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1. 16 「テキシコー」って何?

投稿日時: 2020/04/27 野木沢小-サイト管理者

「テキシコー」というNHKのEテレの番組があります。今回、休校中のおすすめとして紹介した中にありました。最初、「テキシコーって何?」と思いました。この番組で取り上げているのは「プログラミング的思考」。この「的思考」が番組名の「テキシコー」だったのです。

 では、プログラミング的思考とは何か。文科省では、次のように説明しています。「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」
 つまり、簡単に言うと、「自分がやりたいことをやるために、必要な条件を考え、それらをどうしたら一番自分がやりたいことに近いことができるのかを考える力」。この番組では、このプログラミング的思考を、分解・組み合わせ・一般化・抽象化・シミュレーションととらえています。

 この番組を制作した一番のねらいは、「コンピューターを使わずにプログラミング的思考を育む」です。実際に見て頂くと分かるのですが、この番組には、コンピュータを使った内容は出てきません。代わりに、思わず頭の中で手順を組み立て、先を予想したくなるような興味深い実験や、手順の組み合わせを改善していく楽しさを伝えるアニメーション、さまざまな仕事や物の中にプログラミング的思考が活かされていることを伝えるコーナーなどで構成されています。コンピューターへの苦手意識やICT環境を問わず、誰でも楽しくプログラミング的思考を育め、コンピューターを使ったプログラミングへの導入としてはもちろん、実際のプログラミング体験をした後でも、活用できる番組として作られています。(番組HPより)

 この、「コンピュータを使わない」というところがみそです。例えば、「ダンドリオン」というコーナーがあります。ここで扱うのは、まさに「段取り」。いかに効率的に考えるかということ。床のゴミを集めるのに、いかに効率的に集められるか考える。これも、プログラミング的思考。また、「こんなところにもプログラミング」のコーナー。ここでは、身近な生活の中や一般的な仕事の中にあるプログラミングについて触れています。例えば、花火職人の作る花火。たくさんの火薬をどのように配置して打ち上げ花火を作るかは、まさにプログラミング的思考。

 この番組を見ると、私たちが日頃何気なく行っていることの中に、実はプログラミング的思考を駆使してやっていることがあることに気づかされます。家事においても、買い物したり、料理をしたりすることは、かなりプログラミング的思考だと思います。遊びの中でも同じ事が言えます。例えば、将棋やオセロなどでは、駒をどこにどう置くか、その結果、どうなるかを考えて遊びます。まさに、プログラミング的思考です。そう言えば、コンピュータ対将棋や囲碁の棋士が対決することがあるくらいです。
 そういう意味で、コンピュータなど使わなくても、プログラミング的思考は育てられるし、鍛えることはできそうです。そして、このプログラミング的思考を育むことで、物事の見方や自分の考え方を論理的にとらえ、相手に分かりやすく伝えたり、表現したり、課題を要領よく処理したりできるようになることも期待できると思います。

 「テキシコー」。是非、一度見てみてはいかがでしょうか。「テキシコー」は、パソコンでも視聴することができます。