学校だより LIVE

野木沢小の教育や校長雑感をLIVEでお届けします

269 モトガッコ見学

 12月の始め、本校の1年生と2年生が、モトガッコを見学してきました。みなさんご存じのように、モトガッコは、石川小学校の元校舎を再利用していて、中には図書館、キッチンスタジオ、キッズひろば等、町内の人たちが気軽に利用できる施設になっています。
 先週、その感想をまとめたものを見せてもらって、面白いことに気がつきました。それは、同じ所に行って、同じ説明を聞いてきても、感じるところは、子どもそれぞれで違うと言うことです。少し紹介します。

 ・キッチンでは、お料理ができることが分かりました。
 ・本の借り方が分かりました。
 ・階段のきずがあったことが分かりました。
 ・あかちゃんが安心して遊べるお部屋があって、いいなと思いました。
 ・本を10冊も借りれるのがすごいと思いました。
 ・図書館に本がいっぱいあってびっくりしました。今度借りて読みたいです。
 ・前は小学校だったことが、びっくりしました。
 ・大人の本は2万冊、子どもの本は1万2千冊あることが分かりました。
 ・赤いラベルと黄色いラベルが私たちの読む本だと知りました。
 ・(前の)石川小学校は、3階だったことが分かりました。
 ・一日に130人ぐらい来ることが分かりました。

 このモトガッコですが、野木沢地区からは、ちょっと距離があるので、子どもだけでは行けないのですが、お家の方と一緒に、休日、こちらの図書館を利用して、読書をしたり、気に入った本を探して借りたりしてみてはいかがでしょうか。一人10冊、2週間借りることができますから。

268 この冬、スケートしませんか?

 先週末は、夜半から大寒波が襲い、突然雪が降り積もりました。土曜日の午前中、車を運転していたら、突然の降雪に、タイヤの準備が間に合わなかったのでしょうか。10分足らずの運転中に、3カ所の追突事故を見かけました。みなさん、十分気をつけて運転してください。

 さて、ウインタースポーツといえば、スキー、スノボ、そして、スケートでしょうか。福島県内には、屋外スケート場は2カ所しかありません。一つは郡山の磐梯熱海のスポーツパーク。そして、もう一つが、我が石川町の母畑レークサイドセンター内にある、石川町スケートセンターです。

 この石川町スケートセンターが、18日(土)にオープンし、記念式典が開かれました。本校児童も、お家の人と一緒に、たくさん参加したようです。(テレビ中継に映った子もいたようで)毎年、学校でも、1月にスケート教室を開催し、全児童がブロックごとにスケートの体験を行っています。バスですぐに行けるというのは、その分、たっぷりと滑ることができるので、うれしいです。また、スケート場の方だけでなく、保護者のみなさんの中にも、スケートを得意な方々も多くいらっしゃるのも、大変心強い限りです。今年も、サポートをどうぞよろしくお願い致します。

 屋外スケート場は、冬期間限定。ここ石川町スケートセンターも、2月20日までとなっております。まさに、今しかできないスポーツです。石川町の、この恵まれた環境を期間限定で楽しまないのは、もったいない話かもしれません。というのも、昨年度もLIVEで書きましたが、私の出身地の会津若松市内にも、かつてはスケート場がありました。小学校・中学校・高校まで、冬になると、休日は自転車やバスで、スケート場に出かけていました。当時の冬は、スキーかスケートくらいしか遊べるものがなかったとも言えますが。その後、会津を離れていましたら、いつの間にか、スケート場は閉鎖していました。ですから、昨年、この野木沢小に赴任して、ここでは冬にスケートができると知った時は、とてもうれしかったですし、子どもたちがとてもうらやましく思いました。いつまでもずっと続いてほしいと思います。そして、楽しめる今、是非、体を動かして、滑って転んで、冬の寒さを楽しんでほしいと思います。

 石川町スケートセンター
  営業時間は午前9時~午後7時。
  月曜日は休場(月曜日が祝日の場合は火曜日休場)。
  利用料金は中学生以下が200円、高校生が300円、一般が400円。
  貸靴料金は300円。
  問い合わせ:母畑レークサイドセンター(電話0247-26-3986)

267 希望ヶ丘環境整備

 11月19日(金)午後6時30分、野木沢自治センターで会議が持たれました。その会議が「野木沢小学校希望ヶ丘整備打ち合わせ会議」。参集されたメンバーは、中野・曲木・塩沢の区長さん、副区長さん。青少年健全育成協会長さん。3地区の公民館長さん。3地区の育成会会長さん。そして、自治センターのセンター長さんを始めとした職員のみなさんと学校長。これだけの方々が集まり、本校の希望ヶ丘の整備について、話し合いを持たれたわけです。

