陸上競技の練習は、つらく、苦しい。
みんな、それを分かって、取り組んでいると思う。
前に話したが、つらく、苦しい分だけ、自分の力になっている。
それは、間違いない。
だから、つらく、苦しい練習も、
自分の力がついていると信じて、頑張ってほしい。
陸上競技は、孤独との闘いでもある。
競技中は、みな、たった独り、孤独だ。
競技中は、独りぼっちで、闘わなければならない。
だれも、助けてはくれない。
だから、応援の声が力になる。
独りぼっちで闘う不安な気持ちも、みんなの励ましの声で支えられる。
自分を応援してくれる仲間の存在が、くじけそうになる気持ちを支えてくれる。
仲間が応援してくれるから、もう少し頑張ろうという気持ちになる。
例え、自分の競技が終わっても、独りで頑張る仲間がいたら、みんなで全力で応援して支えてほしいと思う。
一つの競技も、長くて5分。短ければ十数秒で終わる。
たったそれだけのために、何十時間もかけて、練習している。
言い換えれば、何十時間もかけてきた練習の成果を
わずか数分、数十秒で出し切らなければならないということだ。
その時に必要なものが、「集中すること」だ。
世界中のアスリートが、自分の最高のパフォーマンスをするために必要なのは、
「コンセントレーション」「集中すること」だと言っている。
テレビでも、アスリートが試合前に、音楽を聴いたり、独り静かに過ごしている 姿を見たことがあるだろう。
あれは、本番に向け、自分の気持ちを一つに集中させているのだ。
落ち着きなく、べらべらとおしゃべりしているアスリートなど見たことがない。
大切なのは、集中すること。
それこそが、自己ベストを出すための、重要な条件だ。
本番前は、緊張すると思う。
一回こっきりの本番だから、それは当然である。
緊張感はある程度必要なので、緊張することは構わない。
しかし、緊張しすぎると、よくない。
緊張しすぎると、身体に余計な力を入り、結果、力みすぎて、自滅する。
緊張したら、大きく深呼吸し、ジャンプしたり、屈伸したりして、身体を動かし、
力まないように、身体をほぐせば良い。
そして、練習してきたように、本番にのぞめば良い。
「練習は本番のように、本番は練習のように」である。(次回へ)