学校だより LIVE

1. 189 校内オリエンテーリングを終えて

投稿日時: 2021/03/12 野木沢小-サイト管理者

 一言で言うと、とても有意義な活動になりました。縦割り班は異学年集団なので、いろいろな学年の子が一緒になって、各教室を回って遊びました。その中で、高学年の子が、下学年の子のことを気にかけながら、声をかけたり、手助けしたりしながら活動する姿が見られました。

 そもそも、小学校という集団は、1年生から6年生までの異学年集団です。しかし、普段の学校生活は、学級単位が基本なので、同じ学年の子ども同士の活動がメインです。その中で、学級内の人間関係を通して、人との関わりや集団生活のきまりなどを学びます。しかし、そこで学べるのは、同じ年齢の子ども同士ですから、同年齢としての関わりです。想像してみると分かると思いますが、子どもは同年齢同士だと、相手に対して、遠慮はなくなります。同年齢ですから当然です。大人の社会でも、同じ年齢だと分かると、急に「ため口」になったりしますから。(余談ですが、同年齢を表す“ため”とは、サイコロのぞろ目のことだそうです。)子どもは同じ年齢同士なら、やはり、相手に負けたくないという競争心が芽生えるのだと思います。それが普通です。だから、何か競争するものだと、むきになって取り組みます。学年が下がれば下がるほど、その傾向は強いと感じます。それは、負けたくないから。だから、遠慮がなくなるのです。それでも、のべつ幕なしにぶつかり合っているかというと、そんなことはなく、ちゃんと、協力して活動することはできるんです。

 道徳には、現在、22個の価値項目があります。その中に、「相互理解、寛容」というものがあります。私たちが社会を生きていく上で、とても大事な価値項目です。この「相互理解、寛容」について、それぞれの学年で、道徳の時間に次のような内容を養っていくことになっています。

 5年生・6年生
 「自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、謙虚な心をもち、広い心で自分と異なる意見や立場を尊重すること」

 3年生・4年生
 「自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、相手のことを理解し、自分と異なる意見も大切にすること」

 人は、そもそも、性格も考え方も違うので、そのことを理解し、尊重することは大事だということです。しかし、ご覧のように、この「相互理解、寛容」については、1年生と2年生では触れていません。3年生になってから、道徳の時間に初めて価値に触れることになっています。なぜ、1年生と2年生では、このことに触れないのでしょうか。それは、発達段階において、この道徳的価値を認識できる能力や指導の適時性に関係があります。前述しましたように、低学年の段階では、まだ、競争心が全面に出がちで、遠慮がありません。それは、同年齢同士として、当然の見方・考え方です。だから、相手を理解し、自分との違いを受け入れるのは、発達段階的に少し難しいということです。

 話をオリエンテーリングに戻しましょう。本来、学校は、異年齢集団という環境なのですから、その異年齢集団のふれ合いが、もっとあってもいいわけです。その中で、子どもたちが学ぶことは、とても多いのだと思います。実際、今回の活動の中でも、上級生は下級生の面倒を見て、下級生は上級生の言うことを聞いて、みんなで楽しく過ごすことができました。わずか1時間あまりの活動でしたが、十分ねらいを達成できていました。こういう活動を限られた時間で行えるのも、野木沢ならではだと改めて思いました。

 最後に、当日の閉会式で、各ゲームのチャンピオンのグループを紹介しましたが、ここでは、個人の成績で、チャンピオンの人を紹介します。

 ストップウォッチ10秒チャレンジ 10”01  1年 永井丈嗣さん
 サイコロチャレンジ 3つのサイコロ全部が「1」 4年 石 大和さん
 ペットボトルキャップつかみ 1回で22個つかんだ 6年 佐藤煌大さん
 ペットボトルボーリング 7本倒した 5年 草野大輝さん、6年 草野雄成さん
 フリスビー投げ 2回投げて100点獲得 3年 佐藤妃莉さん、石井斗真さん、佐藤 歩さん
 けん玉チャレンジ 3回皿乗せ成功したみなさんも、おめでとうございました。