 その中で、具体的な内容、方法、分担が粛々と決められていきました。作業は、事前準備と当日の2回に分けて行われました。

 12月4日(土)午前9時から、事前準備が行われました。チェーンソーを使える方々が4名で、専門の方の指示の下、残す木と伐採木とを区別して、伐採木を運びやすいように切りました。翌日、伐採した希望ヶ丘に入ってみたところ、枯れたいた木も含め、すっかりきれいに伐採されていました。

 そして、12月11日(土)午前8時より、伐採木の運び出しの作業が行われました。地域のみなさんとPTAのみなさんの総勢60名を超える方々に集まっていただきました。作業は、希望ヶ丘の中から校庭に運び出された伐採木を揃えて、それを重機を使ってトラックに積み、搬出場所までピストン輸送で搬出しました。一気に全員で取りかかったことで、校庭への運び出しは、ほぼ1時間で終了し、その後の作業に残る方々以外は、そこで解散となりました。そして、搬出作業も、予定していた午前11時には終了することができました。

 「子どもたちが希望ヶ丘で安全に過ごせるよう環境整備をする。」という目的で、今回の整備事業は行われました。これまで、年2回、PTAのみなさんに御協力いただいて、奉仕作業を行っておりましたが、これほど大規模な環境整備は、学校単独では、決してできないものでした。そういう意味で、今回、野木沢地区自治協議会様が中心となって、地域の皆様の力をお借りして、整備していただけたことは、本当に有り難いことでした。

 すっかりきれいに整備された希望ヶ丘は、こんなところにも道があったのかと気付かされるぐらい、見通しもよくなりました。早速、子どもたちの駆け回る姿が見られました。これまで以上に、駆け回りやすい希望ヶ丘になったことを、子どもたちは体全体で感じています。今回、御協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。

266 これからも感染対策

 昨年の漢字は「密」。2位が「禍」、3位が「病」と、新型コロナの影響が色濃く反映された結果となりました。
 さて、この新型コロナの感染状況は、現在、かなり減少しています。原因はいろいろとあるようですが、ワクチンの接種とマスクの着用は大きいと思います。ただ、今後、第6波の心配がないわけではありません。しかし、諸外国に比べ、日本の感染状況が減少している理由は、感染対策の徹底にあるようです。
 感染症専門医の忽那先生も、次のような話をされています。
「新型コロナの感染経路は3つです。①接触感染(ウイルスで汚染した物、感染した人の手などに触れることで自分の手などにウイルスが付着し、その汚 染した手で目や鼻など粘膜に触れる。)②飛沫感染(会話などで発生する飛沫を浴びる。)③エアロゾル感染(特に換気の悪い屋内では飛沫の飛ぶ距離を超えて感染が起こり得る。)基本的にはこの3つの感染経路を意識した感染対策が重要です。接触感染に対してはこまめな手洗い、飛沫感染やエアロゾル感 染に対してはマスク着用と3密を避けることで感染を防ぐことができます。

 全く未知の感染症であった新型コロナも、この2年間で様々なことが分かってきました。当初はとにかく感染リスクを下げるために何でもやる、ということで行っていた対策の中には、現在では『ここまではやらなくてもいいんじゃないの?』と思えるものも出てきました。マスク着用、こまめな手洗い、3密を避ける、といった基本的な感染対策を継続していくためには不要な対策はできるだけなくし、シンプルにしていくことが大事です。」

 つまり、いかなる変異株が現れようが、今のところ、これまでの感染対策の中でも、「手洗い、マスクの着用、3密を避ける」をしっかりと行うことが、最善策だということです。その上で、バランスのよい食事、適度な運動、そして、しっかりと睡眠をとることで、免疫力を高め、コロナに限らず、インフルエンザ等の他の感染症も防ぐことにつながるのだと思います。

265 今年の漢字

 2021年を表す漢字に選ばれたのは、「金」でした。1年延期になった東京オリンピック・パラリンピックの開催の年ですから、やはりそうなるのでしょう。実は、以前のオリンピックイヤーであった2016年(リオ五輪)、2012年(ロンドン五輪)、2000年(シドニー五輪)の漢字も「金」でした。
 1位の「金」以外に候補に挙がった漢字は、次のとおりです。
  2位「輪」 3位「楽」 4位「変」 5位「新」
  6位「翔」 7位「希」 8位「耐」 9位「家」 10位「病」

