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1. 46 自負と自信

投稿日時: 2020/06/18 野木沢小-サイト管理者

 「自負」は「じふ」と読みます。

 見た感じ、自分に負けるみたいですが、「自負」の意味は「自分の才能・業績・仕事などに自信や誇りを持つこと」です。全然自分に負けていないのです。

 最近、先生方と話をしていて、話の中でこの言葉が登場しました。「子どもたちに『自負』を持たせたい。」その時、「自負」は、すごく大事だなあと思いました。私は、子どもたちに、「自信」を持たせることは大事だと、常々、思っています。自信と自負は似ています。

 「自信」は「自分で自分の能力や価値などを信じること」
 「自負」は「自分の能力や価値を信じるだけでなく、誇りを持つこと」

 こう見ると、「自負」は、「自信」よりさらに、崇高な意識です。だから、まずは、「自信」を持たせる。そして、その意識をさらに、「自負」まで高める。そういうことになります。

 どちらにしても、自分に対して、どういう思いでいるか、すごく大事になります。この世に、たった一人しかいない自分という存在を、どう思っているか。前にも述べましたが、子どもたちの中には、自信が持てない子どもが多いように思います。自信が持てない子どもは、「自己肯定感」、「自尊感情」が低いです。

 「自己肯定感」は、自分の存在を肯定的に受け止めること。例え、失敗して上手くいかないことがあっても、それでも、自己否定して自信をなくすのでなく、前に向かって進んでいける。それが自己肯定感。
 「自尊感情」は、「自己肯定感」とほぼ同じようなもので、簡単に言うと、「自分が好き」「自分は大切な存在」という感情です。自分の長所も短所も全て受け入れて、自分をかけがいのない存在であると思うこと。

 「自己肯定感」や「自尊感情」が高いというのは、自分の欠点も含めて自分を受け入れる余裕があるので、他人のことも認められます。結果、人に優しく出来るとも言えます。
 「自己肯定感」や「自尊感情」が低いと、自分のことさえ、否定的に考えるわけですから、他の人のことを受け入れる余裕はありません。結果、優しくすることはできないとも言えます。一概に言い切れないところもあるとは思いますが、概ね、そのような傾向が見られると言うことです。

 結論、子どもたちの「自己肯定感」「自尊感情」を高めていきたい。そして、自分に自信を持って、物事に取り組めるようにしたい。そして、いずれは、自分という人間の生き方に、自負をもって生きるような、そんな人間になってほしい、と思います。