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1. 258 やれば、できる。

投稿日時: 2021/11/16 野木沢小-サイト管理者

 このフレーズを、どこかで聞いたことがあるかと思います。似たような言葉で、「為せば成る」というものもあります。こちらは、江戸時代の米沢藩主だった上杉鷹山(うえすぎ ようざん)の言葉です。この言葉は続きがあって、

 「為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」。

 その意味は、「人間、その気になってやれば、どんなことでもできる。できないのは、その人が本気でやってないからだ。」というものです。前述の「やれば、できる。」も、同じようなことを言っています。つまり、「やらなければ、一生、できないまま。しかし、行動に移して、やれば、できる。」

 この「やれば、できる。」のお話を、先日の全校集会で、子どもたちにしました。

「私は、この言葉のように『やれば、できる。』と思っています。しかし、みなさんの中には、やってもできないことはある、と思っている人もいると思います。学習に運動に、いろいろなことをやってはいるが、なかなかできないと。でも、私はやはり、『やれば、できる。』と思います。実は、この『やれば、できる。』の言葉には、大切な言葉が隠れています。

 それは、『(あきらめないで)やれば、(いつか)できる。』です。

 大事なのは、できないからと言って、あきらめないことです。何かやっていて、すぐに、『できない!』とあきらめてしまう人がいます。それでは、だめです。何かできるようになるためには、時間がかかります。努力も必要です。簡単なことではないのです。ですから、例え、なかなか思うようにいかなくて、なかなかできないことでも、あきらめるのではなく、やり続けることです。そうやって、やり続けていけば、いつかは、必ずできるのです。それが、いつなのかは、その人の取り組み次第です。1ヶ月先か、3ヶ月先か、半年先か、1年先か、もっと先か、それは分かりませんが、あきらめないでやり続ければ、いつか出来る時が来る。そう信じて、頑張ることです。」

 子どもたちは、毎日、学校で、いろいろな学習に取り組みます。それらは、分からないから、できないから学ぶのです。授業を通して、子どもたちは、分かるようになったり、出来るようになったりします。しかし、そこには、すぐに分かったり、出来たりすることと、なかなか分からなかったり、出来なかったりすることがあります。簡単にできるようになることもあれば、出来るまで、時間がかかることがあります。子どもたちは、やはり、すぐに、出来るようになりたいと思っていますし、そうなると信じているところもあります。しかし、実際は、そんな簡単にできることばかりではないので、ちょっとやってできないと「あーっ、できない。」とイライラしたり、投げ出したりしがちです。

 でも、考えてみると、何かできないことを出来るようにするには、時間がかかることが多いと思います。簡単にできることの方が少ないと思います。そのことを、分かっていることは大事です。子どもによっては、(自分はもっとできるはずだ)と、思い込んでいる子も見られます。自信を持ってやろうとする姿勢はとてもよいです。しかし、自信過剰では、なかなかうまくいかないことが多いです。簡単にできると思っていることが、実際には、なかなか出来ないわけですから。それが、当たり前なのだと、それが普通なのだということを知らなければなりません。そして、何事も、出来るようになるには、それ相当の時間をかけて、努力しなければできないのだという構えが必要です。

 そうやって、時間をかけて、努力し続け、あきらめないで取り組んだ結果、出来るようになったことは、とても価値があるのだと思います。そうやって、身に付けたことは、簡単には忘れません。長く、自分の力となって、自分の自信の源になるはずです。

 「あきらめないで、やれば、いつか、できる。」そのことを忘れずに、今、取り組んでいることに向き合い、そして、何か新しいことにチャレンジしていってほしいと思います。