 さて、野木沢小の今年の漢字は、何になるでしょうか。
 私は、本校の今年を表す漢字は、「絆」にしました。今年は、「野木沢教育」として、この野木沢だからできる、野木沢のよさを生かした教育に取り組んできました。その中で、子どもたちは、地域の方々に、いろいろとお世話になりながら、体験的な学習に取り組みました。そうして、学校と地域のみなさんとの絆が深くなりました。また、異学年で一緒に取り組む学習として、見学学習や宿泊学習、それから、なかよし遠足なども行いました。それらの活動を通して、お互いに協力して助け合ったり、小さい子を大きい子が面倒を見たりして、子どもたち同士の絆も深くなりました。子どもたちと郷土「野木沢」の絆もできたと思います。そして、コロナ禍2年目の今年でしたが、保護者のみなさまの御協力も得て、充実した活動を展開する事ができ、たくさんの絆が太く築かれた1年になったと思います。そういう意味で、「絆」にしました。来年も、この絆をさらに太くしていきたいと思います。

 みなさんの御家庭の今年の漢字は、何でしょうか?

264 さといもありがとうの会

 1年生と2年生が、里芋栽培でお世話になった紀陸さんを招いて、ありがとうの会を開きました。1年生からは紙芝居の発表、2年生からは寸劇の発表がありました。最後に、紀陸さんから「みんなが学んだ事をちゃんと覚えていて、うれしかったです。今回、里芋を育てたみなさんは、これから、それぞれの季節ごとに、野菜の成長の様子にも気付くと思います。そして、太陽と雨と土の力で育つ自然の恵みを、これからも感謝して大切にいただいてくださいね。」というお話がありました。

 昨年のサツマイモ、今年の里芋と、低学年の子どもたちは、紀陸さんに教えていただきながら、畑で野菜作りを体験して、自然から多くの事を学んでいます。これも、裏面で書いた本物の感覚です。土の感触、匂い、野菜の苗から収穫するまでの成長の様子、土から掘り出して芋があった時の喜び、そして、調理していただいた時の美味しさ。それらは、実際の体験でしか感じられないもの。動画や写真では、絶対に知る事が出来ないものだと思いました。

263 国語の学力調査から

 7日・8日の2日間に渡り、国語と算数の学力調査が行われました。その名の通り、これは、調査なので、その結果として、子どもたち一人一人が、何ができて、何ができなかったか、明らかになります。それを受けて、3学期に改めて、指導していくことになります。

 さて、この国語の調査には、どの学年も文章を書く問題が最後に出ています。これは、目的に応じて、条件に合わせ、文章を書く事ができるかを調べる問題です。しかし、この問題を見た時に、ただ文章が書けるかどうかだけでなく、日頃からどのように過ごしているか、どんなことを考えているか、それも重要だなあと感じました。

 どんな問題だったか、是非、お子さんに聞いてみてもらいたいのですが、休日の過ごし方だったり、普段からほしいものを考えたり、忘れ物をしないように、どう気をつけているか、などの生活の仕方が大きく関わってくる問題でした。さらには、AとB、あなたはどっち?のような、自分でどちらかを選び、その理由を述べるといった、自分の考えの根拠を明らかにして書くものもありました。そして、全ての学年に共通していたのは、相手に伝わるように書くという点と、書く分量が決められている点です。それでなくても、国語の調査は、問題の文章量が多いので、その最後に、この書く問題は、かなり大変だなあと正直思いました。

262 秘密基地

 みなさんは、子どもの頃、秘密基地を作った事はありますか。私は、あります。家の近くの森の中や、家の中の押し入れなど、いろいろなところに秘密基地を作りました。

 今週始め、休日に伐採した幹や枝が、希望ヶ丘のふもとに、置かれていました。休み明け、早速、それを見つけた子どもたちは、そこに秘密基地を作り始めました。いい感じに置かれた一番太い幹は、枝も多く、ちょうど隠れやすいようになっていました。それをさらに隠すように、他の枝を集めてきて・・・、子どもたちは夢中で遊んでいました。

 その様子を見て、子どもは本来、こういう遊びの天才なんだろうなあ、と思いました。何をどう使うかは、自分たちの発想で、思いついた物を形にしていく。遊びだから、決まったルールはありません。いろいろと試行錯誤しながら、どんどん形が出来ていく。そして、身体全体を使って遊ぶので、いろいろな感覚も刺激されます。枝を折るのは、どのくらいの力が必要か、この太さだとぶら下がっても大丈夫か等、自分の五感をフルに使って、遊んでいきます。

