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1. 120 運動会の話「全体練習」

投稿日時: 2020/10/07 野木沢小-サイト管理者

 これまで、3回の全体練習を行ってきました。予定では、8日(木)に最後の全体練習を行います。全体練習では、主に全体で確認したい動きを中心に練習してきました。毎時間、担当の先生から指導があり、確認してきました。
 運動会は、これまでの体育科の授業を中心に取り組んできたことを、発表する場であるとも考えられます。子どもたちは教わったことを教わったようにしかできません。ですから、全体で確認して、全体でできるようにするというのが、この全体練習の大きな目的です。逆を言うと、指導しなければならないことは、この全体練習の場で確認したいわけです。そこで、私からも、「開会式と閉会式の姿勢」について指導しました。

 開会式と閉会式の姿勢は2種類しかありません。「休め」と「気をつけ」です。この二つは基本の動きですが、子どもたちは、意外と出来ていません。「休め」は肩幅に足を開いて、後ろで腕を組みます。これは出来ています。問題は、「気をつけ」の姿勢です。
 足を閉じる。この時、かかとは付けて、つま先を少し開くと、長時間経っていても、ふらふらしません。次に、背筋を伸ばします。頭の先から背中の骨を、上から糸でつられているように、まっすぐに伸ばします。そして、両手は体の脇に付ける。その時、指は開かず、まっすぐに伸ばします。その姿勢で、ふらふらせずに動きを止める。これが「気をつけ」の姿勢です。
 指導されると、子どもたちは、実にきれいに「気をつけ」の姿勢がとれています。素晴らしいです。問題は、その姿勢を、とり続けることが難しい点です。だんだん指先が曲り、体の脇に付けていた両腕が、いつの間にか体の前や後ろで組んでしまいます。両方つけていた足も、少しずつ開いてきます。なぜ、そうなるのでしょうか。それは、正しい「気をつけ」の姿勢をとり続けることが、疲れるからです。足を開いたり、腕を組んだりする姿勢は楽なのです。だから、体が自然と楽な姿勢になってしまうのです。
 それでも中には、ずっと、きれいな「気をつけ」の姿勢をとり続ける子どもはいます。私は、感心します。心と体は表裏一体ですから、そのきれいな「気をつけ」の姿勢から、その子のまっすぐな気持ちを感じます。力を込めて伸ばした指先から、つらくても耐える強い心を感じます。そして、正しいことを貫こうとするひたむきな心を感じます。そういう姿は、きっと誰が見ても美しいのだと思います。
 是非、当日の開会式や閉会式では、自分のお子さんの姿勢にも注目してみて下さい。そして、頑張って気をつけの姿勢をとり続けていたら、そのことはうんと褒めてほしいと思います。