ここに二つの詩があります。一つは、坂村真民(さかむらしんみん)の「本気」、もう一つは、金子みすゞの「みんなちがって、みんないい」です。
本気 坂村真民
本気になると 世界が変わってくる
自分が変わってくる
変わってこなかったら まだ本気になっていない証拠だ
本気な恋 本気な仕事
ああ 人間一度 こいつを つかまんことには
みんなちがって、みんないい 金子みすゞ
わたしが両手をひろげても お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥はわたしのように 地面(じべた)をはやくは走れない
わたしがからだをゆすっても きれいな音は出ないけど
あの鳴る鈴はわたしのように たくさんなうたは知らないよ
鈴と、小鳥と、それからわたし みんなちがって、みんないい
今年のある学年の学級経営のテーマは「本気」です。何にでも本気で取り組む子どもを目指しています。真民は、「本気になると、自分が変わる」と言っています。このLIVEで、かつて、学ぶことは変わることだと書きました。本気で学べば、自分が変わる。もし、変わらないとしたら、真民の言葉を借りれば、それは、「まだ、本気になってない証拠だ」ということです。子どもたちには、本気で学び、本気で遊び、本気の取り組みから、どんどん自分を変えていってほしいです。
同じく、ある学年の学級経営の柱の一つに、「みんなちがって、みんないい」があります。子どもたちは、みんなちがいます。それが当然なのですが、自分に自信がないと、人とちがうことに抵抗を感じ、みんなと同じでないと不安になります。しかし、みんなちがっていいのです。ちがうからいいのです。子どもたちには、自信を持たせたいです。自分が他の人とちがっていることを、堂々と主張できるような自信を育てたいです。そして、自分とちがう人を認められる寛容な心も合わせて育てていきたいです。