 今、子どもたちの遊びは、ゲームが中心になっています。オンラインでやりとりするゲームもかなり浸透してきました。ゲームは、あらかじめプログラミングされた世界で遊ぶものです。そして、ゲームの世界はバーチャルの世界なので、その中で感じるのは、疑似体験。本物の感覚ではありません。だから、痛みも感じないで、相手を平気で傷つけられるのだと思います。

 私は子どもの頃、よく釣りをして遊びました。父親に連れられて、近くの小川で初めて釣りをした時の事をよく覚えています。魚が食いついた時の糸を引かれる感覚と興奮、水の中で暴れる魚の力強さ、そして、釣り上げた魚に触れた時のドキドキ感。それから、何年も経って、ある時、魚釣りのゲームをしたことがあります。その時、私が感じたのは、本物の釣りに比べたら、ゲームの世界の釣りには限界があるということでした。

 ゲームは、手軽に楽しめます。また、いろいろ工夫して作ってあるので、遊びとしても楽しいのです。それは、分かります。しかし、ゲームは、ゲームだという事を忘れてはいけないと思います。ゲームは作られた仮想空間の中で遊ぶので、本物ではない。そういう意味で、ゲームを離れ、自分の身体を動かして、実際に体験する遊びが大切になっているように感じます。そうやって、本物の感覚を感じてほしいです。せめて、学校では、そういう遊びをたっぷりと体験してほしいと思います。

 明日9時から、希望ヶ丘の整備が行われます。この整備をすることで、希望ヶ丘が、さらに遊びやすくなることがうれしいです。参加いただくみなさん、どうぞよろしくお願いします。

261 明日から12月

 気がつけば、明日から12月。早いものです。4月に令和3年度がスタートしてから、8ヶ月が過ぎたことになります。子どもたちにとっては、今の学年の3/4が終わった事になります。年間の授業日数204日の内、138日が過ぎました。

 先週、ある学年で子どもたちにお話をする機会がありました。その時に話した内容は、4月に立てた「学級目標」は、どのくらいできているかな?という話でした。すべての学級で4月に学級開きを行い、これから学級全員で、どんな学級を作っていくか話し合い、それを「学級目標」として教室内に掲げてあります。この学級目標は、日々、一緒に過ごす中で、自分たちが目指すべき拠り所であり、今の学年が終わる時に達成している事を目指すものです。ですから、学級内で何か問題が起きた時、その言動は、自分たちが目指している学級目標に照らし合わせて、何が問題だったのか、自分たちで確認するのです。そうして、日々、自分たちは、どんな学級を作っていくか、意識して過ごすのです。

 以前、紹介したジャーナリストのむのたけじさんは、「詞集たいまつ」の中で、次のような言葉を残しています。

 目標のない人間は、机に座っても学ぶことはできない。目標のない人間は、首をかしげても考えることはできない。〈どうするか〉を考えない者に、〈どうなるか〉は見えない。

 子どもたちは、毎日の生活の中で、いろいろなことを学んで成長していきます。その時に必要なことは、「目標」だということです。考えてみれば、思い当たる事もあるのではないでしょうか。私たちは、生活の中で、あれをしよう、これをしよう、と考えながら過ごしています。それも「目標」の一つです。そういう小さな目標があるから、自分の行動が決まり、そうして結果(成果)を手にするのではないでしょうか。学級目標も、1年間かけて、自分たちの言動を決め、達成を目指すものですし、「将来の夢」は、もっと長い時間をかけて、自分の生き方を決める、大切な目標なのだと思います。ですから、子どもたちには、目標もなく、ただ周りに流されて、日々過ごすのではなく、目標を持って、それに向かって努力して、過ごしてほしいと思っています。

 今年度の12月から残りの登校日は、66日間です。

260 ビブリオバトルをご存じですか?

 「ビブリオ」は書物などを意味するラテン語由来の言葉で、「ビブリオバトル」とは、立命館大学の谷口教授が考案した、ゲーム感覚を取り入れた新しいスタイルの「書評合戦」です。ビブリオバトラー(発表者)たちがおすすめ本を持ち合い、1人5分の持ち時間で書評した後、バトラーと観客が一番読みたくなった本「チャンプ本」を決定するというものです。

 先週末、中高生を対象とした、このビブリオバトルの福島県大会が、福島市の文化センターで開催されました。出場した生徒さんは、みな、おすすめの本を手に、会場のみなさんにプレゼンしたのですが、どの発表もなかなか見事な発表でした。聞いていると、読んでみたくなるものばかりでした。そして、自分のおすすめの本があるというのも素敵だと思いました。