、そうではないということを言いたいのです。

 いろんな子どもがいます。友だちをどんどん作れる子もいれば、中にはそうではない子もいます。つまり、友だちをたくさんつくることに対して、目に見えないプレッシャーを感じている子もいるということです。子どもたちが、みな、自分から声をかけて、どんどん新しく友だちを作ることはできないと思います。中には、自分から声をかけるのが苦手な子どももいます。そういう子にとっては、「友だち100人」は、絶対無理なこと、自分にはできそうにないことと思っているのではないでしょうか。それなのに、友だちをたくさん作りましょう、と言われたら、もしかしたら、そんな無理なことを目指さなければならない学校に来ること自体、つらいことになる可能性があると思うのです。

 私の経験上、友だちがたくさんいると言う子は、意外とそんなにいないようにも思います。(続く)